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ホーエンツォレルン橋
ケルン大聖堂も元の写真には写っていますが、今日はこの橋について。ホーエンツォレルン橋、西洋史を学んだ人にはよく知られている、プロシアまたはプロイセンと呼ばれた国の王家の名前です。
ライン川にかかるこの橋は、鉄道と歩行者、自転車が渡れる橋で、自動車は通れません。ドイツ鉄道の列車は頻繁にここを通ります。写真のすぐ上にケルン中央駅があるため、出発到着の特急や鈍行がゆっくりとこの橋を渡ります。1時間に数十本。
なぜプロイセンの王家の名前が付いているのか。プロイセンは、のちにドイツ帝国の中心となったドイツ統一の立役者。そう、あの鉄血宰相ビスマルクが外交手腕を発揮した国でもあります。
橋のたもとの銘板によると、この橋が造られたのは1907-11年。ドイツ帝国は1871年から第一次世界大戦の1918年まで存在していましたが、帝国の盟主である皇帝は、プロイセン王が担っていました。
つまりこの橋はプロイセンが建造したものだということで、およそ400mの橋の両側には4人のプロイセン王の巨大な騎馬像があります。ヴィルへルムとかフリードリッヒとか、誰が誰だかわからない名前の王たち。ちゃんと勉強すればわかるのですが。
という訳で、プロイセン王家の名前の橋となっています。敗戦濃くなったドイツ軍によって1945年5月6日に爆破されますが、戦後復興で架け直されます。ドイツ鉄道が管理するこの橋は、重量に耐えられるか、という課題に直面しているとのこと。
いつの頃からか、愛を誓う南京錠がこの橋の歩行者通行用の道の柵にかけられるようになりました。私画数えたところ、1メートル四方ほどの1ブロックに約500個、錠がかけられています。よくある光景と言えばよくある光景ですが、その数たるや世界一ではと思います。
500個✕400 メートル=20万個。北側の歩道は通行量か゚少ないようなので、30 万個とします。1個の錠が50gとして、0.05✕300,000=15トン。あ、まだまだ行けるかも知れませんね。