2018年のARニュースをもっと振り返る/勝手にAR忘年会番外編【1〜6月】
先々週の土曜日、AR三兄弟が主催する10回目のAR忘年会にて登壇させていただき、ARニュースをAR三兄弟と振り返りました。
ちょうど1ヶ月前くらいにAR三兄弟の長男、川田十夢さんから登壇依頼をいただいて、ARに携わる身としてとても嬉しくて1ヶ月前から楽しみにしてました!
登壇の際には僕とAR三兄弟がARにまつわる各月ごとのニュースを持ち寄って紙芝居形式で振り返りました。紙芝居の中にはARマーカーが印字されていて、そのマーカーからARで動画が流れてくるといういかにもAR忘年会らしい演出も仕込まれていました
AR忘年会では時間などの兼ね合いもあり、各月ごとに1つずつのニュースしか振り返れなかったのですが、自分がAR忘年会でお話しできるということでテンション上がって、かなりの数のARニュースを月ごとにまとめました!笑
せっかくなので、このブログでAR忘年会では振り返ることができなかったニュースもまとめて2018年のARを簡単に振り返りたいと思います。
書いていく中で長くなってしまったので、前後半に分けています。まずは1~6月までを振り返ります!
ARKitでできることが増えた1月
AppleがARKit1.5の提供を開始!垂直面の認識や画像認識に対応
ARKitのマイナーバージョンがアップデートされて、垂直な壁や画像認識がARKitでできるようになりました。
特に画像認識はこれまでVuforiaに頼ることが多かったので、画像認識の手段としてARKitも使うことができるようになったというのは大きかったですね。
NianticがポケモンGOの次のゲームとしてハリーポッターとのコラボを発表
現在すでにアーリーアクセスを応募していますが、PokemonGoを手がけるNianticが次なるコンテンツとしてハリーポッターを発表しました。
まだ体験することはできませんが、ARKitのワールドマップなどを使って現実世界にどんな魔法を再現してくれるのか今から楽しみですね。
GoogleとAppleのAR SDK機能合戦が始まった2月
GoogleがARCoreを開発者向けに公開
AppleのARKitの後追いの形となりましたが、Googleも2月にARCoreを発表しました。
ここからARKitとARCoreはしばらく機能的に追いつ追われつの関係性となりますが、2019年は各々どんな展開を見せてくれるのでしょうか?
Intelが普通のメガネと見た目が変わらないスマートグラスVauntを発表
今年は一般消費者向けのスマートグラスを発表する企業も多い年でした。
半導体メーカーのIntelもその一つで、動画を見る限り普段使いできるくらいの小型化ができていたことが伺えます。
残念なことに、結局Intelはこのあとすぐにこのスマートグラスの開発をやめてしまいますが、このように大手の企業がスマートグラスの制作にチャレンジするのはARが一般普及するうえでとても大事なことですね。
Keiichi Matsudaのちら見せARに興奮した3月
Leap motionのKeiichi Matsuda氏がNorth Starの存在をちらつかせ出す
この頃、Leap Motionに所属していたKeiichi Matsuda氏が後ほどご紹介するNorthStarのARビューをTwitterでチラ見せし始めました。
この動画には多くのAR界隈の人たちがざわざわしましたね笑
ストリートファイターⅡをARで現実世界に投影できるデモが公開される
こちらはデモ動画ですが、ARKitを使って、リアルの路上でストリートファイターをプレイできる動画が話題となりました。
ストリートファイター世代の人たちはかなりこの動画に興奮したのではないでしょうか。
Googleが公式ARアプリ「Just A Line」を発表
2月にARCoreを発表したGoogleは3月に「Just A Line」というARで空間に線を引けるアプリをリリースしました。
非常にシンプルですが、複数端末でラインを共有できたり、iPhoneでも使えたりとGoogleらしい作り込まれたARアプリでした。
HMDネタが盛りだくさんの4月
Leap Motionが独自のARヘッドセット「North Star」を発表
3月にARビューのデモ動画が公開されていたNorth Starがお披露目となりました。
