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映画「JOKER」

話題作「JOKER」を観てきた。

言わずと知れたアメリカンコミック「バットマン」の宿敵・ジョーカーをテーマにした映画だ。

自分はバットマン映画を必ずしも観てきた訳ではないが、キャラクターとしての「ジョーカー」が大好きで今回の映画も楽しみにしていた。

ちなみに自分は昔からヴィラン(宿敵)好きで「アンパンマン」ならアンパンマンよりばいきんマンが好きで、「ドラゴンボール」なら孫悟空よりもフリーザ、「バットマン」ならバットマンよりもジョーカーといった具合でそんなジョーカーがタイトルにもなっている映画なら観に行かない訳にはいかない。

さて、ネタバレを控えて書こうと思う。

あらすじとしては、
コメディアンを目指すがうだつの上がらない主人公は、日がなピエロの衣装を纏い依頼のあった場所で歌ったり踊ったりしながら盛り上げ役を演じる仕事をしている。

家は貧しく衰えてきた母親の介護をしながら、人気テレビ番組に出演するコメディアンに思いを馳せていた。

しかし仕事もジョークも思うようにいかずどんどん落ち込んでいくなかで、とある人物からお守りとして渡された「銃」。

この出来事が、主人公のそれからを大きく変えていくのだった。

ジョーカーが何故ジョーカーとなり得たのか。

そんな成り立ちとも言えるストーリーとなっている。


ここでSNSでの評価を見てみよう。

ざっと紹介すると、

・ジョーカー、カッコいい!
・衝撃的!こんな裏側があったなんて!
・人は誰しもジョーカーになり得る!

今回のジョーカーでは、不幸な人間が環境によって狂いそして悪のカリスマへ。

といった同じような立場の弱い人、
心が擦り減っている人にとっては、

力よって革命を起こした!

のように捉えることも出来るため、気持ちが落ち込んでいる人や鬱気味の人は閲覧注意!海外では入場前に手荷物検査を行っているというニュースがあがるほど…

しかし、ジョーカーファンからは評価が別れる。

要約すると、

・悪のカリスマと言われてきたジョーカーにしては成り立ちのパンチが弱い
・ジョーカーとしての美学が乏しい
・誰しもジョーカーになり得る!とかそんな単調な感想と「ジョーカー」は不釣り合い

などなど様々な意見がある。

自分も、ジョーカーの起源ってこんな情けない中年〜初老ぐらいの男性だったっけ?と思いながら見始めた。

これらの感想を見て自分が感じたことは、

この映画はあくまで「ジョーカー」をテーマにした1つの(パラレル)ストーリーだ
ということ。

この映画が正解ではないし、間違ってもいない。

今回の監督が解釈した「ジョーカー」の成り立ちを描いているだけに過ぎないということ。

そもそも二次創作といえば聞こえが悪いかもしれないが、アメリカンコミックでは基本は同じとしたifストーリーは数多くある。

スパイダーマンだって、
・映画スパイダーマンシリーズ
・アニメ スパイダーマン
・アメイジング・スパイダーマン
・スパイダーマン:ホームカミング

などクモに噛まれてスパイダーマンになったという大筋は同じく、ではどんなクモに噛まれたのか、誰を助けるのか、主人公の家庭や友人などの周りの環境はどうだったのか、最初の敵は誰か。それは各作品で異なるはずだ。

そして、
今回の映画「ジョーカー」では主人公の名前がアーサー・フレックとなっているが、DCコミック「バットマンWHITE NIGHT」では更生したジョーカーが自身をジャック・ネイピアと名乗っている。

さらにジョーカーの肌が白いのは化学工場で酸の樽に落ちたから(Batman: The Killing Joke)、とかジョーカーが口を大きく見せるメイクをしてのは昔父親からの虐待で笑顔に見えるように口をハサミで裂かれてそれを隠すためだ(ダークナイト)、とか作品によって成り立ちが異なる。

2が発表された「スーサイド・スクワッド」のジョーカーは明らかに若々しい。

つまり、全ての作品はパラレルな世界で進んでいるということ。

逆に言えば、今回の主人公アーサー・フレックは本当にジョーカーだったのか?

という視点で見たらまた面白い見え方がすると思う。
ラストシーンは本当に色々な解釈が出来るはずだ。

ちなみに自分がカッコいいと感じたのはこのシーン。

その流れも最高に「ジョーカー」だ。

一歩間違えば私もジョーカーに!?

ジョーカーは生い立ちもやっぱりクレイジーだ!

ジョーカーらしくない…

など思う所はあると思うけど、

1つのジョーカーの形として見ると感情移入も出来るし、小ネタも散りばめられているし、伏線も多々あるし、なによりジョーカーが美しい。

ラストシーンの追いかけっこギャグも喜劇で終わらせようとした監督のジョーカーへの執念とも言えるこだわりを感じた。

映画「ジョーカー」


カッコ良かったです。

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