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排熱音を減らしたい③

はじめに
パソコンや家電の排熱音に悩む人は多いですよね 排熱音は一度気になり始めると意外とストレスになるものです しかも長時間作業するときや夜間にそばで稼働させる場合 その音が地味に耳に残り続けます 私も研究室で夜な夜なデータ解析をしているときに「何とかしたい」と思った経験があります そこで今回のテーマは排熱音の削減 もし今まさに排熱音を抑えるアイデアを探しているなら ぜひ最後までお付き合いください


1. 排熱音とは何なのか
まずは排熱音そのものを簡単に整理しましょう パソコンや家電の内部では CPUやGPUなど複数のパーツが熱を持ちます その熱を外に逃がすためにファンやヒートシンクが活躍するわけですが そこで生じる風切り音や振動が排熱音の正体です 特にPCケースの構造やファンの品質が十分でない場合は音量が大きくなりがちですよね たとえば「高性能にこだわってパーツを詰め込んだら排熱音が爆音化した」という話もよく耳にします 小型化が進んでいるノートPCやゲーム機も同様です 狭い空間で熱が集中するためファンを高回転させざるを得ず 排熱音へとつながります またホコリの蓄積 あるいはファンの軸が摩耗しているなど 故障ぎみの状態でも余計な音が出ます


2. ケース選びとエアフローの最適化
排熱音削減でまず見直したいのがケース選びエアフロー設計です ケース内の空気の流れが滞るとファンはどうしても高回転を強いられます すると必然的に排熱音も増します エアフローをスムーズにするには入口と出口の位置やサイズが重要です 空気がしっかり取り込まれスムーズに抜ける構造ならファンの回転数を上げずに熱を逃がせるため 結果的に静音化につながります

ただし力任せに穴を開けるのはやりすぎ注意です 通気性を増やそうとケースに余計な穴を空けると逆に風切り音が強くなる例もありますから 要バランスです おしゃれな外観を保ちつつ上手にエアフローをデザインしたケースも増えているので 購入の際には「エアフローに配慮した構造なのか」をチェックするといいでしょう


3. ファン交換と回転制御
次に成績優秀な静音ファンへの交換やファンコントローラーによる回転数制御を検討してください ファンは見た目は同じようでも品質差が大きく回転時のノイズレベルや風量が全然違います たとえば高品質なファンにはベアリング技術が優れたものや羽根の形状が研究されている製品があり これらは同じ回転数でも風切り音が圧倒的に少ないです

またファン交換とセットで回転数の制御がポイントです もし高性能なCPUを搭載している場合でもアイドル時や軽めの作業中は高回転は要りません ファンコントローラーやマザーボードのソフトウェアで低回転に設定すれば排熱音を下げられます 負荷がかかるときだけ自動的に回転数を上げればいいので 普段は静かな環境で作業できます


4. 防振アイテムやファンの固定方法の工夫
ファンの音は風切り音だけでなく振動音も大きな要因です ケースとファンが密着し共鳴を起こしてガタガタ鳴ることがあります そこでおすすめしたいのが防振シートや防振ゴムの活用 ケースとファンの間にゴムブッシュなどを挟むだけで振動が吸収され音が軽減します

さらにファンだけでなくハードディスクなど機械式パーツも振動源なので もし可能ならSSD化するのが静音化への近道です 「HDDのシャリシャリ音が消えたら想像以上に静かになった」という方は多いです ただしコスパを考えると大容量SSDはまだ高価な場合もあるので容量と予算のバランスに注意してください


5. 温度管理とホコリ対策
意外に見落とされがちなのが温度管理ホコリ対策です 内部の温度が上昇すればファンは自動的に回転数を上げます つまり高温状態を避ければファンが全力回転する頻度を下げられ 排熱音削減につながるわけです

まず室温の管理を意識しましょう 夏場はエアコンを使うなど 室温が高いほど機器内部も高温になりやすいです そしてホコリの除去も欠かせません ファンにホコリが溜まると羽根のバランスが崩れ振動が増える場合もあります またヒートシンクにホコリが詰まると熱がこもり排熱効率が落ちます するとファンが高速回転し排熱音が増幅されます 定期的にエアダスターでホコリを吹き飛ばすだけでもずいぶん違います

さらにサーマルペーストの塗り替えをまめに行うのも賢い対策です CPUクーラーとCPUの間にあるペーストが劣化すると冷却効率が落ち 動作温度が上がります その結果ファンが頑張ろうとして大きな音を出しがちです 数年使ってるPCならペーストを塗り替えてみるのも良いと思います


終わりに
日常的に稼働するパソコンや家電の排熱音を減らすことは 快適さを向上させるだけでなく作業効率アップや集中力維持にも役立ちます 大げさかもしれませんが音のストレスが減ると 人によっては肩こりが軽くなるとかPC作業が楽しくなる そんな効果を実感することもあります

ただし何か一つの対策をとれば万事解決というわけではありません エアフロー ファン選び 振動対策 温度管理など複数の要素が組み合わさり 最終的な静音化を実現します ぜひ今回ご紹介したポイントを組み合わせて試してみてください 研究室やご自宅 あるいはゲーム部屋での長時間作業時にも役立つはずです そしてもし周囲から「最近やたらと静かになったね」と突っ込まれたら それはあなたの静音対策が大成功の証拠かもしれませんね

排熱音が気にならない環境でのびのび作業できるように ゆるっとした気持ちで対策を試しつつ 快適な時間を過ごしてくださいね 今回の記事がみなさんの排熱音削減へのヒントになれば嬉しいです

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