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水曜日を乗り越えろ!

私の所信表明的な自己紹介は一旦終わりにして、水曜日の話をしよう。

私には現在4歳の息子がいる。
水曜日、彼の学校は休みなので1日を息子と過ごす。
エネルギーの塊のような彼と、家でまったり過ごす。とはいかないので
午前中に図書館と公園、午後はバスに乗ってさらに遠くの公園へ遠征。
というように、1日を外遊びで充実させるのが理想的だ。

あれは先々週の水曜日、私の体調もすこぶる良かったので、上記のような理想的な水曜日の過ごし方ができた。ハズだった。
夕方、バスから降りて家までの最後の直線ルートを歩き出した時だ。
その日の気温は6月の半ばにもかかわらず30度まで上がっていて、夕方でも太陽が煌々とアスファルトを照らしていた。
よく歩いたからか、頭がボーっとするなぁと思いつつも、もうすぐゴールだという気持ちで歩き出したところ、グキリ。
道路の縁のわずか2cm程の段差で捻挫をしてしまった。

思わず座り込み、オォ、痛い。やってしまった。と小声で唸る私に駆け寄る息子。大丈夫、ママ?と私の横にしゃがんで、ちょっと心配そうに私を見つめた。

大丈夫だよ、ありがとう。立ち上がると、ちょっと痛いが歩ける。
左足をやや引きずり気味に家までたどり着いた。

その日の夜中、嫌な痛み方がして、何度か起きたりしたが、朝には痛みは
残るがなんとか歩けた。
養生をして、足を引きずりながら息子を学校に送った。

4歳の息子と共に過ごす水曜日は、まだ幼い彼と、1対1で過ごせる大切な
時間だ。しかしこのように水曜日は、なかなか手強い。
絵を描いたり、文章を書いたりする余裕は、水曜日には存在しない。
子供を見つつ、家事をこなすだけで1日が終わる。
月、火といい感じで制作ができても、水曜日で強制ストップがかかる。
水曜日は体力勝負だ。この水曜日は不覚にも捻挫をしてしまって悔しさが残った。最後の最後で油断した。

そして捻挫をした水曜日の翌日は、大事な用事が入っていた。
役所に滞在許可証を受け取りにいかねばならない日だった。
本当なら、バスで行くつもりだったが、足が痛いので
車を運転して行くことにした。
私は車の運転はあんまり得意では無い。しかし、足も痛いし
車で行くしかあるまいと重い腰を上げて、車の鍵を取った。

わずか5分程運転し、到着。
無事に2年間有効の滞在許可証を受け取り、そのカードを
役所の鯉が泳ぐ池の前でしげしげと眺めた。
柔らかな朝の光に照らされて、カードが美しく光って見えた。
実は、私にとっては初めての滞在許可証カード。
今までは、パスポートに貼られるビザしか取ったことがなかった。
最初のワーキングホリデービザから10年経ち、このカードを手に
捻挫癖のある足を引きずりながら、また新しい旅立ちのような気持ちになった。


役所の帰りの小径。ラベンダーがそこかしこで咲き誇る季節





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