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2023.7.韓国行 Vo.1 “日常は余白”

 2023年7月2日から9日まで約1週間の韓国旅の記録。

目的は光州ビエンナーレ


 Covid19で時間が止まったようになった時、一番したかったことは旅だったと思う。コロナ禍が明けたら、念願だった「光州ビエンナーレ」に行こう、少し時間を作ってゆっくり韓国の地方を回ろう、そう思っていた。

貧乏性はトッピングが大好き


 貧乏症な人間は、そのものの味わいだけでは物足りずにどんどんトッピングをして行く。
 朝鮮についての本や韓国人が書いたブログなどを読み、点と点を繋ぎ合わせ線になった。それを面にして更に立体的なものにしたい。
 ああ、ここに行ってみたい、ここで食べてみたいとブクマしたのものは膨大な量になっていて、もちろんそれを実現させることが出来ないのはわかっているので、そこから厳選したものを「光州ビエンナーレ」にトッピングしたのが今回の旅です。

“日常は余白” そして旅も…


韓国作家の作品のセレクト感がいい感じのショップ。

 ソウルで宿泊した韓屋の近くに素敵な工芸品を扱うお店があり、通る時は営業時間外で中々入れなかったのだが、そのお店の名前は

일상 여백(日常は余白)

 貧乏性な人間は、旅においても地図に全てのブクマを表示し、それをコンプリートしようとする。でもね、これは疲れるね。旅行に行く度、ふと、コンプリートしたところで何しに来たんだっけ?と思う。目的はコンプリートじゃなかったはずだ。
 旅行中、余った時間に何かを押し込むことは止めて、もう、ここまでで充分と思うように努めた。そうして出来た空間には想定外のものが入ってくる。これが旅の醍醐味になる。生活もそうなんだろう。先のお店の名前がそう言っている。

情報は広く深く


湖巌美術館のルイーズ・ブルジョワ。この向こうにあのエバーランドがある不思議空間。

 光州では1組(2人)の日本人とすれ違った。
 韓国エンタメを見ていると必ず撮影地として出てくるエバーランドと地続きの湖巌美術館に行った時は、このバスには日本人はいるだろうなと思ったけどいなかった。
 陶芸の町、京畿道の利川でも日本人には会わなかった。
 確かに少しハードルの高い旅にはなるけど、日本人にも充分魅力あるスポットではあるはずだ。
 だが日本人はいない。

 ところで、安国駅付近の有名なパン屋さんにはごっちゃりと日本人が集まっていた。美味しいし映える(ばえる)し、日本人のレビューも沢山あるから安心して行ける。
 私もそんな旅をしていたはずで非難するつもりは全くないが「日本」という集団バスから降りずに異国を楽しんでいるように見える。情報は日本人発信のものだろうから目的が同じだ。非難してません。
 これは若い時にヨーロッパをテクテクと旅した時に、団体旅行をしている人たちを見て感じたことと変わっていない。ええ、非難していません。
 今やスマホで最新情報は受け取れ、外国語がわからなくても翻訳まででき、更にはもっと深く知る術もたくさんある時代になっても、やっぱり同じことをやっている。非難してないよ(笑)
 井の中の蛙は日本のオヂサンたちの外交も同じだわね、わはは。
 島国に生まれた人間の性かもしれない。
 私もだよと言い聞かせてます、はい。

リアリティ番組の中からぁ、出てみたぁ


 世界中、リアリティ番組に溢れている。旅番組が好きだが、今回はそこから出て現実世界と対峙してみた。以下、今回の目次(?)です。

ホストとの関係性が韓屋生活を楽しむ第一歩(笑)
  • 仁川空港からぁ、光明駅経由で光州ビエンナーレに行ってみたぁ!

  • 光州事件があった光州にぃ、ビエンナーレがある意味を辿ってみたぁ!

  • 光州でぇ、羊羹(!)を売ってるお兄さんにKellyの生ビールが飲める店を検索させたぁ!

  • 光州からぁ、北上し「財閥家の末息子」のイ・ソンミンのモデルとも言われるサムスン創業者イ・ビョンチョルのお宝を湖巌美術館で垣間見たぁ!

  • ソウルの西村の韓屋に宿泊してコインランドリーで洗濯してたら、ソン・ソック通りを見つけたぁ!

  • Kellyのノベルティをぉ、焼肉屋でただでゲットしてみたぁ!

  • 異なる食文化を受け入れる際、韓国人は「モチモチ食感」に昇華することで独自文化に発展させることを教えてくれるベーグルを食べてみたぁ!

  • 景福宮周りを足漕ぎ「ソウル電車」で回ってみたぁ!

  • 演劇「木の上の軍隊」が上演されているLGアートセンターの凄さにノックダウンされたぁ!

  • 旅の疲れは旅の中でリカバリー。中国人のアジュンマたちに揉んでもらったぁ!

  • パチモン言うな。コンバースを買いに行ってみたぁ!

  • ソウル駅でデモに巻き込まれ困っていたところ、おもしろ韓国人救世主たちに導かれたぁ!

  • 高速バスターミナルからバスに乗り利川の陶芸村に行き、スナックキンパを食べてみたぁ!

  • 韓国人も大好きなんだなを知った吉田ユニ展に行ってみたぁ!

  • 財布の紐をぎゅっとしめてぇ、骨董街に侵入してみたぁ!

  • 「時雨」という名の韓屋で盛大に雨漏りがし、韓屋近くのショップで見つけた雨漏り手の茶碗に「時雨」という銘をつけてみたぁ!

  •  帰国便に搭乗したところで、リュックがないことに気付いた馬鹿者がいたぁ!

 何故か「世界ウルルン滞在記」の下條アトムになってしまったよ。知らない方はスルーしてください。

 余白のある旅ができたかは甚だ疑問だが、大いに笑って大いに食べたなということには自信がある。旅は道連れ世は情けに巻き込まれた友人や韓国の人々よ、ありがとう。
 上記の目次を少しずつ記録しようと思います。馬鹿者の旅は終わらず。

しつこく続くよ↓




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