天使に悪魔を見たくなる

人間とは本当に欲張りなもので、
もっと、もっとと求めてしまう生き物です。

天使の中に悪魔を見たくなります。

清らかさの中にある
暗い部分に惹かれてしまいます。

天使９５％ですか？という人に出会うと、
仲良くなればなるほどに、
その人の悪魔な部分を見たくなります。

わずかに残る５％のダークサイドも
見たくなってしまうのです。

この感覚は自分だけかなと思っていたのですが、
どうやら同じ思いを持っている人は
結構いるようで、

ある人はたばこをプカプカふかした
天使９５％の人に「お前、何言ってんだよ」と
突っ込まれたいと語っていました。

ことばだけを捉えると
単なる変態のように見えますが(笑)

人間、生きていればいろいろあるのだから、
たくさん感じて生きているのだから、

仲良くなればなるほどに、
うまくいかないことや
きれいではない気持ちも含めて見たいのよ、

もっとあなたの魅力を感じたいのよ、
ということなのだと思います。

わたし自身も、
自分の気持ちにうそはつけないからと
はっきりと意見を言って会合をぶち壊した後ほど、

親しくもないおじさんが放つ失礼なことばの数々に
真っ向から向かっていって吠えた後ほど、

感情むき出しで大泣きした後ほど
ファンが増えるという不思議な体験をしてきました。

あちゃー、やっちゃったなー、
合わせる顔がないわーという
下を向きたくなるような失敗をさらした後ほど、
「応援したい」と言ってくれる人が増えるのです。

だからもし自分の中に
”実は悪魔的”に感じるところがあったとしたら
それは魅力の卵。

魅力でしかないし、
魅力であるからこそもっと出していいんです。

天使は麗しいけれど、悪魔も美しい。

仲良くなればなるほど
天使に悪魔を見たくなります。