今日は、郊外学習です。
今日は、農家見学にでかけた。実際の農家さんの話を聞く授業だからだ。午前中は昨日の続きで病害虫の基礎講義。午後はフルに農家見学。
昨日は、カビ・バクテリア・ウイルスの病気の話。今日は害虫の話である。一般的なところから蝶や蛾の幼虫(アオムシ)によって葉っぱを食べられてしまうことや、ネキリムシによって茎を切られてしまうこと、成虫になってからも蛾によっては、果樹の密を吸って果実を腐らせてしまうこと、木の幹に卵を産んで幼虫が木を腐らせてしまうことなどなど。
そのほかにも、ダニ、ハムシ、テントウムシ、カメムシ、カミキリムシ、カイガラムシ、センチュウなどなどの被害があることを教えてもらえた。
それぞれの害虫にも好みの作物があるそうで、ウリ科が好きなやつ、セリ科が好きなやつ、乾燥・高温を好むやつ(ダニ類)などなど。それから、まだ、幼虫のうちは防除がしやすいが蛹になると農薬が効かなくなり防除が難しくなるそうだ。だから、葉っぱを観察して、カメムシなどは葉っぱの後ろに卵を産み付けるため、見つけたら葉っぱを落としてしまえば防除ができるそうだ。だけど実際には難しい。
過去に、園芸試験場で、ストック栽培をハウスでしていた時に、入口に防虫ネット貼って対策していたのだが、ハウス内で蛾の卵が孵化し、青虫被害にあったことがあるそうだ。ハウスは温度管理されているし雨の影響もないから、虫も生活環境がととのっているのだそう。
一般的に知られている、害虫にも種類がいてそれぞれに好物があり、それらにあった対策を取らなければいけないことだと知った。そもそも、害虫にもこんなにいっぱいの虫がいることをはじめって知ったくらいだ。わかったことは、とにかく作物をよく観察すること。もし、農業をする場合は篤農家は、作物の病気や害虫について詳しく知っていため、心配なら相談してみることが良さそうだ。
午後は、農家見学。初めは、琴浦でミニトマト栽培をされている農家さんのところへ。西瓜とミニトマトでハウス10棟ほど。農業を始めた理由を語ってくれた。両親への親孝行をするために始めたそうだ。農業を始めて3年間、お父様と一緒にされていた時期が楽しいと思えた時間だったそう。それからは苦しい時期もあるけど、その時になぜ農業を志したのかを思い出して頑張ってきたそうだ。だから、農業を始める理由は大なり小なりあるとしても、それを忘れずにやることが大事だと教えていただいた。
それから大山町のブロッコリー農家さんのところへ。アグチャレを卒業生で、親元就農を経て、4年後に経営を引き継いで法人化したそうだ。
お父様経由で、遊休地を刈りて圃場を拡大し、今は58haになったそうだ。ここで教えてくれたことは、燃料代にしろ資材にしろすべての値段が高騰している今ではあるが、商品単価を簡単に上げられない現状がある。だから強みを見つけてそこに参入していくことが必要なのだそうだ。だから自分で販路を拡大して関西から九州まで独自に販売しているそう。単純に作って売るでは赤字。だから、何が自分の強みでそれをどう生かしていくのかを常に考える必要のだそうだ。ちなみにその法人さんは、生産面積を生かして、途切れず量を出せることが強みだそうだ。
今日は、農家見学に行ってそれぞれに特徴があり、単純に技術だけでなく最も大事なことを教えてもらえた気がする。そう思えた貴重な一日だった。