ボイステック「Voicy」は、信頼と実績をひっさげて音声デバイス市場を乗っ取れ! #マーケティングトレース
みなさんは隙間時間に何してますか?( ´ ▽ ` ) Netflix観たり、スマホでゲームやったり…
わたしは今更ですが「テラスハウス」にどハマりして、早く続きが観たいからって移動時間も観ちゃったりするわけですよ。歩きテラハ「ダメ絶対!」ですよね(´;ω;`)。ゴメンナサイ。
というわけで移動中は安定の「Voicy」にしました!
Voicyは2016年にリリースされた音声メディアです!
ボイスメディアVoicyについて
ボイスメディア「Voicy」は日本発の音声メディアです。ビジネスのプロや芸能人などによる「声のブログ」、4大マスメディアの記事が声で聴ける「メディアチャンネル」、企業が発信する「社外報(オウンドメディア)」など、300以上のチャンネルを誰もが無料で楽しめます。パーソナリティは応募制で、活躍するパーソナリティを応援するスポンサーも増えてきています。20~40代の若い世代を中心に、多くの方に利用されています。
*ボイスメディアは株式会社Voicyの登録商標です。
https://voicy.jp/
『西野亮廣エンタメ研究所』や『イケハヤラジオ』など、ビジネス界隈で話題の方達や、『ワーママはるラジオ』などの”Voicyを聞かなければ知らなかった”一般の主婦や会社員の方達のチャンネルも人気で、家事や育児系の話題や女性のキャリアの話が聴けたりします。
はるさんは一般の会社員ですが、スポンサーもついています。Voicyのフォロワー数は1万5千人で、voicy の総合ランキングでも上位に入る人気パーソナリティです。
個人的に『澤円の深夜の福音ラジオ』も好きです。話の面白さはちろんですが、澤さんの声が優しくて聴き心地が良いんですよね!あと毎日配信してくれる安心感・安定感もいい!
そんな「リスナーの頭と耳そして生活に寄り添い、彩りを与える声のメディア『Voicy』」を#マーケティングトレース しました!
株式会社Voicyとは
株式会社Voicyについて
「音声×テクノロジーでワクワクする社会をつくる」を掲げる音声市場・ボイステック業界のリーディングカンパニーです。1)ボイスメディア「Voicy」の開発運営を行うボイスメディア事業、2)音声による企業のコミュニケーション課題の解決を担う音声ソリューション事業、3)IoT時代の未来の社会を担う音声インフラ事業を展開しています。2019年には総額8.2億円の大型資金調達を実施。4大メディアとの業務提携や事業会社との連携のもと、新たな音声コンテンツやサービス開発に取り組んでいます。
株式会社Voicyは音声インフラ事業を行っているというのが興味深いですね。IOTに対応したスマートスピーカーなどは今後もっと普及していくでしょうから、まさに「未来を担っている」会社として注目されています。
昨今「若者のラジオ離れ」とは言われていますが、ポッドキャストなどの音声コンテンツは米国を中心に急拡大しているようです。日本のサービスではネットで無料で聴けるradicoも利用者は700万人います。
AirPodsなどのウェアラブルデバイスの日本での出荷台数は合計で165.9万台となり、前年同期比60.3%の増加となったそうです。
音声市場自体も意外と勢いがあるんですね!
こんなひとが聴いている
こちらの記事を参考にしました。
参考:https://manamina.valuesccg.com/articles/551
Voicyの年代別のユーザー割合は、20〜30代が半数以上です。ちなみに女性の割合も Voicy41.6%で最も多いとのこと(radicoは39.8%)。冒頭でも言いましたが家事育児や女性のキャリアをテーマにしたチャンネルも人気なので、女性の割合が多いのもうなずけます。
VoicyはR25世代(20~30代)のビジネスパーソン向けのWEBメディア「新R25」とコンテンツ連携をはじめたこともあり、ミレニアル世代のリスナーを意識しているようです。
学習意欲が高く、社会的・文化的な変化に対応できるこの世代が、今後本格的にIOTと連動することを視野にもいれているVoicyのターゲットになっているのではないでしょうか。
Voicyの競合は?
