
Netflix「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」の細かな3つの作り込み
Netflix「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」のヒットの理由を3つ挙げてみましたが、実はドラマの細部に渡り、細かな作り込みがされています。
その細かなこだわりについて述べて行きます。
その1.クジラの登場シーン効果音は世界的アカペラ混声5人組「Maytree」
ウ・ヨンウが閃く時のBGMというか、効果音は「Maytree」という世界の主要なアカペラ大会を席巻したアカペラ混声5人組によるもの。
つい先日、米国の公開オーディションリアリティ番組「アメリカズ・ゴッド・タレント」で審査員全員の賞賛を得て客席からはスタンディングオベーションの嵐を受けました。
さりげなく世界的に活躍するグループを起用。
その2.「翻訳作家」による細やかな言い換え・言い回し
「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」の韓国でのタイトルは「이상한 변호사 우영우(おかしな弁護士ウ•ヨンウ)」。
英語のタイトルだと「Extraordinary Attorney Woo」。Extraordinary は非凡な、驚くべき、という意味。「ordinary」が「普通」でそれに「extra」がついた形になります。
世界的ヒットとなった韓国ドラマ「ウヨンウ」の翻訳に関するインタビュー。ただ翻訳するだけでは不十分となる部分を意訳したり、逆に視聴者の可読性を上げるため文字数を削ったりとプロの技があったからこそ世界的ヒットがある。彼女らは翻訳家の事を翻訳家とは呼ばず「翻訳作家」と呼んでいるのだとか pic.twitter.com/ohVqrkw7K6
— 佐藤さん (@satoappa) August 26, 2022
また最終話でウ・ヨンウが自分の感情を「뿌듯함」と認識するのですが、
「嬉しさや喜びを感じて、胸がいっぱいになる状態」を表す言葉ですが、字幕ではそれを「達成感」と訳していました。
おかしな よりは天才肌、胸一杯、よりは達成感。
日本人にはその方が確かに伝わりやすいと思いました。
「ウヨンウ」の映像翻訳で1番値段の高い言語は?
— 佐藤さん (@satoappa) August 26, 2022
という質問には意外にも「日本語」と答えた。これは言語の希少性とはまた別の話で、日本語はただ単に「日本語ができるから」という理由では務まらず、特別な訓練を受けた者や職人の精神が必要なため、探すのが困難であるから。という事なのだそうだ pic.twitter.com/iwOUMSaOs3
元の動画はこちら。
その3.クジラの美しいCG映像。韓国でクジラが“国民的動物”に!?
200億ウォン(約20億円)の制作費のうち、多くがその美しいクジラのCGに使われたという。
「ドラマの中のクジラたちは、ヨンウと感情を交流させる。実写のクジラを入れながらも、最も重点的に考えたことは、実写のように見えるが、ヨンウの感情を最大化できる幻想的なイメージだった。そのために空も清涼に変え、実際のクジラよりもっと明るい色味を加え、ヨンウと交感するシーンに備えてクジラの瞳にも気を使って作った」
こうしたこだわりが見ている人の心を揺さぶったのだろう。
賢い医師生活では臓器提供希望者が11倍になり、ウヨンウでは政府を動かし21頭のイルカを野生に返した。果たして韓ドラの影響力はどこまで…
— 미우ᴹᴵᵁ (@miu_kdr_room) August 12, 2022
韓ドラオタクで本当に幸せだなと思う瞬間はこういう時ですね。-韓ドラは世界を変えると思ってるオタクより pic.twitter.com/kxc6h8Gopc
こんなニュースも。
こうした細かな作り込みが、見ている人の心を掴み取っているんですね。
こちらの記事もどうぞ>>
「MELODY(prod.by BREIMEN)」の楽しみ方。ポルノグラフィティの岡野とKing Gnuの井口、その出会いと軌跡