2024.6.9 東京女子プロレス 後楽園ホール観戦雑感
○第一試合 鈴芽&遠藤有栖 vs 大久保琉那&風城ハル
琉那は思い切りがいい。エルボーは振り切るし、客席へのアピールもデビュー直後から臆せずやっていました。今日の試合ではコーナーで捕まったハルの救出に向かった時のスピードにそれが表れていたと思います。正面側での一幕だが、それでも多くの観客がブラインドを突かれたと思います。経験を積んで発想力が加わってくるとさらに面白くなりそうです。
ハルは最近自信が表情にも表れてきていると感じます。本日はタッグチャンピオンが相手だが、以前はよく見せていた弱気な表情が表れることはなく、敗れはしたものの最後まで自身の動きができていました。できることもどんどん増えているし成長が本当に楽しみです。
二人で勝利する日はもうすぐ、本当に近いはず。
○第二試合 七瀬千花 vs 高見汐珠
24年デビューの二人は身長はあまり変わらないが、体の厚みというか骨格は千花がずっと上。
汐珠は体格の不利を運動神経と運動量でカバーするスタイルで、鈴芽に似ていると前に言いましたがさらに尖った、パラメータグラフなんかが仮にあればでっこみ引っ込みが極端なタイプ。ここに技術や体力を身に着けていくに従い大化けするんじゃないかと期待しています。彼女のドロップキックは地面と水平に放たれるとても良い形なのでぜひ注目してください。
○第三試合 角田奈穂&SAKI vs らく&原宿ぽむ
SAKIさんに絡むことでまたまたぽむの新たな表情が見れるんではないかと思っていたら案の定いい表情が見れました、満足。山彦を返せて二度満足。カメラが追わない場所で奈穂さんのすねを執拗に蹴る姿で三度目の満足。
身の回りの小ネタを怒涛の勢いで消費する姿は現地でこそ良くわかるので、皆さん、会場でぽむを応援しましょう。きっと好きになります。
○第四試合 アジャコング&上福ゆき&キラ・サマー vs 伊藤麻希&桐生真弥&鳥喰かや
無になったまひろとツインテの鳥さんの時点でもう面白いのに、コング×3でそれを越えてくるのは卑怯。キラはアジャメイクをしても優しい顔立ちをしているのが良くわかります。かみーゆは完全にノリノリ、言い出しっぺか?あと、ランニングフェイマサーが今までで一番きれいに決まっていました。
伊藤ちゃんは日本に不在のことも多いので、その間灯を絶やさないようにするため、伊藤リスペクト軍団を再結成して子分たちに活動させておくのも一手かなと思った次第。
○第五試合
スペシャルシングルマッチ 20分一本勝負志田光 vs 宮本もか
もかにしてみればほとんど機会がない東京女子以外の日本人女子レスラーとの試合。何かをやろうとしてもすかされて中々命中せず、いつもと違う試合運びでした。
それでもカウンター気味に何とか正拳をあてるなどの工夫を見せることができましたが力負け。しかしいい経験になったことは間違いないと思います。98年組として少し周りに先を越されている感は否めない昨今、ベルトに向かってこの夏はじけてほしいと期待しています。
○第六試合 20分一本勝負 中島翔子&瑞希&辰巳リカ&愛野ユキ vs 上原わかな&HIMAWARI&凍雅&鈴木志乃
みずぴょんの側で大暴走するリカさんを見るのは何気に久しぶりな気がします。坂崎さんがいない今となっては暴走しきると止められなくなる恐れがあるので要注意案件です。そしてその被害をひたすら受けるHIMAWARI哀れ。それでも試合として面白いものにしっかりまとまるのは東京女子の試合フレームの頑強さを物語っていると思います。
23年組はこれまでの東京女子の新人からするとかなり成長が早い印象。歴史の浅い団体が試行錯誤を経て育成ノウハウがようやく整ってきたこと、同期が多く切磋琢磨しやすい環境であることなどが理由かな、と勝手に思っています。年齢やバックグラウンドが程よくばらついているのもかえって良い影響を与え合う結果になってるんではないかな。
○セミファイナル インターナショナル・プリンセス選手権試合 <王者>荒井優希 vs LAテイラー<挑戦者>
テイラーは全日の選手かってくらい厚みもあってデカかった!ボリューム感はみずぴょん×3くらい。
正対するだけでも恐ろしい相手と初見で堂々と戦えるのはアイドルとしての場数を踏んでいるキャリアがものをいっているんでしょう。試合数が限られていても毎回何かできることが増えてく荒井ちゃん。東京女子に来てくれて本当に良かった。21年にもし荒井ちゃんがいなかったらを考えると少しゾッとします。巡り会いの奇跡を感じる。
メインイベント プリンセス・オブ・プリンセス選手権試合 <王者>渡辺未詩 vs バートビクセン<挑戦者>
ビクセンは今回が3回目の来日かな。何度も呼ばれるだけあってそつなく何でもこなすは、見た目もガタイもいいわのハイレベルなレスラーです。
未詩からすると王者として勝手をよく知らない相手にどのように試合を作っていくのか器量が問われる試合でしたが、ビクセンが何でもできるだけあって負担はそれほど大きくなかったと思います。
ビクセンをジャイアントスイングで回せるのかはみんな注目していたと思いますが、結果は見事なものでした。未詩のジャイアントスイングは重心が全然ぶれないので豪快さときれいさを兼ね備えた稀有な技です。インタビューでは、技を増やすのは簡単だけど今使っている一つ一つの技の完成度にこだわる、と言っていましたが、有言実行されていると思います。リバースパラドックスは決まらなくて残念でしたが、挑戦日付・会場を強引に決めてくるホワイトドラゴンにかけてしまえばいいと思います。
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