【ザ・虚構】 叶姉妹のPodcastで”想像と現実の行ったり来たり”が止まらない
叶姉妹が「ファビュラス」という言葉を日本に普及させたと認識している。
「ファ」と「ビュ」と「ラス」そのひとつひとつの音もなんだかエレガントで、きっと彼女達が作った造語なのだろうと思っていたが、どうやられっきとした英語の形容詞らしい。
そんな叶姉妹がパーソナリティの「叶姉妹のファビュラスワールド」というSpotifyオリジナルPodcastが話題になっている。
叶姉妹と言えば、ダウンタウンDXでセレブな私服を披露していたことや、DHCのCMで「やっぱりDHCだね!」と言っていたと思い出すが、テレビを全く観なくなった今では、その活動もアニメのコスプレ姿をネットニュースで見かけるくらいだった。
たしか元々三人姉妹として活動してたんじゃなかったっけ?
気になったのでググってみると、むしろ恭子さんと美香さんは実の姉妹ではなく、「叶姉妹」というユニット活動らしい。
ネット記事にはお二人の推定年齢も記載されていて、それによると「なかなかの」お年頃のようだ。
メディアで見かける彼女達の姿と言えば、何というかこう、「手間暇かかった」「メンテナンス必須」なお顔やバディを、「これでもか」と露出していて、その過剰なほどの華やかさにネガティブな声も少なからずあるだろうといったところだ。
ところがところが、Spotifyから流れる彼女達の雰囲気や言葉に私はすっかり魅力され、叶姉妹の事をずっと考えてしまうくらいファンになってしまったのだ。
ここからは「女性達はなぜ叶姉妹に魅力されるのか」という私なりの考えと、「私の叶姉妹の楽しみ方」を書いていく。
女性の憧れを実装している”姉妹”
美香さんと恭子さん。
それぞれ単体だと成立せず、「叶姉妹」でないと二人の魅力は発揮されないというのが上手いところだ。
言い方を変えてみると、
いろんなタイプの「女性が憧れる女性像」を持っているのがお分かりだろうか。
美香さんは漫画やアニメ・ドラマがお好きという素朴な趣味をそのセレブ生活と融合させ、「叶アートコスプレ」に昇華させた。
一方恭子さんはセクシャルマイノリティにも知見があり、自身は独身を貫くと公言しグッドルッキング・ガイたちと自由な恋愛を楽しむなど、現代の多様性を体現している。
磨き上げた脚や胸をセレブな衣装から惜しみなく覗かせながら、自身の生活・趣味・考えをメディアで発信しているのが叶姉妹なのだ。
男性から見ると、どうしても派手なビジュアルから「イロモノ」扱いされがちな彼女たち。
しかし「叶姉妹」の本質は『多様性を体現』のほうにある。これは私も叶姉妹のビジュアルしか見ていなかった時はわからなかった。
『叶姉妹のファビュラスワールド』の魅力とは
まず言っておきたいのは、Spotifyの『叶姉妹のファビュラスワールド』は、「音声」という現代を象徴するコンテンツを配信するプラットフォームが「叶姉妹という多様性」にやっと追いついたね!と言っても過言ではないということだ。
声がいざなう めくるめく想像の世界
『叶姉妹のファビュラスワールド』の楽しみとは、その名の通り「ファビュラスな空間を味わえる」ということに尽きる。
音声配信というビジュアルを排除した仕様が、これを際立たせた。
リスナーからも度々言及されていることだが、ファビュラスワールドは夜の時間帯に聴くのがおすすめとされている。美香さん恭子さんのゆったりした口調が、なにより癒しのBGMになるのだ。
あ〜、なんかよくわからんけど
きっとこれがファビュラスなんだろうな〜♨️
と、しみじみ感じる。
そして彼女たちのライフスタイルに、私たちはうっとりと想いを巡らせるのだ。
「今日のお召し物はどんなお洋服なのかしら?」
