本の町にはいつまでも
神保町の『三省堂書店』さまが「いったん、しおりを挟んで」しまわれた。
神保町一丁目一番地のあのビルが取り壊され、三年後の新ビル建設までの間、隣の小川町に設けられる仮店舗で営業がなされるらしい。
三省堂ビルの地下に入っていた『放心亭(旧ローターオクセン)』――ランチビールのグラス、いやときにジョッキを片手によく打ち合わせをさせていただいていた――もなくなってしまうのだろうか、だろうな、残念だ。
個人的には、各階の専門性が高い『書泉グランデ』のほうをより頻繁に利用させていただいていたが、『三省堂書店』の新刊パトロールも週に一度は欠かさずさせていただいていたし(文芸書は三省堂で買うと決めていた)、汎用性の高さからすると三省堂神保町店の実力は他の追随を許さなかったから、なんとも寂しいような、悔しいような、しんみりとした気分になってしまうのであるが、耐震性なんかにも優れた新ビルがお披露目される数年後を楽しみに待ちたい気持ちもあるし、今回挟まれたしおりの味わいもまた確かに、本の町を彩る文化なのだと改めて思う。
街も呼吸しているし、町も成長してゆくのだ。
それでも本の町にはいつまでも
――本の町でいてもらいたい。
文庫本を買わせていただきます😀!