かなり見た目がゴツくて、「こんなの普段かけるわけないでしょwww」というコメントも散見されましたが、
体験してみて個人的にはLeapMotionがこのNorthStar時代を売り出したいというよりも、ARグラスのUIの一つとしてLeap Motionがあるということを打ち出したかったのではないかとおもっています。
詳しくは過去のnoteを御覧ください。
Vive proにAR機能の追加が可能になるSDKが発表される
この頃、Vive Proでも外側のカメラを使ってインサイド・アウトでARを実現できる機能が突然発表されました。
さすがハイスペックVR HMDなだけあり、かなりスピーディーに現実世界のメッシュ生成をしてオクルージョンなどを実現していました。
今はあまり話題を聞かなくなりましたが、開発している人いるのでしょうか。。。
IntelがスマートグラスVauntの開発を中止
2月に開発を発表していたIntelのスマートグラスはあまりにもあっさりと開発が中止されてしまいました。
個人的にはとても残念でしたが、今年の後半に登場したFocalsを制作したNorthに出資をしているなどスマートグラスの制作には未だに違う形で精力的なようです。
KDDIとODGがパートナーシップ提携
日本ではKDDIが米国のスマートグラスメーカーODGとの提携を発表しました。
KDDI、DOCOMOも5Gを見据え、今年は積極的にスマートグラスやAR,VRの展示や事業発表を行っていました。
ODGのスマートグラス「R-9」は一般消費者向けのスマートグラスとしてかなり有望という噂も聞きます(実はまだつけたことないのですが、、、)ので、今後の展開が楽しみですね!
みんなで楽しめるARが実現した5月
Googleが複数人でAR体験を共有可能なCloud Anchorを発表
ARのSDKの発表ではAppleに一歩出遅れたGoogleでしたが、AR体験の共有はAppleよりも一足先にリリースしました。
今年はスマホARで「AR体験の共有」を可能にするSDKがたくさん出た年でもありましたね。2019年にこれらの仕組みを使って、どのようなアプリが出てくるのか楽しみです!
Amazon Sumerianが一般向けリリース
このタイミングでAmazonのクラウドサービス、AWSもVR/AR制作を簡単に行えるツール「Amazon Sumerian」を発表しました。
SumerianはWebAR/VRにも対応するなど徐々にではなりますが、UnityやUnreal Engineとは違う方面でVR/ARコンテンツ制作のツールとして存在感を出し始めています。
スマホARの可能性が一気に広がった6月
AppleがARKit2.0発表。AR空間を複数端末で共有することが可能に。
GoogleのARCoreの後追いの形になりましたが、ARKitも2.0を発表し、そのなかで複数端末でAR空間を共有できる「AR World Map」を発表しました。
これまで一人だけに閉じていたAR体験が他の人たちともシェアできるようになったことでスマホARの体験は新しい価値を生み出せるようになりました。
Google ChromeがWebARに対応
また自分がARの活用方法の可能性として感じているWebAR方面でもGoogle Chromeから動きがありました。
ChromeがWebARに対応して、HTMLとJSで書いたWebARコンテンツを表示できるようになりました。
WebARに関しては昨年からFirefoxを開発しているMozillaも力を入れていたのですが、Googleのほうが一歩リードして世の中にローンチしましたね。
NianticがMatrix Millのオクルージョン技術を使ったデモ公開
そしてNianticのこのデモ動画が発表されたのも6月でした。
町中を駆け回るピカチュウとイーブイがきちんと物や人の後ろに隠れるシーンはほんとに衝撃的だったとともにNianticがより納得感のあるARに本気で取り組んでいる姿勢が伺えました。2019年のNianticの動きにも要チェックですね!
以上、2018年のARニュースを1~6月まで振り返って見ました。
後半の7~12月の振り返りも近々上げる予定ですので、乞うご期待ください!
追記
後半の7~12月編も公開しました!
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