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【レトルト三角関係】#毎週ショートショートnote

    今日もご主人は上機嫌ニャ。

「ねぇ。告白の練習ってしたことある?」

    今日も帰ってくるなり、隣の家に住む修司しゅうじとテスト勉強すると言って部屋を片付けていたし。昨日もやったニャ?

「何だよ?休憩だって言うから漫画読んでたのに」

    修司はそんなことを言って、ご主人に見えないように漫画本で顔を隠しているニャ。顔が赤いニャ。
    僕は知ってるニャ。二人は好き同士だけど、幼馴染みという枠から出られずにいるのニャ。伊達にご主人の飼い猫として、五年も過ごしてないニャ。
    修司も修司で、好きな女子にそんなことを聞かれればそんな顔にもニャる。

「いいじゃない。それで?したことあるの?」

    ご主人は手持ち無沙汰なのか、あぐらをかいてる修司の膝元から僕を自分の膝に乗せたニャ。

「・・・ある」

    ご主人。胸に抱えたら苦しいニャ。

「じゃさ。ここでも練習してみて?」
「えー?意味わかんね?」

    恥ずかしそうに言ってる修司ニャけども、僕も意味がわからニャい。

「いいじゃん!いいじゃん!」

「す・・・、きだよ」

    本当に練習したことあるニャ?修司は断ることを知らない男ニャ。それとご主人。さらに苦しいニャ。

「俺はやったからミカも言えよなー!」

    修司の顔がさっきよりも真っ赤ニャ。

「テトラ好きだよー」

    僕もご主人が好きニャ。チュ○ルくれるご主人はもっと好きニャ。

「それはズルくないか?」

    もっともニャ。

「ミカもちゃんと練習してくれよ!」

    練習してくれよってどういう意味ニャ?
    勘弁したのかご主人も僕で顔を隠して

「・・・大好きにゃ」

    二人して悶えているなら僕で三角関係みたくしないでほしいニャ。

    でも。

    今後二人の関係が冷めたとしても、僕を使ってまた温めるのも吝かではないニャ。

    おわり

    410文字越えちゃった。

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