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未来五年
6月27日、北京市第13回共産党代表大会が開催され、大会を主催した書記の蔡奇による活動報告が北京日報によって報じられた。蔡奇は北京市における新型コロナウイルス対策についてこう説明したと伝えられた。
これからの5年間、北京は新型コロナウイルス対策を緩めることなく続ける。「外部からの流入を防ぎ、内部における反発を防ぐ」という総戦略と、「動的ゼロコロナ」の総方針は全く動揺することはない。
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これからの5年間は、原文では「未来五年」だ。発言は2022年6月。当時はゼロコロナ政策の真っただ中だったので、継続するのは当然ではあるのだが、あと5年もこのままかよ、という声が聞こえてきたのか、ほどなく「未来五年」を削除した記事に差し替わっている。流石に他の都市で5年続けるとは誰も言っていない。
差し替えからまもなく、なぜか胡錫進が差し替えについての説明をしている。
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こうした修正は当然であり、民意に沿うものだ。今年の上半期のように、今後5年間を過ごしたいと思う人はいない(後略)
肝心なのは修正が当然か、民意を汲み取ったかどうかではなくて、蔡奇が言ったか言っていないかなのだ。そこには言及しないから、何しに出てきたのかよくわからなかった。
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微信では北京日報の社長が個人アカウントで「『未来五年』の四文字は報告になかった。我々の記者が間違えて付け加えたのだ」と説明。北京日報はなぜか公式で認めないままだ。
北京衛視などで報告をライブ配信していた動画が残っていればいいのだが、私の探し方が悪いのか動画は見つけられなかったので、本当に蔡奇が口にしたのかはわからずじまいだったが、メディア周りの狼狽ぶりから多分言っているのだろう。