「どんな寝室でおやすみされているのかしら?」
「グッドルッキング・ガイってどんなガイなのかしら?」
『お聞きします』という叶姉妹への一問一答コーナーや、リスナーからのお悩み相談での二人の回答をもとに想像を膨らませるのは、とても心地の良い作業である。
リスナーとの距離を縮める 素朴な発言
こうしてどんどん膨らませた想像の世界が、ふと現実に引き戻される瞬間がある。
雲の上に御座す存在である美香さんと恭子さんが、けっこう素朴なことを仰る瞬間があるのだ。
叶姉妹もじゃんけんという俗世の遊びをされるという。
これはまさに、タレント小倉優子が「茂原市出身です」と言っていた時の感覚に似ている。
デビューの時から「コリン星から来た」と言い張っていた不思議キャラ・ゆうこりんがこの発言によって、ぐっと身近でチャーミングな存在になったことを思い出す。
セレブで何不自由なく暮らしている叶姉妹の素朴な趣味や発言が、リスナーたちとの距離を縮めてくれる。
楽しそうな姉妹のおしゃべり
そして時折二人から溢れる楽しげな笑い声、これが最大の聴きどころである。
女子会で酔っ払った女子が「キャーハハハハ!!!」と手をパンパン叩いてキャーキャー言ってる耳をつんざく笑い声とは質が全く違う。異次元レベルで違う。
エレガントな女性の楽しそうな笑い声はとても癒されるものだ。私の顔も思わずほころび、「叶姉妹が楽しそうで本当に良かった」と、勝手にうれしくなってしまった。
叶姉妹を「宗教」として味わおう
恭子さんのお気に入りのマシュマロの食べ方が「外に出して数日乾燥させてから食べる」だったり、絵文字の「『ぴえん🥺』可愛いね」と言っていたり、
セレブな生活ぶりに、ちょぴり垣間見える素朴さよ。
こんなとき、
ああ、そうだ。彼女たちは実の姉妹ではないんだなぁ。
という俗世の情報が頭をよぎる。
だがそんなことはどうでもいいのだ。
彼女たちは「虚構」なのだから。
「虚構」とは、想像上のものや架空の存在のことだが、世の中はそんな虚構でできている。
『サピエンス全史』ではフランスの伝統ある企業「プジョー」を虚構の例として挙げているくらいだ。法律・組織・宗教は実態のない概念に過ぎない。信じる人がいるから成り立っているだけのものなのだ。
だから「叶姉妹」もなんならそういう宗教だと言ってしまってもいい。
毎回リスナーから寄せられるお悩みからは、恭子さんからの珠玉のアドバイスを切望していることがよくわかる。
そして叶姉妹と直接電話が繋がって悩みを聞いてもらったリスナーは、その言葉に感極まって涙を流すこともしばしば。
私だって叶姉妹と会ったら「ありがたや〜!」と拝んでしまうだろう。
虚構だから真実なんてどうでもいい
もはや神的存在な叶姉妹はメディアが作り上げた「虚構」なので、私たちは叶姉妹がセレブで自由に生きる憧れの存在だと信じてればいい。
恋愛禁止のアイドルと一緒だ。
GoogleやWikipediaはきっと、姉妹の素性やGLGの実態について教えてくれるだろう。
しかし本名とか生い立ちとか本当にセレブなのか、本当は埼玉に住んでるんじゃないかとかそういう勘ぐりは野暮というものだ。
私は俳優さんや映画・ドラマなど、気になったらググってその情報をもっと得ようとするタイプなので、叶姉妹が好きでいろいろ知りたくてもぐっと我慢している。
そうすることで、少しでも『叶姉妹のファビュラスワールド』に没入したい。
ぐだぐだ書いてしまったが、今週も配信が楽しみだ。
番組でもたびたび紹介されている「叶ポージングエクササイズが気になる。
おわり
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