アップル

某コンサルティングファームのMD。主にコンサルティングの仕事を通じた気づきや学びについて、ときどき世の中・ビジネスの考察ついて書いています。

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マガジン

  • 世の中・ビジネスの考察

    戦略コンサルタントの視点も加えながら世の中やビジネスについて考察した記事を集めたマガジンです

  • 戦略コンサルタントの視点

    戦略コンサルタントがどういう視点や切り口で物事を考察しているかについてまとめた記事を集めたマガジンです

  • 戦略コンサルタントの仕事

    戦略コンサルタントの仕事の実態や日々どのようなことを考えているかについて、戦略ファームのシニアの視点で紹介します

  • ビジネスパーソンのための実践的仕事術

    戦略コンサルタントの仕事を通じて得たスキルや仕事術のうち、ビジネスパーソン全般にヒントになりそうなもの、実践的に使えそうなものを紹介していきます。

  • 戦略コンサル流・noteの分析

    アップル自身のnoteのパフォーマンスデータ(PV、スキ、フォロワー)を、定点観測も兼ねて毎月開示しています。その他、noteのパフォーマンスを上げるための分析手法についても不定期で記事にしています

最近の記事

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自己紹介、想定読者

はじめまして。 戦略コンサルタントのアップルと申します。 2020年の4月下旬からnoteをはじめました。本記事では、簡単な自己紹介に加え、想定する読者、誰をターゲットにどんな記事を私が書いているのかについてまとめています。ピンとくる方は、これまでに書いた記事もいくつか読んでいただいた上で、ぜひフォローをお願いいたします! 自己紹介現在とあるコンサルティングファームのシニアメンバーとして働いています。 コンサルティング業界には中途で入りました(前職はいわゆる大企業でした

    • 課題を押さえるものが強い時代

      コンサルティングファーム(業界)とは、つまるところ企業の課題解決を支援する業態・業界です。 経営環境が複雑化する中で、様々な経営課題が噴出し、社内だけでは解決が難しくなってきました。そのため、課題解決のアウトソーシング先として、コンサルティング業界が台頭してきたのです。 今後についてはさまざまな予測がありますが、経営環境の複雑化が一層進むことや、質・量ともに事業会社の人手不足が深刻化することを考えると、今後もコンサルティング業界は底堅く、緩やかに成長していくと見込まれてい

      • 組織の学習障害の4類型

        最近出版された中土井僚著『ビジョンプロセッシング』に、組織の学習障害に関する整理が紹介されており、非常に興味深かったため、多少アレンジを加えつつ共有します(同書のP394に記載されています)。 まず、組織学習は以下のようなサイクルで進行します。 ①見る(起点):組織内で起こる事象を観察する ②思う:観察した事象を自分なりに解釈し、意見を持つ ③言う:その意見を組織内で発言し、周囲に理解を求める ④する:必要とされることを実行に移す(その結果を再び観察し、サイクルの起

        • コンサルティングファームの稼ぐ力のばらつきの理由とは?

          コンサルティングファームの成長性や収益性はバラバラコンサルティング業務において、クライアントの財務分析は頻繁に行われますが、コンサルティング各社の、そして自社の財務状況を十分に理解していないコンサルタントも少なくありません。 非上場のコンサルティングファームは財務状況を公開していませんが、上場企業のファームでは決算で詳細な財務状況が確認できます。 例えば、ムービンは2022年時点のコンサルティングファームの業績を一覧でまとめており、売上や営業利益率など、主要な財務指標を見

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        記事

          「運」の構造化

          先日、Xでも紹介しましたが、ドン・キホーテの創業者である安田隆夫氏の著書『運』が、運というものについて多角的に掘り下げており、非常に興味深い内容です。 著者は、運を「複雑系科学」と捉えています。 つまり、運というものは非常に複雑で掴みどころがないものの、スピリチュアルなものではなく、ある程度科学的に解釈できるという立場です。 この本では、著者の豊富な経験に基づいて、運を高めるための思考法や実践的な知恵がふんだんに詰まっています。 何事も構造化したくなるのが、私の癖で、本

          「運」の構造化

          生成AIに半生を書かせてみたら凄かった

          生成AIが活況を呈しています。 最近はアップルも、キャッチアップも兼ねて、業務などで活用しながらその実力を試しています(使っているのはもっぱらChatGPTですが)。 ChatGPTを使ってみて、有効と感じた用途の一つが、文章の添削。冗長になってしまったと思う文章の文字数を圧縮してくれたり、てにをはを整えてくれるのは助かります。 この場合、初稿は人間が書いているため、「人間(生成)→AI(チェック)」という順序での生成AIの使い方になります。 では、「生成」を生成AI

          生成AIに半生を書かせてみたら凄かった

          ビジネスパーソンの4タイプ

          ビジネスパーソンを分類するやり方は色々ありますが、少し前にクライアントから聞いた分類の切り口(軸)が面白かったので、それをアップルなりに多少のアレンジを加えてご紹介します。 クライアント曰く、ビジネスパーソンの分類軸は2つあるとのことでした。 軸①:何が仕事の原動力になるか? これは大きく、社会・顧客重視 か ミッション重視 かに分かれます。 社会・顧客重視の人は、自身が所属する会社・組織というよりは、事業が向き合っている顧客、さらにはその先の社会に対してどのような価

