![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/57719201/rectangle_large_type_2_17eee492d52405f49636d41c050b417e.jpg?width=1200)
サピエンス全史をかる〜い感じでまとめてみました(第8章)その2
今回の第8章は2つにわけています
その1はこちら⬇️
「格差」とか「差別」ってやはり身近にあるものなので、感情移入しやすく熱い議論が交わせる章でした。
ちなみに朝渋というコミュニティで、毎週モクモクと読んでは感想や意見を交換しています。
朝渋は女性の比率が多いです!(私も含めて)アクティブな女性が多い印象です(^^)v
さてさて、その2は男女格差についてのまとめです!
=======================
女性が男性の所有物だった歴史
=======================
人類のカテゴライズで重要なのが性別です。
多くの社会で女性は男性の財産にすぎず、強姦は財産侵害に該当するくらいで女性は「モノ扱い」でした。被害者は女性ではなく所有者の男性なのです。
なんなら結婚していない女性は強姦しても犯罪とみなされなかったというのですから、恐ろしい話ですよね。
そんな調子なので、夫が妻の性的支配権を完全に掌握しており、「夫が妻を強姦しうる」という発想そのものが矛盾していた時代が普通にありました。
女性が男性の所有物といえば…
「娘さんを僕にください!」といったテンプレ的なやりとりも、まさか本当の所有するつもりはないかもしれないけど、無意識に根付いてしまった女性所有思考によるものなのかなぁと思います。
=======================
男女格差は「想像」か?「自然」か?
=======================
私も女性なので、「男性の支配下に置かれている」なんて言われたら「にゃにぃ〜!」とムッとしちゃうところもあるので、
なぜ男女格差が生まれたのか?というハラリの分析に興味津々です。
男女格差も人種差別のような神話の産物なのか、それとも生物学的に自然な区分なのでしょうか?
男女の性の間の明確な生物的差異といえば、出産があります。子宮があるかないかという違いです。
古代ではアテネのように、子宮を持つ女性は社会的権威のある地位に就くことを禁止されていた時代がありました。
古代アテネの人は、女性は政治に関わることは生物的に不適切だと考えていたようです。
さすがに現代のギリシアでは、そのような考えはナンセンスだし、女性が公職に就くのは普通だと考えています。
ですが、同性間での性的関係を持つのは不適切だと考える人が大半のようです。
人間は生物学的なものは認めて、文化的なものは認めない
という傾向があるとのこと。
「女性が男性との子供を産むのは生物学的に普通のことだけど、同性同士のセックスはゲイカルチャーか何かだよね。お母さんは認めません!」
みたいな感じですかね(・ε・`)
とはいえ、同性同士が惹かれ合う事だって、生物学的には別に不自然な事ではないわけで。
この自然・不自然という概念は、キリスト教から来ているそうです。
同性同士の恋愛は神が意図していない=不自然
ということになります。
手足や器官はキリストの意図する特定の目的があって創られたことから、男性は男性らしく、女性は女性らしく、ということらしいのですが、
「いやいや、もはやキリスト様の思い通りの使われ方してませんよ」って話ですし。我々の身体はめちゃくちゃマルチタスクされてます。
性交は生殖のためだけでなく、セラピーの目的でされてたりとか。
なので、「同性愛は不自然」という主張は人間の想像に過ぎないのです
=======================
オスとメス、男性と女性
=======================
X染色体とY染色体の所有で決まる生物学的な「オスとメス」という分類がありますが、
「男性と女性」というものは社会的分類です。
男性と女性は自身が属する社会の想像上の秩序によって役割が定められます。「男性らしさ」や「女性らしさ」もその社会や時代によって異なります。
染色体の所有でオス・メスは決定できるのでカンタンなのですが、男性・女性としてあるべき姿を維持するのは大変です。
男性などは「男の中の男だ!」という称号を得るために、命を掛けて戦ったりします。
=======================
男性と女性、どっちが優れているか選手権
=======================
農業革命以降、人間社会はほとんどが男性優位の家父長制社会であり、クレオパトラや楊貴妃などの一部の例外を除いて、女性が頂点に上り詰めることはありませんでした。
農業や書記体系が同時多発的に発生したということはサピエンス界のミステリーですが、なんと家父長制も何の打ち合わせもなく全世界で行われているというのです。
こうなってくると、何らかの生物的差異による原因があるのではないかと、ハラリはいろいろな説を検証していきます。
■男性優位説検証
①筋肉
男性は筋力が女性より優っているので、力で女性をねじ伏せたという説です。
ついでに肉体労働などキツい仕事は男性の役割なので、そういった作業を伴う食糧生産の支配権を独占でき、ひいては政治的影響力につながったというものです。
↓
・平均的には女性の方が筋力が弱いけど、むしろ女性の方が痛みや病気に強いし、筋力が強い女性もそれなりにいるよね。
・ついでに家事育児も重労働ですけど?
