ガサラキ感想(21~25話)
・第21話「疾走」
両手に花の状況下で、最近はTA戦をあまりしていなかったユウシロウが久々にTA戦を行う回。主人公の活躍回としては、出来はまずまず、といった感じでした。
・第22話「権化」
この回は殆ど戦闘がないのと、会話シーンが長すぎて流石にちょっとつまらない、と思ってしまいました(^^;会話の内容も難解なので、これを長時間魅せられるのは厳しい。少しはアクションが欲しいな、と思わざるを得ない回でした。
・第23話「無間」
穀物の問題を軸として、世界で食糧危機が起きるとこんな感じになる、といういつか来るかもしれない未来の縮図をこうしたアニメとして形にしているのはなかなか面白い試みだと思いますし、自分は好みなのですが、いくらリアルロボットアニメと言っても話が政治劇に寄りすぎると退屈に感じてくるなぁ、というのは思いました(^^;
話としてはミハルが心を取り戻す、といったのが主軸の話。ミハルの心の声がラップみたいに聞こえるのは面白かったです(笑)
心を取り戻したミハルはやることがあると言ってユウシロウの前から再び姿を消し…
・第24話「句読点」
事実上の最終回、といっていいような内容。今回はアメリカのMF部隊との決戦の様子が時間を取って大きく描かれ、後方からの指示を受けつつのプレーで敵を倒していく、というリアルロボット物らしい戦闘シーンは素直に盛り上がり、最終決戦にふさわしい戦闘となりました。
決戦の後、停戦を執り行った西田は皆の心を動かすために、その命を投げ打ってしまう。そして一清は…
・第25話「餓沙羅」
前述した通り通しのストーリーはほぼ前回で完結しており、今回はそこから話が独立した最終章、みたいな感じの話。伝統芸能を要素の一つとする今作に置いて、一清が西田のやってきたことを「狂言」と表したのはいい表現でした。
骨嵬の力を手に入れようとする一清が嵬として用いようとしたのはユウシロウでもミハルでもなく、美鈴だった。ここで回想において一清は嵬の素質が無かったということが判明。そしてここまでどうしても出番がミハルに比べて少なく、主人公の帰りを待つ非戦闘員ヒロインポジションだった美鈴に嵬の素質があったとのことで、ここにきて美鈴に重要な役回りが回ってきました。
骨嵬の力を手に入れるためなら父親も手にかけるなど止まらない一清。そして上述の通り謎空間に飛ばされるユウシロウ達。この辺りは演出なども凝った感じで、最終回の特別感はあったと思います。
ユウシロウたちは今を生きていく繋がりこそ、絆こそ重要だ、と美鈴を説得し、美鈴に一緒に帰ろうと言う。その呼びかけに答えた美鈴はユウシロウと共に現実に戻り、骨嵬に囚われた一清は空間と共にどこかへと消え去るのだった…で終わり。
…正直、最終回を見た、という満足感は得られたものの、話の畳み方としてはかなり強引(^^;特に後日談などあるわけでもなく終わってしまうという、ここまでの丁寧(すぎる)な話の流れからすると、物凄く浮いた最終回となりました。一応これは話数が1話短縮されたためらしく、ドラマCDなど別媒体だともっとこの辺りは深掘りされているらしいですが。
全話見た感想ですが…雰囲気こそ好みなものの、あまりにリアルにこだわりすぎて、盛り上がりに欠ける部分が散見された、という感じ。登場人物が長々と話しているシーンが多かった回は個人的には合わない傾向。また1クール終わり間際に出てきた骨嵬も後の回ではほぼ登場せず、リアルロボットの世界観に突如現れたファンタジーな要素だったので、もう少し活躍が見たかったです。
また過去編を境目として話の主軸が「骨嵬やユウシロウ」から「世界情勢や政治劇」にすり替わったのも調子が狂う感じでした。とはいえ、世界情勢や政治劇中心の話は序盤でもされており、むしろ嵬メインの話になった中盤戦が異色、とも言えますが。
色々と不満点もあるものの、リアルロボットとしての戦闘シーンや充足感のあるストーリー、EDなど楽しめる要素はあった作品で、全話見て良かったな、と思える作品ではあったと思います。
以上「ガサラキ」感想でした。