音声配信サービスは直接的な競合になっています。
Voicyが音声配信サービス業界カオスマップを公開していました☟
参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000105.000021111.html
ちなみに音声配信サービスには大きく2つ、「ポッドキャスト系」と「独立配信系サービス」があって、Voicyは「独立配信系」です。
・ポッドキャスト系
音声をアップすると、Apple PodcastsやGoogle ポッドキャスト・Spotifyなどのポッドキャストアプリでで聴くことができる。
・独立配信系
スマホで収録でき、そのまま配信・視聴ができるアプリ。サービスによって特色があるため、ユーザー層と配信者がマッチしやすい。
ポットキャスト系はラジオ番組のアーカイブや、音楽やaudiobookなどもあり幅広いジャンルの中から面白そうなものを色々聴くことができるのがメリットですが、番組が膨大で探すのが大変なことがあります。
独立配信系は、サービス自体の世界観に共感して利用しているユーザーが多いです。私もVoicyのファンですが、リスナーとパーソナリティを繋げたいという想いやコミュニティビジネスなどが面白いなぁ、素敵だなぁと感じてます(^^)
そして独立配信系はそのアプリユーザー向けに配信をしていますので、パーソナリティへのファンもつきやすいですよね。
ところで中国で5億人以上のユーザーがいる大手の音声プラットフォーム「Ximalaya」(シマラヤ)が2017年9月に日本でリリースした「Himalaya」は「中国版Voicy」と言われても注目されているのですが、Voicyとの違いはあるのでしょうか。
Voicyのライバル! Himalaya japanとのサービス比較
VoicyとHimarayaのサービス面での大きな違いは、有料チャンネルがあるか否かです。Voicyは基本無料で聴くことができます。
追記:Voicyは2020年9月にプレミアムリスナーという有料機能をリリースしました。
一方、パーソナリティについてはVoicyは審査があるのに対し、Himarayaはだれでも配信ができてしまいます。しかも無料です。
その為Himarayaはチャンネル数が20,000以上あるそうで乱立気味です。お気に入りのチャンネルを見つけるのが大変そうだなあ…と思いながらHimarayaアプリのトップページをのぞいてみると、私のようなスボラなリスナーをサポートすべく、様々なカテゴリー分けによって興味のあるチャンネルを選べるようになっていました。
生活・暮らし ビジネス エンタメ 趣味 ロマンス キッズ ニュース
などなど…。作業用BGMもありました。これはこれで聴いてみたいです。
Voicyと価値競合しているものは?
まず「時間のめやす」「ながら聴き」という生活に寄り添った視聴方法ができるサービスは価値競合となっていると思います。
私は洗濯物を干す時や洗い物などの家事をしている時にVoicyを聴くことがあるのですが、Voicyは10分以内の番組が多いので「番組聴いてるあいだに作業終わるな」といった作業時間の目安にしていたりします。「キッチンタイマーみたいだなあ」とこっそり思っていました。
時間管理の目安にするなら、朝の情報番組も「お天気コーナーが終わったら出かけよう」というみかたをすることがありますよね。テレビも耳で聴きながら他の作業ができますし。
また、Voicyの人気チャンネルはニュースや経済情報、暮らしやビジネスに役立つチャンネルが多いので、、著名人のブログやニュースサイトなどの「知識欲を満たすもの」と価値競合していると思います。
そういえば、Voicyは「音楽」のコンテンツがないので、勉強とか仕事中など「集中したい時」に聞くことはなく、私はそういう時はSpotifyを聴いています。先ほど紹介したHimalayaの作業用BGMも利用したいです。音楽も聴けるYouTubeも、バックグラウンド再生は有料ではありますが、それでも「ながら聴き業界」ではとんでもなく脅威です。
Voicyは「耳が暇なとき」というよりは、「頭が暇なとき」に聴くと言ったほうが良いかもしれません。
Voicyが支持される理由
✔︎魅力的なパーソナリティ
✔︎著名人・専門家による「有益」なコンテンツが基本無料
✔︎リスナーとパーソナリティ、リスナー同士が繋がるコミュニティ
魅力的なパーソナリティ
Voicyのパーソナリティーになる為には審査がありまして、通過率は1%という狭き門だそうです。
2016年に『人を届けるメディア』をコンセプトに始まったVoicyですが、そんな厳しい審査をするくらいパーソナリティにこだわっているのは、「リスナーがVoicy内で面白いと感じる放送に出会いやすいようにするため」と、「パーソナリティと良いサービスを作って『音声文化』を築き上げていくため」だそうです。
Himarayaのサービスと比較をした時に、私は「チャンネルが20,000もあったら選ぶが大変そう」という感想を持ちましたが、Voicyはそんなリスナーの抱える不便さを解決してくれていました。
著名人・メディアによる「有益」なコンテンツ
Voicyのチャンネルはニュースやビジネス系が多かったり、女性のキャリアや子育て、趣味系のチャンネルなどが豊富なのですが、どれもこれも「ビジネスや暮らしに役立つ」情報が期待できるものばかり。「聴いてたら頭がよくなりそう」なんですよね。
ちょっとした隙間時間に聴いて何らかの知識を得たいという上昇志向の高いひとにはぴったりのチャンネルがそろっています。
それがリスナーは課金もせずに毎日聴き放題だというのですから、ありがたいですね。支持もされるわけです。
リスナーとパーソナリティ、リスナー同士が繋がるコミュニティ
「Voicyファンラボ」というVoicyが運営するオンラインサロンがあり、メンバーと一緒にイベントを作り盛り上げることで、ユーザーからの満足度を高めているそうです。
こちらのコミュニティは有料(月額1万円)で、しかも期間限定で募集しているそうです。本気でVoicyを盛り上げていきたい高い熱量のメンバーが集まるので、質の高いコンテンツが生み出されそうですね!
