「美」をどのように心掛けているか
先日、私が唯一外部との接点をもつ、とあるパーティーに誘われて出席させていただいたときのことですが、そこには100名近くの美容師、またはそのオーナー様がいらっしゃいました。普段完全に一人でサロンワークをしている身には、色んな意味で新鮮な光景です。
・TPOとファッション
会場は、大阪のリッツカールトン。厳しいドレスコードはありませんでしたが、それなりの服装で出席するのが当然と理解していました。
しかし会場に到着し、周りを見渡すと、なかなか何とも言えない服装の方が多く、一般社会常識に準じろとまでは言いませんが、相手に失礼のないようにふるまうことは、大人として最低限のマナーなのでは?と、勝手に考えていました。
TPOという言葉すら耳にすることが少なくなってきましたが、こういった場面で遭遇する「ファッション」と「個性」の考え方、とらえ方は人それぞれですが、私たち一般美容師は、まず最低限お客様に不快感を与えない服装を心がけるべきだと思いますし、体調、体重管理ができていないと思われないように健康に気を配ることも、美容師として大切な仕事だと思っているので、それに反する姿勢の方を、多く見受けました。
・サロンという閉鎖空間
色んなサロンを経験させていただきましたが、美容師を一旦離れたときに一番実感したのは、とてつもなく狭い世界で生きていた。ということでした。
サロンにいると、そのサロン内のルールが当然あり、必要だと思いますが、それ以外の情報がなかなか入ってこないので、どうしてもその世界で許されていることは、全世界で許されていると勘違いしがちで、サロン内の出来事が、全世界でも起こっていると思いがちです。
日々の営業の中では、純粋な外部との接点はほとんどない上に、お客様はサロン側に気を遣って下さってますので、多少の無礼は笑って許して下さるか、黙って去って行かれるので、一般社会人としての常識やマナーを学ぶ機会というのは、ほぼ無いに等しいです。
美容師という職業は「美」を扱う仕事なので、どうしても外見に目が行きがちで、自分もそうあらねばならないと思うことは当然なのですが、その視点がやはり狭いというか、低い気がしてなりません。
人の振り見て我が振り直せではないですが、自分がお客様の立場でサロンを選ぶときの基準は何だろうかと、たまには振り返ってみるのはいかがでしょうか?
・目指す美容師像をイメージする
ここで振り返ってみてほしいのは、自分がどんな美容師になりたいのか?どんな美容師でありたいのか?というところです。
近年の流れでいうと、高単価の取れる、シェアサロンでも、一人でも集客媒体や値下げをせずとも集客できる美容師。そして、長く続けられる方がいいと考える方が多いのではないでしょうか?
安いお給料で、消耗品のように使われて数年で美容師人生を終えるのではなく、周りと違う美容師になりたいのであれば、周りと違うことをしないと、そうはなれません。あなたの上司や同僚と違う美容師人生を望むなら、他人と同じことをしていたら、それ以上にはなれません。そしてそれは、お客様があなたを求めてご来店いただけなければ、当然達成はできません。
・美容師とお客様とのズレ
冒頭でも、最低限お客様に不快感を与えない服装を心がけるべきと、お伝えしましたが、特に男性美容師は、清潔感を最も重要視するべきだと思います。多くのお客様は、あなたのファッションに興味があってご来店されるのではなく、「あなたがどんな仕事をしてくれるのか?」を、期待してご来店されます。なので、あなたがどんなファッションをする人間なのか?は、あなたが思っているほど重要ではありません。
あくまでも接客業ですので、清潔感がなく、不要なアクセサリーをたくさんつけていると、それだけで嫌悪感を抱かれる方は多く、これまで出会ってきた美容師と何ら変わらないんだろうないう印象を持たれ、第一印象で損をしてしまい、お客様からの特別な支持は得られません。
自分が良かれと思ったことで損をしている美容師は少なくないと思います。
・まとめ
最後に、「美」は清潔感の上に成り立っています。そのことを決して忘れず、まずお客様に嫌悪感を抱かれないように、受け入れてもらいやすい服装を心がけ、爪は程よく短く切り、やすりで整え、健康的な体系を維持し、健康であることの重要度を理解しましょう。
当然言葉遣いは丁寧に、どれだけ仲良くなっても敬語を崩さないぐらいで、ちょうどいいと思います。お客様が心地いいと思ってもらえることが、美しいことだと思います。
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