【教育現場での保護者との対話について】

教員時代、保護者との対話が数多く行われた。ポジティブな状況よりネガティブな状況でそれは機会として多く訪れていました。

多くの場合、出席不良。
気づいてるパターン。
気づいていないパターン。
実家、一人暮らしなどなどシュチュエーションは様々でした。

ただ、サボってバイトに明け暮れるとかは非常にわかりやすいが、メンタルブレイクや発達障害が疑われるパターンの場合、複雑になります。

後者の多くの場合は、
親自体も理解できていなかったり、家族間が疲弊していることが多くなっています。

その時に見つけた事がありました。
だいたいの場合、来訪すること保護者は95%が母親である事。最近は両親で来るケースも増えたし、学校選びも保護者と来るケースがほとんどでした。

話を戻すと、
母親は状況をとにかく改善する事に必死であり、自身の無力さを感じ、家庭内での細かな会話はあくまでも推測ではあるが、父親、そのほか家族との間に入っていたり、困っているという状態がほとんどだった。

そして、
そんな面談のおり、自分からついて出た言葉が、
【お母さんが一番辛いですよね】
というものでした。

すなわち、学校ということを起点に考えるとそこに通う子供が主語になります。しかし、今私が対峙しているのは母親でその瞬間は主語を変える必要があるということでした。

その場にいない、来れない学生の話をしてもそれは想像と憶測でしかなく、一見解決に向かう取り組みではあるが、そこにいる母親がどうなりたくて、どうする事が最適なのかを理解する事なんかは一切話される事はありませんでした。

その気づき以降、保護者と対話する場合、目の前の人に目を向けて、その人の課題と向き合う事で、結果、退学する事になったり、続ける事になっても本人と対話する事ができるできないにしても母親のその学生との向き合い方が変わる事で未来は少し変わるのではないかと考えています。

家族は、長い時間必ず存在し、唯一無二です。代え難い存在の関係を、僕の関わる専門学校という2年間の期間で、そこまで考える必要があるのかと言われればそれまでだが、社会を形作る人を育む場としては、1mmの軌道修正は10年後、1mくらい軌道が変わってるだろうし、何かの作用を産むだろうと考えています。

それが少しでもよかったと思われるような形になればと考えています。

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