ボイスメディア事業は赤字
こんな勢いのあるVoicyですが、ボイスメディア事業は赤字だそうです。
リスナーには課金なしで質の高いコンテンツを提供し続けていたのですからそら赤字にもなるわなぁー(つω-`) と、いちリスナーの私も心配になってしまうくらいですが、これはVoicyの狙っているところでもあるようです。
今はうまく拡がり出していますが、最初の1年半くらいは全然広がりませんでした。審査を通っても毎日配信してる人もおらず、 面白いチャンネルも少ない状況でした。
そういった状況をブレイクスルーできたのは、いいコンテンツを提供し続けた結果だと思います。「こんなにいいコンテンツを無料で聞けるの!?Voicyすごい!何かお返ししたい!」と思ってもらうことで、協力者が生まれる。パーソナリティが良いものを配信するために、Voicyはさまざなサポートをします。パーソナリティとVoicyのコミュニティ、パーソナリティとリスナーのコミュニティがあるので、愛が溜まっているメディアになっています。
https://blog.shanon.co.jp/interview-voicy/
株式会社Voicyは2019年2月に約7億円の第三者割当増資による資金調達を実施しています。
グローバル・ブレイン株式会社をリードインベスターとして、他にはD4V合同会社、TBSイノベーション・パートナーズ、電通イノベーションパートナーズ、中京テレビ放送、スポーツニッポン新聞社などからも資金調達しているそうです。
エンジニア人材の強化や「Voicy」のアプリリニューアル・音声インフラの再構築などに充ているとのこと。
有料放送開始!
熱狂的なファンに向けた有料のプレミアムプラン…というのも、アリっちゃアリだけどなぁ…と考えていたら、Voicyがついに2020年9月から有料放送機能をリリースしたもようです。
なるほど、Voicyのプレミアムプランではなく、パーソナリティに対するプレミアムリスナーとして課金するシステムのようです。金額もパーソナリティによって違うとのこと。
YouTubeの「チャンネルメンバーシップ」と同じようなイメージです。
従来の配信は無料で楽しみつつ、チャンネルに課金することでパーソナリティを応援でき、その特典としてパーソナリティの違った一面を知ることができる裏話やブラックな話・性の話など「全員には聞かせられないけどプレミアムリスナーさんにだけ特別!」なディープでプレミアムなお話が配信されて、お互いの関係がより親密になるというわけですね。
リスナーとパーソナリティーを繋げることを使命としているVoicyらしい発想です。
スポンサーがついていないパーソナリティは今までBASEなどでスポンサーを募っていたので、プレミアム配信することでマネタイズできる可能性も広がりますね。
ただ、これだとVoicy自体の赤字は減らなさそうです。
ボイスメディア事業に収益をもたらすには?
