Uematsu Yoshiko

1985年生まれ。 フランス人の夫と子育てしながら、主に油絵、アクリル画を描いています。 フランス・プロヴァンス地方の、田舎と都会の中間のような街に住み始めた所です。好きな食べ物はチョコレートと茶碗蒸しです。

Uematsu Yoshiko

1985年生まれ。 フランス人の夫と子育てしながら、主に油絵、アクリル画を描いています。 フランス・プロヴァンス地方の、田舎と都会の中間のような街に住み始めた所です。好きな食べ物はチョコレートと茶碗蒸しです。

最近の記事

穏やかな秋の日だった

今朝から夫はボルドーへ出張。息子は金曜日まで学校の合宿で不在。 急に娘と2人ぼっちになった。 何か特別いつもと違うことはできないかなと画策してみたけれど ご依頼を受けた絵の発送を街の郵便局まで持って行って発送し そのあとは、湖の近くの公園で娘の写真を撮った。 秋の日差しがトロンと彼女を包んでくれて、すごく可愛く撮れた。 クローバーの野原の上で、娘に花冠を作ってあげるという 小さな夢が叶えられた。

    • ムジナの涙

      今朝は初めての個展を終えた日本の友人とビデオ通話。 会期中いろんな大変なことがあったらしく、スマホの画面越しに 美しい涙を見せる彼女。彼女の感想は、個展会期中大変だったけど 「生きた」って感じだった。とのことだった。 彼女とは二十歳そこそこの頃に知り合ったので、もう出会った20年位経つのかと思うとびっくりしてしまうが、いつでも一生懸命で、創作する努力を続ける人。私からの連絡がいつも物凄くいいタイミングだと言ってくれるけど、私にとっても本当にそうで、心が弱っている時でも、話を

      • 時間をゆっくり流す魔法

        昨日は息子と夫の誕生日だった。 まず朝起きてきた2人にバースデーソングを3回は歌った。 息子は開口一番、プレゼントはどこ?だったので早々に用意しておいたレゴを渡す。夫は今年で私よりちょっと先に40歳になるので、ちょっとした記念にと自動巻きの腕時計をプレゼントした。 さくらももこの大好きな旅のエッセイ「世界あっちこっちめぐり」の中に出てきていたピエール・レニエのものだ。ちなみに、さくらさんが収集していた文字盤に動物のデザインがあしらわれたシリーズは、私がフランスに来てからは見

        • Like a old friend

          昨日は午前中に絵を描き始めて、イメージは広がるものの 線がうまく引けずに、3時間程粘った末、仕上がらず。 夜は市民クラブのアーバン・ゴスペルに体験入部する予定があった。 本日の感想、思いきり歌える場所があると人生がもっと楽になるかもしれない。 歌うことは、私にとって楽にできることだ。母曰く、私は1歳7か月で ちょうちょうを全部歌っていたらしい。 人は好きなことは、意識せずとも研鑽する。 それは時に才能と呼ばれ、それによって富や名声を得るものもいる。 才能とはそう言うものだと

          美しい赤ちゃん

          さて、昨日のことを今朝になって思い出すということが 意外とすんなりできないことに驚いている。 そんなことを思っているうちに、昨日から風邪が悪化している娘が 朝の授乳の後に珍しくすんなり寝てくれたと思っていたけど、今、起きた。 娘の部屋へ行き、添い寝で授乳を10分程し、再度寝てくれたので、また思い出してみる。ちなみに残念なお知らせだが娘を寝かしつける時、添い乳は必須である。 そうだ、昨日は午前中、大事な友人から頼まれている絵が進められた。 ここ1か月、ドローイングを繰り返

          美しい赤ちゃん

          書きたい

          いつまでも書けないよこれでは。 前回の投稿から、早数ヶ月。 書きたい気持ちがあるのに、全然書けない。 きっと多くの人が抱える悩みと思うのだが、その気持ちを抱えるのに限界が来たので、やり方を変えてみることにした。 息子を学校に送り出した後、次の仕事に取り掛かる前の小休止する時間に、前日あったことで、書き残したいことを書く。それに合わせた挿絵も書く。 ある翻訳家さんのポッドキャストで、一時期毎日何かしら書くことを自分に課していたと聞いて、そうか、決めちゃうことも大事だよなと思

          土曜日の朝、霧雨の降る農園で

          フランスでの初めての展示は、有機農法(BIO)の農園で毎週土曜日の午前中に開催されているマルシェになった。 その日は朝から曇りで、去年イストルに着いてから描いた素描とアブダビにいた時に描いたもの数点、今回の展示に合わせて描いた小さなタブロー2点を車に詰め込み、子供達と夫と共に朝の8時に家を出た。 何しろ、マルシェのはじまる9時までに搬入をしてスタンドを準備しなければいけない。前日は興奮してうまく眠れなかった。 ギャラリーでの展示のように、前日にバッチリ搬入して、壁に並べ

