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さけフレーク

ねえ、このさけ、ぼくがすきなのとちがうよ。

ぼくがすきなやつには、「フレーク」なんてかいてなかったよ。


そうだね。いつものさけフレークは品切れだったの。

漫画みたいにほっぺを膨らませている5歳児は、いつもの鮭フレークじゃないことに怒っている。

私のおなかの中で、細胞分裂を重ねてうまれた生命体が

あのふにゃふにゃで首もすわっていなかった生命体が

さけフレークが気に入らないと怒っている。

人間の成長はすごい。

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もう世界は終わりです。

ただしひとつだけ、あなたにとって大切なものをひとつだけ残してあげましょう、といわれたら

子どもです、子どもを残してください、と言うだろう。

そんな、偽善者みたいなことばが素直にでるほどに

生命の輝きは、美しい。

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あした、いっしょに、隣町のスーパーへいこうね

きみの好きなさけフレーク、あるといいね。

(386文字)


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