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仕事で「満たされた気持ち」を得るための3要素と方法

世界中でバズワードになった、The Great Resignation(大退職時代)。またはThe Great Rethink(大再考時代)。 The Great ReShuffle(大入替時代)とも言われています。

呼び方はともかく、共通するテーマは、大量の人々が今までの仕事を辞め、「安定を求める」マインドを捨て(Don't settle)、今もなお試行錯誤を続けていることです。

もう、柔軟性のない環境での仕事、同期のみでの狭いコミュニケーション、合わない企業カルチャーや仕事そのモノに対して、ガマンしてその場に留まることはしたくないのです。

企業とスタッフの間での分裂は何より、お互いの「価値観」が一致しない場合に生まれます。

私たちクリエイターにとって、価値観に沿った充実感は、クリエイティビティを発揮し、最高のパフォーマンスをできる場所を見つけることができた時に生まれます。キャリアを充実させるには、個人(デザイナー同士、デザイナーと仕事)、またビジネス(企業文化から倫理観、メンバー)レベルでのつながりを持つことが重要です。

リモートワークとGreat Resignation によって、私たちにとっては好きな仕事を見つけられる環境が整ってきました。それでも、充実したデザイン活動を行い、リモートでつながりを育むことは、これまで以上に重要なことです。

私たちが仕事に求めているものとは

なぜ、仕事の充実がそれほど重要なのでしょうか?

それは、私たちは自分よりも大きな問題に挑戦しているからです:クリエイティブな仕事において、製品、デザイナー、リサーチャー、サービスデザイナーが最良の仕事をしないと、エンドユーザーにとって最も大きな影響が出てしまいます。

そして企業が自社のバリューを行動で示さないと、あるいはリモートワークや仕事環境の変化に対応してバリューを再調整しないと、従業員はもはや定着しません。しかも大量に離れていっているのが現状です。

実際、Pew Research studyによると、新型コロナの流行や柔軟な働き方へ移行しても、65%の従業員がいまだに同僚とのつながりが薄いと感じていると回答しています。私たちは、業界を問わず大量の人材が流出し、多くの人が転職マーケットの中で試行錯誤する中で、つながりを維持することがより困難になっていることを目の当たりにしてきました。

この時代、組織は次のようなことを問いかける必要があります。「グローバルでクリエイティブ人材にとって当社が魅力的になるにはどうしたらよいだろうか?」

最も大切な3つの要素

Harvard Business Reviewによると、「ADP Research Instituteが世界中で行なった5万人規模の最新の調査では、スタッフの定着率、業績、エンゲージメント、レジリエンス(適応力)、インクルージョン(包括性)に最も影響を与えているのは、給与額や働く仲間や勤務地、組織ミッションへの共感などではなかった」のだそうです。

最も顕著な3つの要素はこれでした;

  1. 過去1週間を振り返って、毎日ワクワクしながら仕事ができたか?

  2. 自分の強みを発揮する機会が毎日あったか?

  3. 自分の得意なこと、好きなことをする機会が今の仕事にあるか?

つまり、「自分が作ったモノや環境によって、満たされた気持ち(fulfilled)になっているかどうか」です。

企業がスタッフの業績や定着率をどのようにサポートし、結びつけることができるかは明白です:

「満たされる仕事を、充実した環境で提供すること」

デザイナーが仕事で「満たされない」ことのリスク

仕事への繋がりが希薄になることは、デザイナーとユーザーとの間のコミュニケーションにも分断を生み、潜在的にサービスのクオリティに悪く影響することになります。

デザイナーにとって、作ったモノを理想的な状況でユーザーが使ってくれるとは限りません。例えば、あなたの作ったデザインやUXは、ユーザーが電車でスマホを片手で持ちながら見られているでしょうか? それとも忙しい仕事の最中に使われるサービス内にあるモノでしょうか? 可能性は無限大です。コンサート会場のポスター、ウェブサイト、アプリのアイコンにしろ、デザインは、状況にとらわれず、人を巻き込み、繋げ、伝えるとことで問題解決に貢献します。

私たちの特権は、どのようなミディアムであれ、人の繋がりを促進する重要な立場にあるということです。そう考えると、私たちの責任は、自身が満たされた状態で人々にサービスを提供することだと思います。そのためには、「自分がどうすれば満たされるのか」を理解することが重要です。

あなたの目的(purpose)はどこにあるのでしょうか? 充実感とは個人的なものであり、あなたの価値観も個人的なものですから、答えは人それぞれです。自分の価値観が何であるかを明確にすることが重要です。

「自分が満たされる」のは何かを知る

ここでの発見は、人はつながりを強く感じるとき、個人の価値観も最も満たされているということです。この関係性は決して偶然ではありません。
仕事を通じて満たされた気持ちになるためには、あなたの価値観がどれほど強力に関係しているのか、もっと深く掘り下げてみましょう。

自分の価値観を知る方法

あなたの価値観と仕事(転職活動中の場合は将来の勤務先)とを一致させる作業を始める前に、まず自身の価値観を定義する必要があります。そのためには、一旦立ち止まって、ビジネスの場から離れて、プライベートで大切にしていることを考えてみてください。 何があなたを芯から満足させ、自分らしさを感じられますか?例えば、

  1. 人の役に立つこと

  2. (失敗から)学ぶこと

例えば上記のような場合、どのような価値観に結びつくのか、さらに詳しく見ていきましょう。

  1. あなたは、誰かに道を聞かれたときや誰かが困っている時、そのまま通り過ぎるのではなく、立ち止まって助けてあげたことがありますか? なぜ、協力したいと思うのでしょうか? それは、あなたが相手の気持ちを理解できるから、そして助けを求めるのが難しいことも理解しているからではないでしょうか。相手の立場に立って気持ちを理解するということは、あなたは「共感(empathy)」に価値を置いていることを示すことになります。

  2. Alexander Popeが書いたように、「To err is human(人は誰でも間違える」です。しかし、失敗を受け入れ、学習し、先に進むか、それともチャンスを逃し、失敗を繰り返すか、の2つのです。あなたが前進することに重きを置き、向上心を持って取り組むことに充実感を得られるならば、その価値観は「成長(growth)」と見ることができます。

自分の価値観を知ることは、仕事や転職時にも活用することができます:

  • 面接であなたの価値観に沿ったエピソードを伝えられる(カルチャーマッチの確認)

  • 仕事への結びつきが薄れてきたとき、直感で気づける

  • 転職先が、倫理的に自分にとって最も大切なものと合致しているかどうかを判断できる

自分にとって意味のある価値、仕事、そしてそれを生み出す環境(リモート、ハイブリッド、出社なのかも含め)を見極めることができれば、充実したキャリアを歩むための正しい道筋が見えてくるはずです。

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