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【キャリア】✕→勝ち馬に乗る 〇→勝ち馬になる

勝(か)ち馬(うま)に乗(の)・る
読み方:かちうまにのる

有利な方につく。勝った方に味方して便乗する勝負事勝った人、事業などで成功した者、力のある人の側について恩恵を受ける。「派閥力関係見極めて—・る」

デジタル大辞泉

キャリア戦略、よりよく生きる人生の戦略として「勝ち馬に乗る」という手法があります。上記引用の通りですが、飛ぶ鳥を落とす勢いのある企業や業界でキャリアを築いていく、というのがこの「勝ち馬」戦略の要諦です。

ひひーん。

当然のことながら自分のキャリアを考えるときは、斜陽産業よりも成長産業、ボスコン発のフレームワーク,PPM分析で言うと「負け犬」よりも「花形」に身を置くのが模範解答です。

となると当然「勝ち馬」を探しにいくのですが、軸は2つあります。
業界と企業です。
まずはどの業界が伸びているのか、ということですね。これはヒートマップとかコンサルが出している資料を見れば分かることなのでサーチをしてみましょう。

次は企業です。成長している業界で伸びている企業を探すわけです。こういう企業を探すのは実は簡単で、資金調達を行っているか、広告や採用広報など露出が多いかという観点でみればある程度はスクリーニングできます。

キャリアにおける「勝ち馬」構造とは業界×企業でみえてくるわけです。
とはいえ「勝ち馬」戦略も万能ではありません。理由は時間軸が欠けているスクリーンショットの判断となるからです。ここは自信をもっていえることです。

なぜならかくいう筆者も「勝ち馬」ハンターとして「勝ち馬」狙いで転職を繰り返してきたからです。

その転職がうまくいったのかというとどの企業も始めは成功だったかな、と感じています。しかし「勝ち馬」は長くは続きません。「勝ち馬」が「勝ち馬」であり続けるためにはものすごい労力が必要です。一時的な「勝ち馬」はたくさん目にすることがありますが、持続的な「勝ち馬」はそこまで多いわけではありません。

筆者の経験で言うとパターンは2つです。

①「勝ち馬」→「負け馬」→「勝ち馬」
➁「勝ち馬」→「負け馬」→「強制退場」

①のパターンはわりと一般的ですね。どの企業も調子のいいとき悪いときはあるので、一時は「負け馬」になろうとまた「勝ち馬」に戻っていく。
雨降って地固まるパターンですね。

➁のパターンは実は多い。ちょっと儲かって調子に乗って「勝ち馬」感を出す。しかし実力は伴っていないので時間の経過とともにメッキがはがれて「負け馬」に降格する。そして資金がショートし「強制退場」となります。

どちらも時系列で企業の容態が変化していくわけですが、「負け馬」に転落したときに経営層とメンバーの本質が現れます。ここでは3種類の馬が出ます。

1種類目は短期的な「勝ち馬」ライダー
短期的な「勝ち馬」ライダーは企業の様子がおかしくなると一目散に逃げます。馬だけれどもそのあたりの嗅覚は鋭いのです。

2種類目は鈍感なお馬さん
経営状況や外部環境の変化を察知する能力に長けているわけではなく、なんとなく目の前の仕事をこなしていくタイプ。

3種類目は目的意識の強いお馬さん
短期的な成果よりも長期で自分の目標や社会のアジェンダにコミットします。長期的かつ持続的な成果を考えられるサラブレッドです。

残念ながら3種類目のサラブレッドは絶滅危惧種で希少性が高いため、見つけることが困難です。

企業のサイクルとしてはシンプルに「好況」→「不況」を繰り返していくわけですが、我々はどのような戦略を取れば成功の期待値を上げることができるのでしょうか。

華のない回答となりますが、地道に自分が決めたポジションで成果を出し続けていくことが肝要なのではないでしょうか。

どの業界・企業にいても「好況」→「不況」の波からは逃れることができません。「不況」のたびに転職をしていたのでは経験やアセットを積み増しすることができません。

自分のドメインで長期的な優位性を築く、というのが「個」としても「企業」としても合理的な戦略になると考えています。何が優位性の源泉となるかはまだ考え中です…

ということで筆者が提案するキャリア策は下記の通りです。

「勝ち馬」に乗る→「勝ち馬」になる

自分がコミットできるかつ成長している業界に身を置き、長期的に他者・他社に対して優位性を作っていく。ということです。

時系列を考えない短期的なアプローチでは長期的なキャリア形成にはつながらない、というのが正直なところです。

※筆者は山口周さんが好きです。
クエンティン・タランティーノさながらのオマージュです。


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