BTSのことまだ何も知らないけれどJINさんの言葉が刺さりすぎて泣ける
"Dynamite"でBTSにハマった。いわゆる「にわか」なのかもしれない。新しくリリースされたアルバム『BE』を毎日聴いて、好きだなあ、と思う。なんで今まで知らなかったんだ、と後悔さえする。とりあえずYoutubeのチャンネルを登録して、ここ数日でやっとひとりひとりの名前を覚えた、そんなレベル。
12月3日の夜、Youtubeに「Abyss by Jin」という動画が上がった。
エレクトロニックだけれど感傷的な曲調で、薄暗い中で慎重に次の一歩を置く場所を探している、みたいな、そんな印象を受けた。また好きな感じの曲だなあ、と思ったのだけれど、歌詞の意味が分からなかったのと、12月4日が彼の誕生日だということを知らなかったのとで、最初に聴いたそのときは単純に「こういう曲も作るんだー」と思った。
翌日、会社の昼休みにふと気になって調べてみると、JINさんのメッセージが英訳されてallkpopに掲載されていた。なんとなく開いて読んでみたそのときに初めて12月4日が誕生日だと知ってまずはおめでとうと思ったのだけれど、あとに続いた彼のメッセージの冒頭に強く惹かれた。
こんにちは、ジンです。
最近、僕は記者会見でこんなことを言いました。
「悲しい気持ちはファンのひとたちにシェアしたくないし、明るい部分だけを見せていたいと思うけれど、音楽を通してなら違ってくる。自分の普段の行動ではやりたくないけれど、音楽を通じてなら憂鬱な感情を見せてもいいような気がしています。」
自分と並べるのは本当に恐れ多いけれど、でも思わず、その感じよく知ってる、と思った。日々の生活の中では到底表に出せないけれど、音楽や歌詞を通してなら、言える。いつもはどうしたって声にならない言葉たちを、音楽でなら、声にできる。知っている、その感じ。
正直に言うと、最近僕はとにかく燃え尽きたように感じていました。自分自身についてたくさん考えすぎたからなんだと思います。Billboardの“Hot 100”で1位になったあと、たくさんの人からお祝いされたけれど、自分はこんな祝福を受けていいのだろうか、と思っていました。正直に言って、自分よりも音楽を好きで、音楽に長けているひとがたくさんいるのに、こんなふうな幸せと祝福を僕が感じてもよいのか、と…。考えれば考えるほど苦しくなるから、すべてを手放してしまいたかった。
このことでカウンセリングを受けたあと、プロデューサーのBang Si Hyukuに話してみました。彼は僕に、思っていることを歌に書いてみたらどうか、と言うんです。僕は、うまく作れる自信がないし、もしうまくできなかったとしたら許されないようなところまで来てしまっている、と答えると彼は、「そういうことは重要じゃないんだ、やってみれば君はうまくやるだろうと思う。いいひとを見つけてあげるよ。」と言ってくれました。
そうして、作曲家のGye Beom Ju〔Bumzu〕に出会って、今の僕の気持ちやそのほかのことについてたくさん話し合いました。彼は明るくポジティブな人で、僕を助けたいと言ってくれて、「たくさんの気がかりなことを言葉にしてみよう。もしうまくいかなかったら、もう一度最初からやればいいんだよ。」と励ましてくれたんです。
僕らはたくさんのことを話して、彼は僕の今の気持ちをそのままトラックにしてくれました。"Abyss"はそのトラックを使って僕が表現したいことを書いた結果完成したものです。Gye Beom Juには改めて感謝しています。
誕生日には合わない少し悲しい曲かもしれないけれど、誕生日じゃないときにリリースするのも違うような気がしています。だから今回"Abyss"を発表しました。
ARMY、もし僕に足りないものがあったとしても、この曲をたくさん聴いてください。
PS: サビの歌詞を書いてくれたリーダー、ありがとう。
(allkpopの記事より)
(英訳を日本語にしたのでいろいろ違ってたらごめんなさい。)
あれだけのスターになっても、というかスターだからこそ、そんなふうに思い悩むんだなあ、と思った。周りから見られている自分と、自分の思っている自分、とのギャップ。簡単には埋められないからこそ、どんなに明るい言葉をもらっても常にその言葉と自分自身を比べて疑ってしまう。それってものすごく心を消費する。分かる、と私なんかが言ってはいけないほど高い次元にいる人だとはもちろん理解しているけれど、けど、分かる、と思う。
信頼できるひととたくさん話をして、話したことを音にして、言葉にして、きっとその過程はめちゃくちゃつらくもあっただろうし、最高に楽しくもあったんだろうな、と想像する。表現、という場があるからこそ私たちは、日常で何かひずみのようなものが生まれてしまったとしても、それを見捨てないで丁寧に反芻して、自分の中に染み込ませて、誰かほかのひとと繋がる形に作り変えることができる。”Abyss”の曲とJINさんのメッセージを読んで、その事実が怒涛のように押し寄せてきて、会社の自分のデスクで、普通に泣きそうになった。帰ってから改めて、泣いた。
あれだけきらきらしていて、思い悩むことなんてなさそう、なんて思ってしまっていたからなおさら、目にした人間らしさに私が救われた。こんなふうに、あるいはこういうことじゃなくても、きっと数えきれないほどたくさんの、世界中の人たちを彼は救っていて、どうかそのことはいつか彼の心に届けばいいな、と思った。
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