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【2024振り返り①】取材について
はじめに
いつもあらかわぽっせを応援いただきありがとうございます。
あらかわぽっせで顧問をしております、伊藤七帆です。
師走ということで、2024年のまとめを複数回にわたってnoteに記して行きたいと思います。今回はその第一弾です。
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福祉広報 ともにとりくむ考える 2024年5月号 No.784
まずは3月1日に荒川区社会福祉協議会にて、設立から代表をつとめ2024年からは顧問を担当している、伊藤七帆が東京都福祉協議会さまに取材を受けました。また、3月17日のアリストックでは当日スタッフをしていた当団体5名が同じく東京都福祉協議会さまに撮影取材をしていただきました。
「み〜つけた」
”アートの力で子どもの「やりたい」を引き出す居場所 あらかわぽっせ(荒川区)
アートの力で子どもの「やりたい」を引き出す居場所
荒川区出身の学生が立ち上げ
あらかわぽっせは、「アート×居場所×荒川区」をコンセプトに2023年2月に設立された団体で、荒川区でアートを通じた子どもたちの居場所を提供しています。設立メンバーの一人、伊藤七帆さんは「私は、生まれも育ちも荒川区で、高校生の時から地元に家や学校でもない第3の居場所がほしいと思っていました。荒川区の成人式で実行委員を務めたのですが、そこで出会った仲間が私の気持ちに共感してくれて『自分たちでつくってみよう』ということで団体を立ち上げました」と、団体発足の背景を振り返ります。
設立当時は5~6人だったメンバーも現在は27名に増え、高校生から大学生、大学院生、専門学校生で構成されています。
バリエーション豊富な企画が好評
現在は、荒川区でカフェやレンタルスペースなどを展開する「まどゐ荘」のスペースを借りて、週1回のペースで絵画や工作など、アートを軸にしたイベント「ぽっせひろば」を開催しています。基本的に予約なしでもふらっと立ち寄れる居場所です。イベントの運営は、その日に集まれるメンバー間で調整し、企画は対面やZoomでのミーティングで考えています。メンバーそれぞれ通う大学や専攻も異なり、アートだけではなく演劇やダンス、デザインなど得意分野も多様で、だからこそバラエティーに富んだ企画が生まれているといいます。
子どもの保護者からも反響があり「『伊藤さんたちを見ていると、自分の子どもが大人になった時の想像がしやすい』と言ってくださった方がいました。子どもたちのロールモデルとして私たちの活動を評価していただいたのだと心が熱くなりました」と、伊藤さんは話します。
今後もアートを軸に、子どもたちが落ち着いて過ごせる居場所づくりをめざしていくあらかわぽっせ。同時に、自分たちの拠点を持ち、平日は毎日開放できるようにするというのがメンバー共通のゴールです。
伊藤さんは「大人と子どもの橋渡し役になれるのが学生という立場。そこから生まれる視点で子どもの『やってみたい』という気持ちを大切にしながら、これからも居場所を提供し続けます」と、今後について思いを語ってくれました。
記事の詳細は、下記からご覧いただけます。
日本青年団新聞 Youth Post 109巻第2号 発行2024年5月1日
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日本青年団新聞 Youth Post 「紡(つむぐ)」人を、歴史を紡いでいこう
◆学生主体の子どもたちの居場所づくり
2023年度全国地域青年「実践大賞」
審査員 榎木 奨悟 氏
(文部科学省総合教育政策局
地域学習推進課課長補佐)
東京都荒川区を拠点に活動している「あらかわぽっせ」は、立ち上げから1年余りの若い団体だ。彼らの主な取り組みは、大きく次の3つに分けられる。
①定期的なイベント・プログラム(月1回)
布と紙を使った創作プログラムやシアターゲーム、ジェスチャーゲーム、クリスマスなどの季節の行事にあわせたプログラムなど、アートをテーマにした小中学生向けのイベント・プログラムを実施している。
②常時開放の居場所「ぽっせひろば」(週1回)
地域の中で子どもたちが自由に遊んだり、過ごしたりすることができる常時開放型の居場所である「ぽっせひろば」を開設し、子どもたちが自宅等でしづらい自由な遊びや創作活動など、体験活動の機会を提供している。
③行政や地元社会教育関係団体との連携
