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深夜のキミヘ

泣きたくなった。というか、泣きたかった。
今日は水曜日だから、いつもよりひとコマ多い授業を終え、生徒会の仕事をして、帰路についた。乗り換えて、電車に乗った。壁側が空いたから、そこにもたれかかった。私は、電車通学をするようになってから、数回痴漢をされたトラウマから、壁側にいることが多い。最寄りまで一駅。そこで乗ってきたサラリーマンに、一駅の間ネチネチと文句を言われ続けた。普通に音楽を聴いていたから、最初は私に話しかけているのに気付かなかった。でも、今日はたまたまイヤホンじゃなくてヘッドホンをしていたから、聞こえてしまった。あーあ、有線でもいいからイヤホンにしてくればよかった。ちょっと後悔した。一本後の電車に乗ればこんなことにならなかった。ちゃんと聞いてしまった、その文句を。別に私が悪いとは思っていない、というか思わないけれど。あることないこと言われたし、周りの目も自意識過剰かもしれないけどしんどかったし、何より私は弱いから。でも泣かなかった、一駅の間。吊革を握って、耐えた。降りる駅も一緒で、追いかけてきて何かされたらどうしようって、恐怖。私はエスカレーターを走り、女子トイレに駆け込んだ。トイレの個室に入った瞬間、涙が溢れた。よく頑張ったね、自分。偉かったと思う。怖くて泣いてたけど、段々私が泣く必要ある…?って、マインド大事だし。怖かったし辛かったけど、昔よりは強く慣れたのかなと思ったりした。

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