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フジテレビ問題から考える情報発信の在り方
こんにちは!腎臓内科医のDr.Bunです。
今日は閑話休題です。
健康のこととは全く関係ないのですが、最近のフジテレビ問題には私なりに思うことがあるので、だらだらと雑記のような形で書いていきます。
フジテレビ問題とは中居正広氏と女子アナの間でおこったトラブルにフジテレビ社員が関係しており、社内で揉み消しがあったのではないかという一連のスキャンダルのことです。
フジテレビ側の会見が杜撰だったこともあり、大炎上となり、トヨタをはじめとしたスポンサー企業が続々と撤退、遂には中居正広氏が芸能界を引退宣言するところまでいってしまいました。
果たしてこの問題の真実がどうだったのか、それは誰にもわかりません。
当事者達が黙している以上我々に知るすべは無いし、正直言うと私自身そこまで興味もありません。
そりゃ芸能界にそうした女性関係のトラブルはあるものでしょう。
問題はそこでは無くて、おそらくこの問題は一昔前だったらここまでの騒動にはならなかったのではないか、ということです。
これをもってテレビというオールドメディアの衰退と結びつける人もいるでしょう。
元々フジテレビが好きでは無い人たちからすると今回のスキャンダルはむしろ喜ばしいことかもしれません。
ただ、この問題の発端となった週刊誌報道は果たして信用に値するのかということも考えておく必要があります。
ニューメディアのふりをしていますが、週刊誌も結局はオールドメディアですよね。
まあどちらかというとオールドメディアであるフジテレビが勝手に自滅したと言えなくも無いわけです。
いわゆるニューメディアにはっきりとした定義はありません。
Youtube、SNSなど個人の情報発信、デジタルメディアなどがこれに該当します。
新聞や雑誌、週刊誌はオールドメディアですが、産経新聞はデジタル配信していますし、週刊文春には文春オンラインがあります。
これらの紙媒体はテレビが衰退するより前から発行部数の落ち込みが言われていましたので、一部のメディアは現代のSNSに乗っかる形で上手く適応していると言えます。
なので、オールドメディアとニューメディアという対立軸自体があってないようなものというか、それに縛られていては結局見えてこないものがあるんじゃ無いかなと思います。
大事なのはその情報の発信元はどこなのか、情報源はどこなのかを常に意識することだと思います。
とくにXなどのSNSは危険です。
エコーチェンバーでおすすめ機能で自分と似たような意見が集まりますから。
コミュニティノートが機能しているから安心という意見もありますが、あれはあくまでイーロンマスクが自由な言論空間を作るために導入した機能であって、フェイクニュースを暴いたり真偽を明らかにする機能ではありません。
あくまで情報の真偽は我々自身が見抜かなければいけないのです。
ただ情報の真偽を見抜くというのは極めて難しい。
例えば信頼性のある情報源としては、一次情報(当事者の体験談)、企業発信のニュース(オウンドメディア)、公的機関、論文などですが、それぞれ果たして本当に信用がおけるのかというと、最近はどうもそう言うわけではないように思います。
一次情報にはどうしても主観が入りますし、企業側の情報発信はもちろん企業の利益になる内容となります。
最近では公的機関、政府の情報の信頼性も揺らいでいますし、大学や学術機関の権威も揺らいでいます。
突き詰めると、本当に正しい情報の見極めなんて可能なのかという話にもなります。
ところで皆さんは最も先鋭化したニューメディアは何だと思いますか。
私は今後は我々1人1人がメディアの役割を担わざるを得なくなると思います。
個人の情報発信にすら責任が問われる時代だということです。
相互監視と言い換えてもいいかもしれません。
ちなみに他人の情報を拡散するのも注意が必要ですよ。
誹謗中傷などリポストした内容によっては、その人自身の発言でなくても法的責任が問われることはありますから。
ということで、今回のフジテレビ問題はオールドメディアの権威の衰えを象徴する出来事だと思います。
ただ、フジテレビ側の擁護をするわけではありませんが、このバッシングの過熱ぶりはちょっと怖いなとも思います。
もはや真偽は重要ではなく、叩きたい相手に対して叩ける大義名分を得たときの民意の怖さみたいなものを感じます。
特にフジテレビ側が悪、告発者が正義というような単純な二元論に結論づけるのはどうかなと思います。
おそらくテレビをはじめとした旧メディアはますます衰えていくでしょう。
しかし、ではデジタルメディアやSNS、Youtubeの情報が果たして本当に正しいのか、といったことは常に考えていく必要があると思います。
あるいは情報の真偽は重要ではなくフォロワー数とインプレッションがすべての社会になっていくのでしょうか(もうなってるかもしれません)。
ということで今日はここまでです。
それではまた。