を考えてみたい。
以前は単に先任順だった常務委員の序列は、国務院総理、全国人大常務委常務委員長、全国政協主席を普通の常務委員より上位に、常務副総理をその次に位置付けている。
李強、趙楽際、王滬寧は翌年3月にならないと就任しないが、まあそういうことだろう。
国家副主席は19期では常務委員の次位に位置づけられていたのでこの位置。
総書記経験者はそれまで総書記の次位に置かれていた。16期なら胡錦濤、江沢民、その他の16期常務委員という並びになる。
胡錦濤退任が近づいた17期の終わりに突然江沢民が序列の見直しを提案し、現役政治局委員の次位となった。胡錦濤には同じ思いをさせないという江沢民の熱い意図が感じられた措置だ。
胡春華は政治局委員ではないが現役の中央委員であり、副国級を兼任しているので、新旧政治局委員の集団に入っていると考えられる。後述する、陈希との差はそこにあるのだと思う。
①から②まで副国級が並んでいるが、同じ副国級でもしっかり序列があるのだ。
中央書紀処経験者の杨晶がいないが、反腐敗で潰され正部級に格下げとなっている。便宜上経験者と書いているが、実際はキャリアを全うした人が有資格者となる。
有名どころだと、常務委員経験者の胡啓立も常務委員を途中でおろされているので、最終ポストの政協副主席経験者枠に入る。
19期の政治局委員で、政治局委員経験者の末席になってる人たちは、いずれも党機関の副国級ポストを手放しして、文字通り無役となっている。
例えば習近平と各国首脳の会談で王毅が杨洁篪の役割を担っているので、アナウンスはないが中央外事弁主任を外れたと見て良い。陈全国、郭声琨も同様に、兼任していた党の副国級ポストを手放している。
一方で、劉鶴や孫春蘭は国家機関の副国級ポストである副総理を今も務めているので、現役扱いとなる。
意味がわからないのが陈希だ。組織部部長として元気に政治局委員がトップを務める地方自治体で、交代を宣言するためあちこちを飛び回っている。
後任となる李干杰を温存するため、政治局の新コロ対策のため、重慶と天津トップの交代が済むまでの措置と見ているが、現在も副国級を兼任しているのにこの位置というのはおかしい気もする。そこが中央委員とはいえ現役の胡春華との差なのだろうか。
人大常務委副委員長の王汉斌が、現役書記処を飛び越えている意味がわからないが、政治局委員止まりだけど全国人大常務委委員長経験者なので、正国級扱いの万里みたいなポジションなのだろうか。
という解釈でいいと思う。
==参考消息==
http://www.news.cn/politics/2022-11/30/c_1129174033.htm