![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/166243287/rectangle_large_type_2_568f6458a2529db79283ab5ccdaaf77a.jpeg?width=1200)
ChatGPTに質問してみた結果【英語の文構造について】
最近少し多忙だったので、専門学校のプリント作成に役立てたいと思い立ち、話題のChatGPTに手伝ってもらいました。
作りたかったのは、英文解釈の授業の解答です。
イギリスと日本の文化の違いを題材とした教材で、現段階の私ではいまひとつ解説しづらい表現に出会ったので、文構造がどのようになっているかを質問してみました。
A short bus ride away there are some large houses that have beautiful gardens.
「バスで少し乗っていったところには、美しい庭をもつ大きな家がいくつかある。」
単語の列だけ見れば平易で訳しやすいのですが、SVなどの文構造はどうなっているのだろうと、ふと疑問に思いました。
1.文構造、文型
SVOCM。5文型。私は5文型が大好きです。
文の中に少し読めない単語があっても、この成分に分類すれば、語順を頼りに読めるようになるから。
文型、ひいては文法は、迷路を脱出するためのヒントのようなものです。(文法大好きな方の内には、8文型信者の方もいらっしゃるかと思いますが、8文型についてはまたの機会に。)
授業で扱う英文は、なるべくSVと他の成分がどうなっているかを知っておきたいし、解説出来るようになっておきたい。
A short bus ride away there are some large houses that have beautiful gardens.
では、この例文の文型に着目して解説するとしたら、どう説明すれば良いのか。そう考え、ふと手が止まりました。
"There are some〜" は「います、あります構文」として覚えてもらっているので、"some large houses" が主語だと思えば良いです。
問題は冒頭の"a short bus ride away"の部分。
感覚的にはM、すなわち修飾句(=詳しく説明を付け加える言葉のまとまり)だとは分かります。和訳も「バスで少し乗ったところに」なので、文のメインというよりは補足的な意味で使うはず。
でも、私の感覚でいう「M」の形といえば、"yesterday" "again" "already"などの①ひと単語の副詞、"in January(一月に)" "at the convenience store(コンビニで)"などの②前置詞+名詞でした。
"a short bus ride away"は、このどちらにもあてはまりません。私の脳内辞書では、何に当てはめていいのか分からなくなってしまいました。
本来ならばここで、分厚い大学用の英文法書を引くところ。
ですが、スマホが手元にある私は、chatGPTに質問してみることにしました。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/166748913/picture_pc_6da4bf52e21804d0fdd2c7f92f60b4ac.png?width=1200)
長考するような様子もなく、秒速で解答が返ってきました。
どれほど膨大なデータが刻まれているのでしょう。ビッグデータ、恐るべしです。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/166750123/picture_pc_329d83c9965e4674758e3154c27e3f26.png?width=1200)
まずはそれぞれの単語がどんな品詞でできているかの説明。その後、"away" が加わって名詞句の機能が変わる、という説明。
とても分かりやすい。ベテランの先生に教わっている気分です。
上の説明に加えて二項目ほど補足で説明してくれていましたが、そちらは割愛します。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/166754238/picture_pc_50e9ef8bf75ec5737b236311f2dd491b.png?width=1200)
「まとめ」でも聞きたかった内容を再度説明してくれていました。
"a short bus ride away"はM、副詞句という見解で相違ないようです。
2. M=修飾句となる仕組み
さて、文構造がどうなっているのかは分かった。けれど、まだ判然としないものがありました。
英語の母語話者じゃない私が、感覚的に英語を学習するのは怖い。
「こういうものだから、ただひたすら覚えるしかない」とひとつひとつの表現をわざわざ暗記するのは、イディオムくらいで十分です。
私は神経衰弱が苦手なので、意味の無い羅列を覚えるのは割と苦痛です。そうなっていることの意味や理由、仕組みが無いと覚えたくない。
そこで、名詞句+副詞がMとなる仕組みや、他の用例についても尋ねてみました。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/166754284/picture_pc_e4c5e6cad53a8dfe84216db3dec6752d.png?width=1200)
ベテランの先生が褒めてくれました。本当に人と喋っているようです。
AIなのに共感力まで持ち合わせている。恐ろしい。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/166750615/picture_pc_5ccd74860e28f0deac6ec842f6bab727.png?width=1200)
副詞"away"が加わることで、副詞が名詞句の役割を変えてM=副詞句になる、という解答によって、つまり「前置詞+名詞」がまとまりになって副詞に変わるのと同じ仕組みが働いているのだ、と分かりました。
3. 用例検索
ChatGPTのおかげで、文法については疑問が解けました。
が、果たして"a short bus ride away"の他に、同様の名詞句+副詞の例はあるのか。それも気になったので、質問してみました。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/166758805/picture_pc_f88f8664a118d605098b8ca660840f8e.png?width=1200)
秒速で解答してくれていましたが、"away"や"off"を使った解答に加え、"ago"なども例に載せてくれていました。
"a long time ago"ならめちゃめちゃ聞いたことがあります。
何だ、それと同じか、と思うと直感的にも使えそうな気がしてきました。
ただイディオムとして覚えていた"a long time ago"にもルールがあったのですね。アハ体験に近い感覚を得ました。
①ひと単語の副詞、②前置詞+名詞、③名詞句+副詞。
こうして私の脳内辞書に、M=修飾語の機能を果たす代表メンバーがまた一人加わりました。ChatGPT様様です。勉強になりました。
ちなみに、"ago"の用例の情報源として、ChatGPTが面白そうなnote記事を提供してくれていました。よく使う表現にも、ネイティブ話者がそう使いたい理由が隠れているのですね。
英語の講師としては、すぐに解答を導き出せるChatGPTは強すぎるライバルでもありますが、授業準備のお手伝いをしてくれるサポーターとしては、とても心強い。
これからもその活用法を勉強していきたい所存です。