【06】投票のコスト、合理的な若者
お疲れ様です。石川1区(金沢市)のあらい淳志です。
本日未明のワールドカップ対スペイン戦。
2対1で、日本が見事逆転勝利を収めました。
グループリーグ突破を決め、次はベスト16のクロアチア戦に向かいます。
優勝経験のあるドイツとスペインに勝つ。
夢のような結果ですが、選手たちが勝利を信じて戦い抜いた結果に他なりません。とても勇気づけられる、一日のスタートになりました。
若者が投票にいかないのはなぜか
話は変わりますが、政治活動を続ける中で、ずっと考えていることがあります。
というよりも、政治活動に関わらず、日常的にぼんやりと考え続けているテーマです。
「若い人は、どうして投票にいかないのか?」
至るところで目にするテーマですが、私もずっと、このことを考え続けていています。
最近の若者は社会に関心がない?
色々なところで目にするのは、「最近の若者はニュースも見ないし、社会に関心がない」という言説です。「若者怠慢説」とでも言いましょうか。
私は、こういう見方は決定的に間違っていると思います。
今の若者が、社会に関心がない、投票に行かないのは、別に若者が怠けているからだとか、勉強をしていないからだとか、危機感がないからだとか、そういうことではないような気がします。
機能しない政治
むしろ、問題は社会や政治の側にあるはずです。
なぜ、若者は政治に関心を持てなくなっているのか。
私は、投票に行かない同年代の若い人たちの気持ちが、なんとなく分かります。
投票にいっても、なにも変わらない、と感じるからです。
わざわざ投票に行っても、自分の1票で結果が変わるわけではない。
休みの日に、時間を使って、投票に行くだけの価値が見いだせない。
そう感じてしまう政治や社会とはなんなのかを、私たちは一人一人がよくよく考えなければいけません。
「~~しなさい」への反発
もちろん、私は、投票に行くことの大切さ、1票の価値を信じています。どれだけ小さな1票でも、それが重なった先にしか、民主主義は存在しないと思い至ったからです。
そうした当事者意識を、まがりなりにでも、一定数の国民が持ち、行動した結果が、社会をつくります。
でも、それを持たないことが、悪いことだとは私は思いません。むしろ、そう思えない今の日本の社会と政治とはなんなのかということを、考えたいと思います。
「~~しなさい」と言われると、人間はやる気をなくす生き物です。
偉そうな大人たちが「投票に行きなさい」「投票は大人の義務」だと言えば言うほど、言われた側は行く気がなくなります。
「勉強しなさい」「片付けしなさい」「ゲームやめなさい」
こういう言葉は、言われれば言われるほど反発心が芽生えて、逆効果になるのは、皆さんも経験があるのではないでしょうか。
政治の魅力を伝える
これは甘やかしているわけではありません。
結局、投票も、自分自身が納得をして、これは自分自身にとって必要だという「気づき」がなければ、意味はないのだと思います。
自分ごとになって初めて、自分の足で、投票に向かう意思が生まれます。
私たち政治の側は、まだ政治の役割や良さを知らない人たちに、その魅力や意義を伝える役割があるはずです。
気づいていない人に、いくら強制しても、反発は強まるだけです。
むしろ、向こうからこちらに参加したいと思わせるくらい、楽しそうな、ワクワクする取り組みを展開すること。
参加することで、こんなメリットがあるのだと、気づかせること。
それは、相手を変えようとする「投票に行きなさい」の前段階として、自分たちの魅力を磨く、自分たちを変える試みであるはずです。
自分自身も、そういう政治家になりたいと思っています。
投票のコストを下げる
政治の魅力アップ。自分なりに考えはありますが、長くなりそうなので、今日はあえて取り上げません。
実は、もう一つ、投票率を上げる方法があります。投票の手続きそのものを、もっと簡略化していくということです。
政治の魅力に関わらず、投票が簡単なら、もう少し投票に行く人は増えるでしょう。
ここも、色々とやり方はあるはずです。
ネット投票の活用
真っ先に挙げられるのは、ネット投票です。
若い人と政治の話をすると、この話題が一、二を争うくらい多いです。
ネット投票は、導入に向けた検討も進んでいますが、いくつかの課題があって、まだまだ道半ばです。
たしかに、わざわざ投票所に行かなくたって、ネットを使えば一瞬なんだから、今のやり方は非合理的に見えても不思議ではありません。
でも、投票というのは、一人1票が平等に与えれていて、誰にも邪魔されずに、自分の意志で投じることが大原則です。そういう信頼感の元に成り立っています。
これがないがしろになると、いくらネット投票で便利になっても、投票の結果を信じられず、投票は有名無実化してしまうでしょう。
たとえば、ネット投票を解禁した際に、学校や会社で、集団的に投票を行うというような不正行為が、おそらく必ず発生してきます。
組織力の有無で結果が左右されるとしたら、それは投票のあり方として、望ましいものではありません。
ネット投票の最大の課題の一つです。
まずはできるところから
だからこそ、ネット投票について、まずは、国外在住者が対象として検討をされているわけです。
国外在住者であれば、それほど分母も大きくなく、集団で集まって投票するようなケースは考えづらく、仮に起こったとしても選挙結果に影響を与えるまではいかない、というのがその根拠です。
これには確かに説得感があります。でも、それが可能になったところで、日本の投票率が上がるとは思えませんよね。
アイデア①:「ネット投票」の可能性
ここから、完全に私の持論に入ります。
ずっと温めてきたものなので、有料で公開します。
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