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FXや暗号資産のトレードで「再現性」を求めるなら、相場を張ってはダメ!

トレードで成功したければ相場を張らない


株でも暗号資産でもFXでも、成功したトレードを再現するただ一つの方法。
それは「相場を張らないこと」ではないでしょうか?

TさんというFX会社のお客様がいました。
彼は大学時代から金融志望、第一志望は外資系の投資銀行でした。
残念ながら夢はかなわず、大学卒業後は日系の運用会社でリサーチを担当していました。
ビットコインの急騰が世間を騒がせた2017年頃、Tさんも仕事柄ビットコインの情報を集めていました。
そして、ある日、頭を抱えます。
「おかしい、何でビットコインのアービトラージがこんなに儲かるのだろう?」
Tさんは半信半疑で暗号資産(当時は仮想通貨)の個人口座を作り、早速トレードを実行に移します。
そして自分の計算が間違っていなかたことに気がつき、歓喜の叫びをあげたそうです。

ビットコインはいまだに一般的な機関投資家の運用対象ではありません。彼が得たナレッジやスキルを会社では発揮することができませんでした。
Tさんはどのくらい稼げるかを試算しました。その結果、この状況が数年続いたら、生涯年収の数倍を稼げるという結論に至りました。
彼は会社を退職し、プログラミングとトレードに没頭する引きこもり生活に入ります。

「僕は人に会って話をすることは好きです。引きこもっている理由は純粋な経済合理性だけです。今の美味しい状況が突然なくなるかもしれない。将来のことを考えると不安です。だから、稼げるうちに稼ぐしかないんです」
そう言うTさんはビットコインの他に株もトレードしていました。
その手法は「詳しいことは絶対に教えられない」とのことでしたが、取引所間のアービトラージを絡ませていました。
「この手法は、運用会社にいないと決して気がつきません。でも運用会社では(おそらくロットが大きいために)できない手法、個人投資家にしかできない手法なんです。日本中でやっているのは僕だけ思います」
「FXはダメでした。絶対に儲かる手法が見つかりません。見つかったらトレードしますけど、たぶん僕には見つからないと思います」

Tさんに質問をしました。
「運用会社をやめて、個人投資家になる人って他にいるんですか?」
「いないですよ、たぶん僕だけです」
「そうなんですか…」
だって個人で相場張ったところで儲かるわけないじゃないですか。運用会社で給料もらってる方が言いにきまってますよ。僕は、たまたま気がついてしまった。だから辞めたんです」
そんなとてもレアな個人投資家であるTさんも、やはり相場など張っていませんでした。相場で稼ぐ人は相場を張らない。そしてFXでは稼げない。

金融機関だって相場を張らずに儲ける

為替市場で稼げないのは個人投資家だけではありません。銀行もそこまでは稼げません。
銀行のディーリングルームで働いていた時、米系投資銀行から転職してきた同僚がいました。まさにTさんの第一志望だった運用会社です
その同僚に訊いたことがあります。
「為替でどのくらい儲かってたの?」
「全然儲かりませんよ、為替はサービスだと思ってるくらいですから」
「え!」
彼はこう続けました。
投資銀行は外国債券(外債)でものすごく儲けるんです。外債は為替と違って流動性がありません。顧客(運用会社)はこっちの言い値でトレードするしかないんですよ。その時に必ず為替が発生しますよね。為替でいいプライスを出すと顧客の心証が良くなるんです。為替で全然儲からなくても、外債でガッツリ行けますから。だから、外債の連中は、デカいトレードがある日は夜何時まででも喜んで働きますよ。あんなに儲かったら楽しくてしかたないでしょうね」
さらに彼は驚くべきことを教えてくれました。
「JGB(日本国債)って、金利がないから儲からないと思ってますよね? 実はこれもものすごく儲かるんですよ。年に何回か顧客がポートフォリオを大きく入れ替えます。その時もこっちの言い値でやるしかないですから、1日で数十億円儲かることがあるんです。知らなかったでしょう?」
はい、もちろん、知らなかったです…。

確かに為替で1日何十億も顧客から稼がせてもらったことはないですね…
でも銀行が為替で稼げないというのは「外債と比べて」という相対的な意味です。
外債は流動性が低いのでものによっては恐ろしくスプレッドが広いです。
FXはスプレッドは狭いですが、取引量は外債とは桁が違います。
ですからFX会社はしっかりと稼げます。

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