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ぼくは魔法使いになりたかった12
ジリジリ、少しずつ進む
チリチリ、暑さで肌が痛い。
今日で3日目。全く変わらない状況に兵士たちはすっかり疲れている。今日も二人が火傷で負傷者リスト入り
いつまでこんな茶番劇みていられない
小山のような隊長、もうめんどくさいハルクでいいや。ふふふっ緑の怪人"超人ハルク"イメージピッタリだ。
ハルクに文句を言う。
「みんな疲れてる。こんなムダなこといつまでするんだ。」ハルクはにらみ返し、
「説得できるまでそれが我々の使命だ」珍しく目が合わない。ハルク自身わかっているということ。
「(なら、どうして)龍は人間を相手にしないよ。力が違いすぎる。せめて竜ならどこかに・・・」
言い終わらないうちにハルクは他の副官に話しに行ってしまった。
くそっ、ぼくに力があればこんな無駄なことやめさせられるのに
魔法使えないかな、「ファイヤ」呟いてみる。思った以上に回りがざわめく
ポッ、小さな火が現れて足下に落ちた
一瞬の間、シーンとした。沈黙が痛い。この国の人間なら近くに力のもとがあればある程度使える。
まして、火龍の家の真ん前気をつけてもとんでもない力を発揮する。回りは何事かとびびったのだろう。
次の瞬間大爆笑した。「彼方、悪いなタバコに火くれや」またもや、爆笑している。
疲れていた兵士たちは笑いで、元気を取り戻し彼方をからかいはじめた。
ぼくも、最初は無視したがだんだんイライラってしてしまった。
知ってる魔法で、一番ハデな魔法を思いついた。どうなるかなんて頭になかった。
「天鳴るいかづちよわが呼び声に応えよ。」側にいた魔法戦士は極端に青ざめた。明るかった空が急に暗くなり遠くに異な光が見える。
「大地を唸らせ深くより、我が命に従え。天地雷鳴同地わが命を聞き・」あと少しで詠唱完了する。
ぼくはまたもや3メートルほど、ハデにぶっ飛んだ。
「お前は陣営ごと吹き飛ばすつもりか」ハルクは怒り狂いぼくの甲冑を掴み持ち上げた。ぶら下げられてくやしくてジタバタする。
「そんなわけないだろう。単体狙いだから。それに、まだ打ってないだろ」
じっとみつめられ、ジタバタするのをやめる。
「魔法使えるのか」さびしそうにハルクはつぶやいた。
「国に戻ったら、僧衣を探す。」
第12回ここまで
ちょっとハデに魔法使える自慢しちゃいましたが、少しずつ彼方の背景書いていこうと思います。説明だらけにならないようがんばります。
引き続き応援、まぁみてやるか、
→ぼくは魔法使いになりたかった13へ
追記、遅ればせながらmihooさんの素敵な写真をお借りしました。
全体の構図とイメージがピッタリでした。ありがとうございました。
また、機会ありましたら宜しくお願いします。優しい時間の流れる写真ですね✨
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