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事故から30日目【高次脳と知ったとたん見舞いに来なくなった加害者】

[備忘録]2009.4.7当時の記録


「加害者よ お前は父の脳を壊した それがどういう意味なのか 分かるか」

父の問題行動が大事になるたびに、いつしか心の中で毎回この言葉を叫ぶようになっていった。加害者はいつも誰かの影に隠れている。損保であったり夫であったり、私はひとりで対峙しているのに。正々堂々と出てこいと言いたくなるのをぐっとこらえていた。

見舞いに来なくなった加害者

この日も加害者は夫とともに見舞いと称した誠意をみせたという既成事実を作りにきていた。しかし、父の主治医より後遺障害(高次脳機能障害・びまん性軸索損傷・広範囲脳損傷)の説明を聞いたとたん二度と見舞いにこなくなった。作戦変更といったところだろう。そして結局、ただの一度もオデッセイで12mも跳ね飛ばした父に謝罪をしなかったのである。

行政処分を免れていた加害者

刑事裁判の初公判で知ることになるのだが、加害者は行政処分を受けていなかった。人的被害を起こしているにもかかわらず。人的被害を起こさない物損事故や自損事故は、行政処分上では事故扱いにはないゆえに加害者損保は加害者の事故を物損で処理していたのだ。

公務員のかばい合いの構造

ここで、見逃すことができないのは警察だ。警察は何をしていた?人身事故なのに。人身事故の加害者は、道路交通法に基づいて事故の程度に応じた違反点数が加算されるはずなのに。被害者は意識不明の重体だったのに。なぜ違反店数の加算もなされていないのか。公安委員会は何を考えているのだ。
今なら当時の「なぜ」がまかり通ったのかよくわかる。柳原三佳氏の書籍の中で公務員のかばい合いの構造を知った。まさにこれが我が家でも怒っていたのだ。


なぜ加害者は初公判で行政処分を受けていないと胸を張ることができたのか

「何度も見舞いに行き、こちらは誠意を見せているのに追い返された」だけでなく一方的な過失割合[加害者7:被害者1]を言い立ててきた加害者側。こちらからしてみれば見舞いは追い返したのではない。理由はある。必ずといっていいほど食事の時間を狙って見舞いにくるのだ会えるはずもない。食事介護中だからと面会はできないと理由を述べ断っているのに。追い返されたと言いがかりをつけてきたのは、行政処分も免れることができる力が背後にあったからだろう。警察と損保代理店の癒着を疑わずにはいられないかった。

古き昭和の癒着の話

当時いろんな話を聞いた。
昭和の頃などは、損害保険会社は、年末年始に警察官への差し入れや心付けはかかさず、忘年会の接待から、こたつの差し入れたまでするという話も聞いた。おそらく市職員互助会の団体扱保険を取り扱う代理店の例のおやっさんは、そういう時代から警察との癒着があったのだろう。今や代替わりしているだろうが、そうそう体質が変わるとは思えない。官民格差は本当にひどい。愛知県は交通事故ワースト1の記録が長かっただけに、この代理店に泣かされた人は少なくないだろう。