前は絶壁、後ろはヒラサワ
崖の先端で私は震えた
「落ちたら死ぬヤツです無理です」
ヒラサワさんは溜息をついた
「こんな崖は幾つも越えてきた、どうだ?私は死んだか?」
私は土下座して懇願する
「許してください、落ちたら死ぬ崖にしか見えません」
恐怖で全身をガタガタ震わせ岩に額を擦り付けた。
暫時「許す」の声を待ったがヒラサワさんの歩く気配、先端へ向かうのを見て咄嗟に脚へ縋り付き押し退け、崖の先端へ躍り出た。
強い空気抵抗を感じ身体が軽くなる。私を見上げるヒラサワさんが視界に入る。
「やったな」
囁きが聴こえ口元が微笑むように見えた。
その後ヒラヒラ飛んでる玄関マットかハシビロコウを捕まえて着地するという落ち(落ちない)
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