四十三杯目「車窓より」
いくらかの窓辺がある。
自分がこの人生を生きているということを実感できる窓辺が。
列車は休みなく走り続けている。
紙の上。
窓だけが超現実的(リアリティ)。
ビロードのシートに落ちた昼光と夜影。
僕は待つ。
ただ君のための席を空けて。
毎週末の朝、珈琲を飲んで浮かんだ散文をお届けします。
優しい一日を迎えましょう。
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(四月一)
君は友の、澄み切った空気であり、孤独であり、パンであり、薬であるか。みずからを縛る鎖を解くことができなくても、友を解き放つことができる者は少なくない