林則徐の子孫ではありませんでした
海南省交通運輸庁の林東・庁長が紀律違反容疑で取調べを受けていると報じられた。
この件を最初に報じた澎湃は、林東を『著名な海軍の将軍である林遵の子であり、愛国将軍である林則徐の末裔」として紹介。末裔の失脚は、『有辱家門』(家門を辱める)と批判している。
林遵は解放軍の海軍創設者の1人であり、林則徐の甥の子どもということになっている。少なくとも共産党はそう認定しているので、林遵の血統については(いまのところ)間違いはないだろう。
では林東はどうなのか。林則徐基金会に確認を取った人がいるらしい。副会長で林則徐の六代孫でもある林祝光さんが、林遵の娘である林華卿さんに連絡すると、大いにブチ切れた模様。
林則徐基金会名義で、「澎湃に職業道徳はないのか」と怒りに満ちた文章を公表している。
林則徐は福建福州人、記事にある林東は海南海口人だ。これが末裔か?わたしは林遵将軍の長女・林華卿で、籍貫は福州だ。わたしは3姉妹で兄弟はいない。これらが確認可能な証拠だ。
あなた方の侮辱の腕は大したものだが、目的は何なのだろうか?注目を集め、PVを稼ぐためなら、不良メディアとの差はどこにあるのか?あなた方には速やかに事実を確認し、また噂を打ち消し、謝罪を行って、誤りを訂正するよう要求する。(後略)
澎湃は習近平に近いと考えられる。思わぬところで紅二大と中華民族英雄の争いとなっているのだ。
英雄や烈士をくさした一般人が処分を受けている以上、澎湃も知らん顔にはできないと思うのだが、2020年12月2日午後1時の時点で澎湃は記事を消しただけで、特にアクションを起こしていない。
それにしても、澎湃はどの資料を見て林則徐の子孫だと書いてしまったのだろうか。
==参考消息==
https://www.sohu.com/a/435277455_120914498
http://cpc.people.com.cn/GB/64162/64172/85037/85038/6562010.html
https://finance.sina.com.cn/china/2020-11-29/doc-iiznctke3922435.shtml