・なんなら権力のある仕事って体力要らなくね?
【却下】人類の歴史から見ても、身体能力と社会的権力は反比例する傾向があります。
②攻撃性
男性のほうが好戦的で、戦争の指揮に長けていたという説です。
↓
・中国では戦争は官司が指揮していた。この役目、女性がやってもいいのでは?
・攻撃的な獣のような人は、冷静な判断ができない
【却下】女性のほうが人を操ったりなだめたりするのが得意だという定評もあるのだから、男性よりよっぽど優れた指揮者になれるはず。
③繁栄戦略
男性は自分の遺伝子を残すために他の男性と競わなければならず、攻撃的になっていきました。
一方女性は子供を胎内で育て、出産後も育児をする必要があり、男性の助けが必要でした。
自分と子供の生存を守るためには、男性に従順にならざるを得ないという説です。
↓
・別に女性は男性じゃなくて同じ女性から協力得たらええやん?
・むしろボノボやゾウの社会は家母長制だし、協力しないオスはシカトされますよ?
・なんでボノボにできて人間はできないの?
【却下】人間という弱い生き物が成功する唯一の方法『協力』において、なぜ非協力でない男性がコミュ力の高い女性を支配するようになったのか、わかりません。
ハラリもお手上げとのこと('A`)
=======================
なんだかんだ「本能」なんでしょうね
=======================
なんだか男女格差に関しては、ハラリもあまりスッキリ着地しなかったですね。
ちなみに私個人としては、③の繁栄戦略説が近いですかね。
いくら女性が自立して、社会的な立場が認められても、妊娠中・育児中に男性に守ってもらわなくてはいけないというのは女性の潜在意識に残ってると思います。
女性はなんだかんだ男性に守ってもらいたいと思うもんね。
霊長類最強女子と言われている吉田沙保里だって、守ってもらいたいと思ってるんじゃないかな(知らんけど)
あとは、女性は自分の産んだ子供に生き延びて欲しいから、丈夫で健康で知恵のある男性の遺伝子が欲しいんじゃないでしょうか。
第3章で、古代のパートナーシップや家族のありかたについて『古代コミューン派』という学者の主張がありました。
能力の高い男性の精子をできるだけ数多く子宮でミックスさせとくと、よりスペックの高い赤ちゃんが生まれると、大昔は信じられてきたかもよ?という話です。
その中で、「女性はよりスペックが高い男性の子供が産みたいって思考は今も昔もあるもんだね」
という話をしましたが、
私はこの説が、やはり男性優位の由来になっていると思うのです。
女性:「丈夫な男性の子供が産みたいな」
↓
女性:「貴方は頑丈そうなので、私に子供を産ませてください!」
↓
男性:「しょうがないな。なんでも言うこと聞く?」
↓
女性:「はい!聞きます聞きます!」
こんな感じで男性側に主導権が渡っちゃったのかも♨️。
子供を産む産まないも、結婚するしないも自由に選べて、男性も女性もない「多様性」といわれるようになったのって、ホント最近ですよね。
とはいえ今だって男性に「女じゃ話になんねー」みたいなこと言われるし、男女平等が当たり前になるのはまだまだ時間がかかりそうですが、平等というよりは、
強い女子がいても弱い男子がいてもいいじゃない、人間だもの。
ーーー みつを
みたいな社会になるといいなぁ。
マガジンも登録してくださると嬉しくて震えて眠ります。
いいなと思ったら応援しよう!
![ara](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/26706101/profile_07c26dbaf79368afed5ff80d3dfe3006.png?width=600&crop=1:1,smart)