![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128110868/rectangle_large_type_2_6ff7fb0141e62f2e71189c34f9738602.jpeg?width=1200)
小型月着陸実証機「SLIM」が月面着陸へ
日本はこれまでたくさんの探査機を開発してきたが、これまで月面着陸に成功した例はない。実は、今、日本初の月面着陸を成功させようと、1台の探査機が運用されている。JAXAの小型月着陸実証機「SLIM」だ。
SLIMは2023年9月7日に種子島宇宙センターから打ち上げられた。そして、3か月以上の時間をかけて2023年12月25日に月周回軌道まで到達した。その後、何度か軌道の修正を重ね、現在は月面から高度600×150km楕円軌道に入っている。今のところ、SLIMの運用は順調のようだ。
SLIMのX(旧Twitter)でも、このような報告がされている。
昨晩、SLIMは遠月点降下マヌーバ(ADM)を実施いたしました。エンジンは計画通りに作動し、現在SLIMは月の回りをほぼ円に近い軌道で飛んでいます。また、今回も航法カメラで月の写真を撮影しました。月からの距離は前回LOI時とそれほど変わりません。#SLIM #JAXA #たのしむーん pic.twitter.com/0V97jhQqXu
— 小型月着陸実証機SLIM (@SLIM_JAXA) January 15, 2024
次のチェックポイントは22時30分頃。近月点降下マヌーバ#2(PDM2)を実行するかどうかの判断がなされ、GOサインが出れば、高度15kmまで近づく楕円軌道に変更される。
日付が変わった直後の20日0時頃に月面まで降下するシーケンス実行の判断され、GOサインが出ればSLIMは着陸降下を開始する。ここまでくると後戻りはできない。SLIMは秒速約1.8km(時速約6400km)の速度で降下を開始する。ただし、このスピードのまま月面に到達するとSLIMは粉々になってしまい、着陸に失敗となるので、減速しながら降下する。降下を開始する時点でSLIMは高度15kmで、着陸予定地から800kmほど離れた地点にいる予定で、そこから半径100mの円内を狙ってピンポイントでの着陸を目指す。
着陸のシーケンスは一発勝負。しっかりと着陸して、月面をホッピングするローバー(LEV-1)や変形型月面ロボ(LEV-2:愛称SRA-Q)も無事に分離され、たくさんの画像が地上まで届くことを願っている。
順調にいけば今から7時間ほどでSLIMが月面着陸となる。僕もその様子を見守ろうと思うが、今からドキドキだ。
いいなと思ったら応援しよう!
![荒舩良孝](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/40454483/profile_9d6ea227174085c594bb98bec164e1ee.jpg?width=600&crop=1:1,smart)