
ラドン温泉のススメ
昭和レトロを色濃く残す湯~とぴあ
国道20号線を東京方面から北杜市方面に向けて走ると、JR中央線竜王駅付近で左手に「竜王ラドン温泉湯~とぴあ」が見えてくる。
昭和レトロが漂う外観。館内も外観通り年季が入った雰囲気を醸している。
そして、まず驚かされるのがずらっと並んだラドン発生装置群。

正直言ってこの時点ではかなり危ない臭いがした。受付で石や浄水器などの営業をかけられたらすぐに退出しようとも考えていた。
ただ、ネーミングセンス、内外装からあふれんばかりの昭和レトロの雰囲。贖い難い魅力に惹かれ、入湯受付を済ませた。営業を危惧していたが、全くそのようなことはなかった。
天然自噴温泉+ラドン発生装置から放出されるラドン吸引室
さて、いざ入浴する残念ながら湯船の写真はないので、簡単にレイアウトを記載する。
男湯はとても広い脱衣室の奥が浴室になっている。
浴室入って右手に広い浴槽が一つ。約2メートルから源泉が滝のように流れ落ちている。
奥にはもう一枚扉があり、そこにはラドン吸引室とかかれた看板がある。
後述するがここは生成されたラドンが充満している浴槽がある。
左手にはいくつか洗い場が並んでおり、サウナはないが小ぶりな水風呂がある。
温泉はいずれも温湯で、長時間入るのにはぴったりだ。また、1升瓶を持参すれば源泉の販売もしている。
温泉の色は黄土色(温泉分析表に拠れば微黄褐色澄明)で、肌触りは少しぬめりがある。(ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉)
この源泉かけ流しの泉質だけでも十分なのだが、ここはそれに加えてラドンを楽しむことができる。ラドンの詳細はここでは割愛するが、端的に言うと10分間ラドン吸入室でお湯を継続的に楽しむだけで健康になるということが書かれている。
吸入室は湿度がとても高く、少し熱く感じる。長時間居れるミストサウナに近い印象だ。吸入室内部にもラドンの特筆すべき特徴を謡った看板や臨床検査結果が貼られている。これらの看板を読んでいるうちに汗が止めどなく出てきて、ラドンの素晴らしさを感じられるようになってくること間違いなしだ。
ラドンでととのう⁉
さて、10分経過し吸入室を出ると水風呂の存在が分かってくる。シャワーで汗を流して水風呂を楽しんでいると今度は大浴場から私を呼ぶ声が聞こえる。湯~とぴあは内湯だけなので外気浴はできないはずだが、、、と思い行ってみると、なんと大浴場の一部が窓に接しておりそこから甲府盆地の豊かなそよ風が流れ込んでくる。つまり温泉を楽しみながら整うことができる最高の体験を提供してくれているのだ。
これを3セット繰り返しお風呂を上がるころには当初抱いていたラドンに対する猜疑心はどこへやら。これまた鄙びたお土産コーナーで少し色あせたお土産を購入し、再来を約束し帰路につくのであった。
