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黒澤明作「生きる」に影響を与えたトルストイの名著を読んでみた

黒澤明監督がインスピレーションを受けて「生きる」(1952年)を撮ったと言われるトルストイの名著「イワン・イリッチの死」を読む。100ページの薄い本で1日で読了。「生きる」では市役所勤務の真面目な男(志村喬)が胃がんになり、自分の人生を悔み、市民から陳情のあった公園建設に邁進する。

「イワン・イリッチ〜」も不治の病に侵された裁判官イワンが主人公。志村喬のように残りの人生を悔いなく生きるために大仕事をすると思いきや、次第に病状が悪化していきそのまま死んでしまうのが意外。この小説は後半にイワンが肉体的・精神的に衰えていくさまを本人の立場で非常にリアルに描いているのが特徴だ。

実際にトルストイは一回死んだことがあるのでは?と思うぐらい描写が生々しい。一度読んでおくといいかもしれない。

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