音声メディア事業の赤字は、現在は割り切った先行投資だととらえているようですが、きたるべき音声×IOTの時代に向けてどんな打ち手を考えているのか、いろいろ想像してみました。
ちなみに個人的にはVoicyがサブスクになっても月額500円くらいならアリかなーと思っています。
それはもうVoicyから質の高いコンテンツを無料でもらってきたので、なんというか「いいよいいよ(^^)お返しするよ」みたいな。Voicyの積み重ねてきた信頼と実績でこのように考えるリスナーも一定数いるんじゃないでしょうか。
ーVoicyの有料プランを想像してみた
例えばですけど、Voicyの新人パーソナリティのチャンネルは無料で聴けて、半年以上継続していて、週に何回配信しているとか一定の配信ペースを保っている実績のある人気チャンネルは有料プランにしないと聴けないというのはどうでしょう。
新人チャンネルは聴いてもらいやすくなると同時に、既存チャンネルも配信ペースや質を保たないと報酬が入ってこないのでモチベーションがあがりますよね。
質が保てない(ランクが下がった)パーソナリティのチャンネルが次の月には、
「このチャンネルは無料プランでも聞くことができます」
と表示されることがあるわけです。戦々恐々ですけどランクが上がればまた有料プラン枠に入れます。
有料プランを導入したら収益はどのくらい?
Voicyのユーザー数は250万人くらいです。
メディア系の有料会員率は2〜3%程度だそうなので、Voicyは5万人といったところになるでしょうか。
1ヶ月の売上
5万人×500円=2500万円
人気パーソナリティへの報酬
10万円×50人(ランクAパーソナリティ) =500万円
5万円×100人(ランクBパーソナリティ) =500万円
Voicyの収益
2500万円ー1000万円=1500万円
年間1.8億円です。赤字解消にはもっと課金ユーザーを増やさないとですね。
まだイケる!音声デバイス市場を乗っ取れ!
ボイステックVoicyのもうちょっと先を見据えた未来を想像をしてみました。
AIスピーカーって、日本では普及率が6%程度だそうです。今後はスマート家電の普及やサービス次第で日本の音声市場も発展していくのは時間の問題ですが、アメリカの普及率よりはるかに低くてまだまだと言ったところですね。
ですので「音声デバイス=ボイシー 」と言わせるくらい広められるチャンスはまだあるはずです。
「ステープラー=ホッチキス」「カップめん=カップヌードル」みたいに商品名が普通名詞になったアレですね。
やりかたとしては、とにもかくにも「Voicy」という名のスマートスピーカー、ヒアラブルなどのIOTデバイスをリリースします。
まずはレンタルにするか無償にして、とにかくばらまいて広める。新R25読者に配って試してもらえば、SNSで拡散されて若者たちに一気に広まるんじゃないですかね^^
1.265億人の 6 % =759万人かあ…
「『配る』って…」と思っておそるおそる価格を調べたら、意外と安いんですね!(1万円以上する商品もあります)
Voicyは電通や大手メディアと提携しているので、音声デバイスができたらコンテンツもいろいろできそうですし、そのうち各方面からいろいろなサービスが集まるプラットフォームになりそうです。
そして音声サービスはサブスクで提供する「ウォーターサーバー」のようなビジネスモデルにするのがいいのかな。月額1,000円とか。
音声市場が発展すると、長時間ヒアラブルをしていることによる聴覚障害や、ユーザーの高齢化で補聴器の需要も伸びそうです。そうなると補聴器メーカー等と早いとこ提携しておいたほうがいいのかもしれません。
先ほど若者に配ると書きましたが、音声デバイスを普及させるならむしろ高齢者に配る戦略もアリですかね。
まとめ(というか感想)
マーケティングトレースをするなかでVoicyはアプリやIOTはもちろんですが、コミュニティ作りやボイスマーケティングなどの取り組みに関する発信がとても多く、社長の緒方さんをはじめとした社員さん達の熱量を感じました。
日本は音声市場はアメリカや中国から遅れていたり、「日本は書く文化、アメリカは話す文化」という文化的観点からAIスピーカーは普及しないという意見もあるのですが、
確かに無機質なものに「オッケー、Google!」と話しかけるのは抵抗ありますよね。
私としてはAIスピーカーやIOT家電と音声に囲まれて暮らす未来も楽しそうだと期待しながら、「へーい!しり!」とiPhoneに話しかけて徐々に慣らしています。
「ねぇちょっと、Voicyさん!」と話しかける日が早くこないかな^^
実は数ヶ月かけてこのnote書いていたのですが、リスナーとパーソナリティ、そして生活に寄り添った打ち手がなかなか思い付かず、もたもたしているうちに有料機能がリリースされて焦りました(^^;
まずはAIスピーカーを購入して、使用者目線でボイステックと音声コンテンツの未来をもっと考えてみようと思います!