ティースプーンへの愛が止まらないはずなのに。なぜ?
家族にココアやミルクティーを作るとき、かきまぜたスプーンごと出すのがワタシの流儀である。飲んでる途中でとごってきたらかき混ぜたいし。
その時によく使うのがティースプーン。
そして、我が家にはティースプーンを愛するメンバーが存在する。
「ティースプーン好きなメンバー」と書くのはちょっと長いので「T」とここからは書かせてもらうことにする。
寒い時期、Tはココアもミルクティーも、ティースプーンですくいながらちびちびと飲むのがお気に入りだ。子供の頃はワタシもそうやって飲むのが好きだったし、わからんでもない。外ではしないので家の中くらいいいかってな感じで普通にスルーしてきた。
そして、寒い季節が終わり夏。夏と言えば冷たいもの。
アイスはもちろん、Tはかき氷もティースプーンで食べる。全然すくえないんじゃないっすか?と聞くも、かき氷はティースプーンでしょ!とまったくもって相手にしてもらえなかった。アイスはともかく、かき氷はもうちょっと大きい方が食べやすいと思うんだけどな。頭キーンってなるけど。
まぁ、個人の自由だしね。
そんなこんなで春夏秋冬、いろいろなものをティースプーンで楽し気に食べるTの姿を眺める日々は続く。
ある日のお昼時。Tはいつも通りティースプーンを右手に持っていた。
いただきまーす!と元気よく食べ始めたその日の昼ご飯は
カレーライス
ちょ、それは。見るからにすくえていない。口に運べる量が少なすぎるから、ものすごいスピードで手が動いてますよ?ある程度の量が無いと食べてる気がしないんじゃない?
「さすがに食べにくいやろ?」
「いや、大丈夫。ティースプーン最高☆」
爽やかな笑顔で爽やかな回答が返ってきた。爽やかな風が吹き抜けたのは言うまでもないだろう。
お、おう。そこまで突き詰めるのなら、もう何も言うまい。
そんなこんなでティースプーンをこよなく愛するT。
しかし、Tは自ら飲み物を作る時だけは、なぜかティースプーンを使用せずに木製のスプーンを使う。
ティースプーンへの愛はいずこへ?
それにね。
その木製スプーンはマグカップに対して大きすぎると思うんだ。