成功体験じゃ人は救えない

 深層心理ではこう思っている、けど体裁やプライドを気にしたらとてもじゃないけど言える内容ではない。そんなことを代弁してくれる人間こそ人気が出るのだ。
 
YouTuberでもブロガーでも漫画家でも何でもそうだと思う。「私はこのくらいやれる!描ける!なぜならば私はこの人間(作品)に共感できて、同じようなことを考えてるからだ!」、と思わせるくらいがちょうど良いのだ。言語化能力や喋りの上手さなどは一旦置いておいて、飛び抜けて頭が良くない限りその人だけが考えついた唯一の思考なんてものはほとんど存在しない。誰かしら同じようなことを既に考えている。(言語としての思考ではなく、概念的なものとする。)しかし、出力して表に出しているとは限らない。つまり、世間の「代弁者」となることがインフルエンス的秘訣なのである。民主主義の世の中で、インフルエンサーと政治家は本質的には限りなく近いのだと思う。

 世の中で成功している人などほんのひと握りだということは、夢を抱けないこんな現代社会だったら若者であろうと知っていることだろう。最近はそもそも成功、出世を目指す人間さえも減ってきている。つまり、成功体験というのは世間の代弁にはならないのだ。堕落した生活を送りながら、なんかしらクソみたいな社会に棘を刺したいなー、でも政治とかそういうのは興味無いなー。そう、インフルエンサーの客層はこいつらなのだ。つまり、インフルエンサーたるものいかに「成功してる感」を出さず、ほどよくプライドを捨て、いかに共感者として世間の心に住み着くのか、というのがお約束事なんじゃないかと思う。



 でも選挙は行け。

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