「あなたのEAは本当に大丈夫?」 開発者編
「苦労して身につけたプログラミングのスキルをお金に換えたい!」そう考えた時に真っ先に浮かぶ方法の一つがFXのEAの開発かもしれません。お金がかかれば、人間は本気になるものです。寝る時間も食べる時間も惜しんで、コードを書いて、動かして、検証して、チューニングをして…一日があっという間に終わります。そんな日々を繰り返すとどうなるか? 確実にプログラミングのスキルが上がります。
私が在籍していたFX会社の一つはIT大手のグループ会社でした。機会が合って親会社の若いプログラマーと話したことがあります。「いまはトレードはしていません」とのことでしたが、学生の頃は勉強のつもりで真剣にFXの自動売買に取り組みいろいろとコードを書いてみたそうです。「どんな手法が一番上手く行きましたか?」と質問したところ「雇用統計で動いた方に乗るのが一番よかった印象があります」と答えが返ってきました。
素晴らしいセンスの持ち主だとわかりました。
かつては経済指標の動きに合わせてトレードする有名なソフトがあり、そのソフトを使って雇用統計の一日で数千万円もの荒稼ぎをする個人投資家がそれなりにいました。(こういう人たちが本物のFXの成功者です。)顧客がそのソフトを使ってトレードすると業者はほぼ確実にカバー負けしたので、どの業者も利用者を締め出しました。米国の雇用統計の発表される第一金曜日は、雇用統計発表直前までマーケットが動意を失い、指標発表直後から滞留していたエネルギーを吐き出すようにマーケットが大きく動く、という展開が普通でした。「雇用統計が発表されたら相場が大きく動く」という前提が成り立ったので「動き出した方に他の参加者よりも早くポジションを作る」ことができればほぼ確実に利益を上げることができたのです。非常にシンプルでした。
話は戻ります。EA開発に没頭すると、プログラミングのスキルは上がりますが、実際に勝てるEAを作れる人はほとんどいません。「FXは9割が負ける」と言われますがEA開発者も9割は勝てるEAを作れません。理由はスキル不足ではありません。実現不可能なことにチャレンジするから成功しないのです。
一番わかりやすい例は「どんな相場でも安定した収益を上げられるEAを開発する」というチャレンジ。これは無理です。誰にも作れません。相場は基本的にレンジとトレントの局面に別れます。レンジを取ろうとすればトレンドで負け、トレンド局面に強いEAはレンジの時はトレードをしないことでしかパフォーマンスを上げられません。
EAは基本的にフィッティングで作ります。過去の相場の値動きを分析して、「こうすれば勝てたはず」というアイデアをコードに落とし込みます。残念ながら相場には再現性がないので、過去のある時点では勝てたはずの手法も当たり前のようにどこかから勝てなくなります。「Everybody has his day and some days last longer than others」元英国首相ウィンストン・チャーチルの有名な言葉です。誰にでも最高の日々はあり、その日々の長さは人によって違う、という意味でしょうか。これをEAにあてはめるなら、「どんなろくでもないEAでも相場次第で勝ててしまうし、場合によってはしばらくの間勝ち続ける!」
現在のパフォーマンスは将来のパフォーマンスを保証しません。特にナンピンを組み合わせたリピート系の手法は、資金が無尽蔵にある人ではない限り、確実に破綻するレバレッジと値幅の組み合わせが存在します。
もう一つ陥りがちな致命的な過ちは「スプレッドを考慮しない」ことです。スプレッドを考慮しなければ、勝てる手法は誰にでもいくらでもつくれます。個人投資家がFXで負ける最大の要因は、手法でもメンタルでも資金管理でもなく。スプレッドの恐ろしさを正しく理解していないことです。
私はFX会社時代に、時間の許す限り顧客の取引履歴を分析していました。日本で一番、個人投資家のFXの取引履歴を見てきたと言いきれる自信があります。
履歴を見れば「なぜ勝てないのか」が簡単にわかります。
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