こういうのを待っていたのかもしれない。
Lowは自らの技術にフォーカスし、争いを避け、己の信念に固執する。そして、生きていることの軋轢と喜びを表現し、存在の二重性を皆が共有できる讃美歌へと変化させる新たな方法を見つける為、『HEY WHAT』を提示する。
(BIG NOTHINGより)
Lowというバンドの存在は「スロー・コア」という括りで知っているだけだった。少しだけ実験的なことをやりながらも、唄心のある音楽を作るバンドとして引っかかっていたので、彼らの新作が出るたびに試聴してはいたのだけれど、腰を据えてじっくり聴いたのは今回の『Hey What』が初めてだ。
同じく「スロー・コア」と呼ばれていたレッド・ハウス・ペインターズやギャラクシー500は、そうと知らず取り込んでいたのに。
Lowを聴くに至った経緯は、音楽ニュースにLowの新作の情報があったからだ(バンドメンバーのミミ・パーカーがマキシモ・パークのアルバム『Risk to Exist』に参加していたことも手伝って、かな)。聴いてみると…うわぁ…。眠っている布団の隙間からスライム状の何かに侵入されたみたいに、ぞわぁっとした心地になった。轟音?やデジタルの波と歌声が調和を試みようとぶつかり合っている感じがした。アルバムの10曲はシームレスでつながっているので、1曲めを聴いたら最後まで陶酔を味わうしか無くなる(苦笑)。そして耳がどうにかなりそう…。
でもやはりこういうのを待っていたのかもしれない。80年代後半から90年代の米インディーシーンの流れの中にいた人たちが、何か新しいことをやってくれるのを。
MVでは目がどうにかなりそう(⁈)
Low/White Horse
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?