荒川区や青年団などが実施する各種イベントや事業に参画し、プログラムの提供やブースの出店など多彩な取り組みを実施しており、アートを通じた子どもたちの居場所づくりを進めている。今回は、2023年度「準大賞」に輝いた「あらかわぽっせ」の活動を紐解いていく。
◆学生だけの運営・企画・実践
「あらかわぽっせ」の特徴の一つは、団体が大学生と高校生だけで構成されており、団体運営や事業の企画・実施等をすべて学生だけで行っている点である。荒川区主催の「二十歳のつどい(成人式)」の実行委員をきっかけに、区で生まれ育った大学生等が集まった。子どもたちが自由に過ごせる居場所が減っていることを憂慮し、学生自らの手で居場所をつくろうと動き始め、団体が設立された。また、活動の主テーマでもある「アート」は、自由な創作の場が減ってきていることを受け
て、学生たちが自ら活動の目的を絞って設定したものである。そこで行われる活動の内容だけでなく、場所の確保や活動に必要な資金調達などもすべて学生だけで行っている。団体の立ち上げにあたって、「地域のため・地域の子どものために、自分たちが生まれ育った地域を自分たちでより良くしたい」という想いがあった。これを具現化するため、自ら既存の団体等が行っている活動に参加・体験し、先行者のアドバイスを受けてから進めるなど、自分たちの立ち位置を整理したうえで自発的に取り組むことができている。やりたいことをただやるだけではなく、自分たちの想いを具現化するための手法として、他の団体にとっても参考になる取り組みである。
◆地域の多様な関係者とのつながり
地域との連携が非常にうまく進められていることも、本実践の効果的なポイントである。団体の立ち上げから運営、活動の企画・実施まで、あらゆる段階で行政や地元の青年団、各種社会教育団体など、様々な地域のステークホルダー(関係者)と相談・連携して取り組んでいる。東京都荒川区は、全国的に見れば都市部であり、地域資源等も豊かな地域だと捉えられがちである。だが、区で生まれ育った20歳前後の学生の視点から見ると、現在の子どもたちには自由な居場所や体験の場がない、どんどん減っている、という危機感があった。居場所づくりを進めたいと思う学生たちは、取り組み方がわからない中で、区役所の社会教育担当部局や地元の青年団など、様々な地域の関係者に丁寧に相談しながら進めている。話を受けた行政や団体側も、一方的に方向性を教示するのではなく、学生たちが協議し考えながら自分たちで決定していけるよう、伴走する姿勢で関わっている。その点でも、非常に効果的な社会教育の実践事例と言える。また、行政や団体側も学生と積極的に関わることで、新たな発見・学びや刺激を受けていた。いわゆる大人から学生への一方的なサポートではなく、相互の学び合いにつながっていることも、今後の地域づくりにおける重要な示唆を含んでいる。
◆自分たちに閉じない活動の広がり
さらに、行政が実施する事業や青年団ら社会教育関係団体主催のイベントへの参加など、自分たちだけの範囲内に留まらず、他の団体が実施する事業・行事等とコラボレーションしているところもポイントである。地域メディアと連携した広報にも力を入れて、「あらかわぽっせ」のPRにも努めている。様々な場や機会でのブース出展やプログラム提供などと合わせて、活動の場の広がりだけでなく、団体と活動の認知度と理解促進を積極的に図っている。また、広く知られることで子どもの保護者や関係者からの声が届き、スタッフのモチベーションアップにつながり、それが次の活動の充実につながるという好循環として、活動の幅が広がっている。「あらかわぽっせ」の取り組みは、学生が中心となって自ら主体的に企画・運営を行うだけでなく、幅広い地域の関係者(行政・社会教育関係団体、その他の地域の関係者等)と連携して、相互に関わり合いながら取り組みの充実と拡充を進めている。東京の下町地域であり、比較的コミュニティのつながりが残っている地域であるとはいえ、都市部における社会教育活動の可能性を示す取り組みである。今後、関わる人材の新陳代謝がうまく進み、継続的・長期的な取り組みにつながることを期待したい。
今年は、令和5年全国青年実践大賞準大賞受賞や青年団体交流会in南陽市などの縁がありまして荒川区外の方からもあらかわぽっせの活動に興味関心いただけていることを嬉しく思います。
多くの方に応援していただける団体になれるよう、これからもあらかわぽっせ一同、邁進してまいります。
2024年12月8日 伊藤七帆
【あらかわぽっせについて】
《アート×居場所×荒川区》
アートを通して子どもたちの居場所を「創る」ことを目的とし、令和5年 二十歳のつどい(成人式)実行委員を中心に設立いたしました。荒川区内で定期的にイベントや毎週固定の居場所作りを行っております。