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テトラポット

缶コーヒーを買って海へ向かう。

冷めないうちに港に車を停め、外へ出る。
風が強い。羽織ったコートなど優にすり抜ける。

体を縮めて浜へ歩く。
眼前に無数のテトラポット。かわいい名前。
これでおひとつ20トン。

波が打ちよせる度、からからと音を立てて微かな振動が伝わってくる。
ふと下を見ると、隙間に小さなイトマキヒトデ。

テトラポットとヒトデが織り成す、ちっぽけで愛らしい世界が、そこにはあった。

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