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2024年 ノーベル化学賞受賞者予想

今日は2024年のノーベル化学賞の予想です。
早速、昨年までの受賞分野を振り返りましょう。

 2007年 固体表面の化学反応過程の研究
 2008年 緑色蛍光たんぱく質(GFP)
 2009年 リボソームの構造と機能の研究
 2010年 有機合成におけるパラジウム触媒クロスカップリング
 2011年 準結晶の発見
 2012年 Gタンパク質共役受容体の研究
 2013年 複雑な化学系のためのマルチスケールモデルの開発
 2014年 超高解像度蛍光顕微鏡の開発
 2015年 DNA修復のしくみの研究
 2016年 分子マシンの設計と合成
 2017年 クライオ電子顕微鏡の開発
 2018年 酵素の指向性進化法、ファージディスプレイ法(進化分子工学)
 2019年 リチウムイオン電池
 2020年 ゲノム編集
 2021年 不斉有機触媒
 2022年 クリックケミストリーと生体直交化学
 2023年 量子ドットの発見と合成

化学賞は範囲が広いうえに、バラエティに富んでいるので、受賞者予想はとても難しいです。過去の受賞分野を見てみると、ノーベル化学賞はノーベル生化学賞かと思うくらい生命科学分野が入っています。また、化学賞は生理学・医学賞ともオーバーラップしていて、生理学・医学賞でも、「それは化学賞ではないの?」と思ってしまうような分野が受賞することもあります。

近年の化学賞では、生化学、有機化学、半導体系の分野が受賞しています。このような流れを見ると、今年は分析関係の分野が受賞してもいいのではと思います。と考えると、次世代シーケンサーを開発したシャンカー・バラスブラマニアン博士、デイビッド・クレネマン博士やDNAを同定するための手法であるサザンブロッティング法を開発したエドウィン・サザン博士などはどうですかね。

それ以外では、溶液中の有機分子や生体分子について計算科学的な手法を開発したウィリアム・ジョーゲンセン博士、思いっきり有機化学だけど、糖鎖や糖タンパク質の研究で有名な台湾の翁啓恵博士などがおもしろいとは思います。

日本人研究者では、自己組織化の研究で有名な藤田誠博士、マイクロ・ナノ化学システムなどを開発している北森武彦博士、ネオジム磁石の佐川眞人博士などが選ばれたらいいですね。

他にも挙げればきりがなくなってしまうので、今年はこの辺にしておきます。果たして、どんな結果になるのでしょうか。楽しみですね。

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荒舩良孝
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