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本の学び 旅の準備


『アンマーとぼくら』
有川 浩

夫の旅は
行き当たりばったり
ノープラン

わたしは
欲張りだから
予習をしてプランをたてる

旅先にちなんだ小説があれば
読んで気分を
上げていく

娘からは
ママのテンションは
出発前がMaxだね
と、からかわれる


今回も
例に漏れず
旅の1週間前に選んだ本は

『アンマーとぼくら』

有川さんの物語を
全て読んだわけではないけれど

安定した
信頼感があり
安心して
物語に浸れる
と思ってる

切なくて涙するけど

最後には
必ず“大丈夫”な方へ
誘ってくれる


ガイドブックと
沖縄全図を広げ

有川さんの
すてきな文章を添えて

旅の候補地を
夫にプレゼンする


“突き当たりまで行くと
三角形のトンネルが
ぽかりと空いている

垂直に切り立った
巨岩の角に
外側から
これまた巨岩の一片が
倒れかかって

鋭く天に尖った三角形の空間を
作っている

まるで誰かが
意図して作ったみたいな造形だが

人の手では到底作れるはずもない
巨大質量の光景

人が作れないとしたら
•••••

神様しかいない


そして
トンネルの突き当たり
寄りかかった岩が切れた隙間から
海が見渡せる

ほぼ真正面の沖には島
方向は
狙い澄ましたように真東

久高島だ

沖縄を創った神様が
降りてきたと信じられている”
P67

ここは
斎場御嶽(せーふぁうたき)
沖縄の聖地

琉球創世にまつわる
世界遺産



“御嶽”(うたき)とは

神様が降りてくる場所

沖縄は
自然の中に
たくさん神様がいる
P57


ほら
ほら
行きたくなったじゃろ⭐︎




次の候補地は

ニライカナイ
沖縄の天国

沖縄では
日が海から「上がる」から
東が「アガリ」

日が海に「入る」方向だから
西が「イリ」

“海中道路”のある
うるま市は「アガリ」にある

ちなみに
北は「ニシ」
え?笑

南は「フェー」
かわいい笑

ええね
覚えて行こ♪



“コザ市に差しかかると

バリバリバリッと

爆雷のようなジェット音
雲ひとつない青空を
二機編隊の小さな三角形が
遠くへ飛んでいった

近くの嘉手納基地から
飛び立ったF-15戦闘機だろう”
P212


夫は
嘉手納基地周辺には
行きたがっていたから

夫の気を引くには
うってつけの文章だ



海中道路を渡る前に
もうひとつの目的地

勝連城

質実剛健な砦というような城塞
城壁に近づくにつれ石垣の傾斜は
きつくなる
石垣の外側は高い崖

15世紀
勝連の地を貿易で栄えさせた
阿麻和利(あまわり)の居城として有名

阿麻和利は
琉球の統一をはかる王朝に
最後まで抵抗した土地の有力者


てっぺんに登ると
見どころは
高所から見下ろす海に変わる

海岸線に近代都市が張りついている
中城湾(なかグスクわん)と
素朴な島の浮いた海原が広がる
金武湾(きんわん)

ちなみに
「城」は内地では
「しろ」「じょう」

沖縄では「グスク」
城や砦という意味あい


わたしは
“城跡”好きだから
外せないな


そして
海中道路を渡る目的は

果報バンタ(かふう)

バンタは崖
果報のような絶景が望める崖
という意味らしい

物語を読んで
泣いてしまった場所だけど

それだけに
外せないスポットだ


気になるのは天気だな〜
週間天気は
良くて曇り
雨の可能性も⤵︎


そして
物語に出てきた
“タコス”と
“紅芋ソフトクリーム”
食べることもメモする

ソウルフードは
欠かせない



この物語は

3日間
おかあさんに
付き合うために
沖縄へ帰ってきた
32才のぼくの物語

小5の時に
北海道から沖縄に引っ越した

子どもの頃
家族3人で旅した
ちょっと切ない思い出と

32才になった
今のぼくが
母とふたりで
思い出を辿る旅をする


小5のぼくと
晴子さん

32才のぼくと
おかあさん


ふたりの関係性や
気持ちの変化を
交差させながら
物語が紡がれていく


過去を変える旅
慈悲深い沖縄
だからこその“奇跡”
P201

“奇跡のカード”
“後悔のない人生”


絆を振り返る
とてもすてきな
旅物語だった


読み終わり
わたしも
いろいろ考えた




12月の寒い冬を
暖かい沖縄で過ごしたい

リゾート地である
沖縄を選んだ旅
のつもりだったけど


本を読んだことで


旅の目的は

慈悲深い
沖縄に触れる

神聖なる
琉球王国を感じる

そんな旅に
なりそうだ


“ニライカナイで会いましょう”


楽しみだ♡



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