          土曜日の朝、霧雨の降る農園で

          リラの花を摘んで

          先週末、夫の叔母の家に遊びに行った。 車で3時間程のところに住む彼女は最近引っ越しをして、新しい家を買ったばかりだ。大きなふわふわのぶち柄の犬と、同じくふわふわの灰色の猫と住んでいる。 住処はその人を表すが、彼女の家はまさに彼女そのものだ。 たくさんの動物のオブジェや、テーマカラーのオレンジや黄色を基調とした彼女の遊び心と色鮮やかな人生の思い出が垣間見えるインテリア。 広い庭とかわいい花壇には彼女の好きなお花たちが一株ずつ図鑑のように並んで咲き誇っていた。 彼女は朗らかで

          リラの花を摘んで

          自分の為にパン・ペルデュ

          娘、健やかに成長 出産してから2ヶ月半が過ぎ、娘は母乳を飲みすくすくと成長している。 上の子の時は、完全母乳ではなかったのだけど、今回は母乳の出も良く ミルクだと、哺乳瓶の消毒など面倒なのもあって、完全母乳。 そのおかげなのか、体重も既に出産前の体重に戻っていて、順調なスタートを切っているようだった。 ところが、ちょうど2ヶ月を過ぎた頃、5歳の息子が学校から様々なウィルスをもらってきて、我が家はこの冬、嘔吐下痢の風邪、咳のひどい風邪、コロナっぽい症状の風邪と、家族でかなり

          自分の為にパン・ペルデュ

          娘が生まれた日のこと②

          今日で彼女が生まれてから50日程経過した。 日々が平和につつがなく、少しずつ変化しながら進んでいる。 私は重たい水の中にいるような感覚を感じながらも、その重たい水の温度や匂いや色を楽しみながら、一日一日を過ごしている。授乳と家事の合間にポツポツと絵を描いて、産後の体もほぼ通常に戻ってきた。 そうこうしている間に、出産の日の事をどんどん忘れていってしまうので、なんとか記憶の彼方に飛んでいってしまう前に書き残さなければ。 予想外の展開で、予定日に計画無痛分娩になった。 お昼す

          娘が生まれた日のこと②

          娘が生まれた日のこと①

          娘が生まれた日の事を書こう。 予定日が来たら病院へ来るように言われていたので、予定日の朝に 息子を学校に送って、そのまま車で15分ほどの病院へ夫と共に向かった。 病院に着き、待合室で1時間程待つ。 先生から、予定日の2週間前の最後の検診で、すでに3400gあるだろうと言われていたので、私は4キロ越えのビッグベイビーになっているのでは無いかと案じていた。待合室では、このタイミングで自然陣痛が起きないかと、往生際悪く最後までスクワットをしたりしていた。というのも、息子の出産は

          娘が生まれた日のこと①

          フランスで、臨月のお腹を抱え、君たちはどう生きるかを見て。(後編)

          前回、魔が刺してしまい、我慢していた宮崎駿監督の最新作を 5歳の息子と一緒に冒頭だけ観て映画館を後にした話を書いた。 今回は、その六日後、臨月に入ってすぐの出っ張ったお腹で ついに鑑賞できた話をしようと思う。 息子のバカンスは先週で終わり、月曜からは通常営業に戻った我が家。 月、火曜日はバカンス中に溜まった家事を一気に済ませて、無事に 水曜日を迎えた。 午前中は、絵の方に手をつけて、いよいよ午後は映画館へ。 1人で映画館に行くのはいつぶりなのか、全く思い出せず。 上映

          フランスで、臨月のお腹を抱え、君たちはどう生きるかを見て。(後編)

          フランスで、臨月のお腹を抱え、君たちはどう生きるかを見て。(前編)

          宮崎駿監督の最新作、君たちはどう生きるかを観てきた。 水曜日は、夫が息子の送り迎えを担当してくれているので 14時から上映の回を、1人で観に行くことにした。 この作品を観るのに、私には少し、否、かなりの葛藤があった。 前編では、その謎の葛藤を書く。 なんなら夏の一時帰国の時に観に行けたのだが、監督82歳の、もしかしたら最後になるかもしれない長編だ。 公開されたポスターにも問題があった。私にとって好きなモチーフである青鷺が、線画で生々しく描かれたポスター。 心を惹かれすぎて

          フランスで、臨月のお腹を抱え、君たちはどう生きるかを見て。(前編)

          季節が変わる

          季節が変わる

          不思議と素敵で溢れているこの世界。

          先日、祖母が亡くなった時のことを書いた。 書くことで心が救われ、noteの存在に感謝。 今回は、前回の祖母の死の後に起こったことを書こうと思う。 この世の中は、不思議なことでいっぱいだ。 そんな気持ちが、悲しみを追い越していったことを書こう。 祖母が亡くなって、お通夜と告別式が執り行われた。 私はその期間、毎日お線香を焚いて その場に居れないことへの後悔と悲しみで 涙を流せるだけ流した。 祖母の告別式が終わった日は、毎日していた両親への連絡を きっと疲れているだろうから

          不思議と素敵で溢れているこの世界。