          ビジネスパーソンの4タイプ

          ビザスクの功罪

          数年前からビザスクというサービスが普及し、コンサルティングファームでも多用されるようになりました。 ビザスク|日本最大級のスポットコンサル (visasq.com) ビザスクとは、インタビューをしたい人とインタビューを受けて小遣いを稼ぎたい人とをマッチングするサービスです(同社はスポットコンサルと呼んでいます)。 コンサルティングでは、外部のエキスパートインタビューをすることがしばしばあります。ビザスクのようなサービスが出てくる前は、自力でエキスパート(業界知見者など)

          ビザスクの功罪

          コンサルティングサービスの機能的価値と意味的価値

          モノやサービスの提供価値を考える際に、機能的価値と意味的価値という分類があります。マーケティングの本にはほぼ必ずと言ってよいほどこの機能的価値と意味的価値の解説が出てきます。 この機能的価値vs意味的価値という構図は、「消費財」のマーケティングの文脈で語られることがほとんどです。しかし、コンサルティングサービスのような「生産財」においても、機能的価値vs意味的価値という構図はあります。 実際、延岡健太郎さんという経営学者が最近出版したキーエンスを分析した本でも、生産財にお

          コンサルティングサービスの機能的価値と意味的価値

          コンサルタントのてっとり早い育成方法

          人材育成というのはどの組織においても重要な課題です。部下をもつ管理職やマネージャーの人たちは、日々、どうやってうまく人材を育成するか悩み、試行錯誤していることでしょう。 コンサルティングファームにおいても、人材育成はとても大事です。未経験のポテンシャル人材をどうやっていち早くいっぱしのコンサルタントへと育てていくか。この育成の速度によってコンサルティングのサービスとしての質が決まってくるからです。 アップルもこれまでに数多くのメンバーを指導、育成してきました。放っておいて

          コンサルタントのてっとり早い育成方法

          プロフェッショナル仕事の流儀の言葉群を分析してみてわかったこと

          プロフェッショナルー仕事の流儀という番組があります。毎回ある分野で卓越した成果を出しているプロフェッショナルに密着取材し、プロフェッショナルの仕事への向き合い方や葛藤を伝えるNHKの番組です。 同番組のクライマックスは、スガシカオのProgressがエンディングテーマとして流れる中での、「あなたにとってプロフェッショナルとは?」という問いかけに対するプロフェッショナルの回答です。 久々に同番組を見る中で、ふと、「数多くのプロフェッショナルたちの言葉を分類し構造化したとき、

          プロフェッショナル仕事の流儀の言葉群を分析してみてわかったこと

          コンサル業界における役職バブルとブランド棄損

          今回の記事では、コンサル業界で最近起きている「役職バブル」の背景と、それが続くと何が起きるのかという見立てについて述べます。結論から言えば、役職バブルが起きるのは必然、しかし長期的にはブランドを棄損してじわじわ自分たちの首を絞めることになるだろうとの見立てについて述べます。 大局的にみると、コンサル業界において「合成の誤謬」あるいは「緊急度が重要度を駆逐する」が起きていると考えられます。ぜひご覧ください。 役職バブルとは?役職バブルとは、コンサルティングファームにのある役

          コンサル業界における役職バブルとブランド棄損

          コンサル業界の新たな競争軸

          先日とあるコンサル業界に強い転職エージェントの方と面談し、最近のコンサルファーム志望者のニーズについてヒアリングをしました。 曰く、ジュニア層については、ワークライフバランスが必要条件になりつつあるということでした。ひと昔前までは激務が当たり前だったコンサル業界も、今やワークライフバランスがある程度担保されていないと人が寄り付かなくなってきているということです。アップルも薄々感じてはいましたが、こうやってエージェントの生の声として聞くと、改めて隔世の感があります。激務からワ

          コンサル業界の新たな競争軸

          法則を踏まえることの重要性

          戦略コンサルタントのアップルです。 新年あけましておめでとうございます。 今年も頻度はさほど高くないと思いますが、たまに思いついたこと、感じたこと、大事だと思ったことなどを記事にしていきたいと思います。昨年を振り返ると、合計で13本の記事を書いていました。平均すると月1本のペースです。今年もそれくらいのペースでは何かしら書いていこうと思います。 近年はさして高い頻度で記事を書いているわけではありませんが、おかげ様でフォロワー数はじわじわと増え続けており、2,000人が視野

          法則を踏まえることの重要性

          コンサル業界の変質とその背景

          戦略コンサルタントのアップルです。 私は戦略コンサルティング業界に10年以上いますが、ここ数年でだいぶん業界としての「質」が変わったと感じます。他ファームの人からも、それに類することを耳にすることがあります。 Twitter上でも、コンサルティング業界の中の人によって日々様々なつぶやきが行われていますが、そうした中でも業界の「変質」を示唆するコメントが半ば嘆きとともに踊っているように思います。 ・一昔前は常識だったタスクが今の人はこなせない・・・ ・こんなレベルの人がう

          コンサル業界の変質とその背景

          ”考え方スライド”の有効性

          戦略コンサルタントのアップルです。 中途で戦略ファームに入って以降、「これは使える!」と感じたテクニックは様々あります。今回はそのうちの一つについてご紹介したいと思います。 良く見かける光景パワポ資料を使ったプレゼンでよくみかける残念な光景として、「正しいことを言っているのに伝わっていない」というのがあります。 この理由は、大きく2つあります。 ①背景・文脈が共有されていない どんなプレゼンでもそのプレゼンに至る背景や文脈があります。プレゼンター本人はもちろんその背

          ”考え方スライド”の有効性