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【GT7用筐体】FANATEC DD Extreme&CSL Elite Pedal導入!

どうも、岡田です。
今回は珍しくハンコンデバイスのレビュー的な記事です。

自宅のグランツーリスモ7(以下GT7)用DRAPOJI筐体に、FANATEC製のダイレクトドライブハンコン『DD Extreme』と、ロードセル式ペダル『CSL Elite Pedals V1』を導入しました!

2019年ごろから使い続けていたスラストマスターT-GTからの乗り換えとなります。

今後GT7でのeモータースポーツ参戦も控えていることもあり、現時点で考えられる最高のデバイスにリニューアルしましたので、紹介したいと思います。


■5年以上使い続けたT-GT

汗でボルトが錆びた初代T-GT

これまでGT7用に使っていたハンコンは『スラストマスターT-GT』という機種でした。
2019年にグランツーリスモ(当時GTSport)で「全国都道府県eスポーツ選手権(通称国体)」の初年度が開催されるというタイミングで、県代表を目指し本番のオフライン大会と同じ環境で走れるようにT300RSから替えたハンコンでした。

モーターからの出力をベルトを介してステアリングに伝える「ベルトドライブ」という方式を持つハンコンで、公式からの発表はありませんが発生トルクは6Nm程とのこと。

5年以上使用していて、困った不具合はステアリングのダイアルが一切反応しなくなった位だったのですが、やはり長年の使用でステアリングの根元?ボスの部分の劣化で剛性感皆無になっちゃったのと、モーターの劣化で熱によるFFB抜けが度々起こるようになり、この度引退となりました。

このハンコンで京都府代表に3年間なれたし、2回世界大会に出場できたし、実車レースに挑む気になって、今eモータースポーツに携わるお仕事ができるようになりました。
お疲れさまでした。

汗で錆びたT300RS純正ペダル

ペダルは本来、T-GTに付属する3ペダルのユニットを使用していて、後にスラストマスターのロードセルペダル『T-LCM Pedal』に替えてましたが、何かで破損してしまい、T300RSに付属されてた2ペダルのデバイスを使ってました。

このペダルは「ポテンション式」というものを採用しており、踏み代を感知してゲームに入力しています。
なのでブレーキペダルの可動域が広く、実車で言うと「ブレーキが抜けた」ような感覚でしか踏むことが出来ません。

しかしながら、eモータースポーツで競うという意味では、軽い踏力でペダルの踏み代で調整できるので、楽で速くも走れるペダルではありました。

こちらも錆びてくたびれており、引退となります。
今までありがとうございました。

■GT7公式対応機種で最強の『FANATEC DD Extreme』

今回新しく導入するのは『FANATEC DD Extreme』という機種。
T-GTとは違い、モーターの出力を直接ステアリングに伝える「ダイレクトドライブ」方式のハンコンで、T-GTのおよそ倍の15Nmのトルクを発生させるモーターです。

2024年10月現在、この『FANATEC DD Extreme』よりも大きな出力を持つグランツーリスモ公式対応ハンコンは存在していません。
文字通りGT7でプレイするのには最上級のハンコンになります。

ちなみにモーターとステアリングのみ、ペダルは付属せずでお値段定価¥209,000となっております🧐

開封!!
ペダルが無いのにT-GTの箱より大きいので、広々空間にモーターが鎮座しております。
重量:14.8kg 
取り付けは付属のM6スライドナットを本体の溝に入れ、ボルト止めです。
『DRAPOJI ver.2』はFANATECのネジ穴幅に対応しており、無事4点止めできました。

ということで、DRAPOJI ver.2の筐体に取り付けしました!
モーターに重量があり、かつ最大15Nmのトルクを発生させるダイレクトドライブ式のハンコンなので、固定はかなりちゃんとやらないといけないですが、DRAPOJI ver.2ではしっかり台に乗っけてネジ4点止めで固定できました。

スラストマスターやロジクール、HORIのハンコンはクランプ止めで使うことも考慮し予めステアリングがモーターに対して角度が付けてありますが、このハンコンはモーターからまっすぐ伸びてる軸にクイックリリースでステアリングを付けるため、装着台を斜めにしないとステアリング操作しづらいポジションになってしまいます。


で、モーターとステアリングは着きましたが、最初に書いたように『DD Extreme』にはペダルが付属しないんですね。

ということで、ペダルはこちらを導入しました。

■ロードセル式ペダル『FANATEC CSL Elite Pedals V1』

ZENKAIRACINGの兒島君より譲り受けたペダル

ペダルはロードセル式『FANATEC CSL Elite Pedals V1』をチョイスしました。
プレイステーション5でFANATECのハンコンを使う場合、ペダルやシフター、サイドブレーキはモーターに集約して接続しなければいけない関係で、FANATEC製品に限定されるのですが、その中でもロードセル式の物を選びました。

グランツーリスモの世界大会に使用されるペダルは『FANATEC CSL Pedals』というもので、単体ではロードセルではなくポテンションのペダルになります。
追加でロードセルペダルのキットも選べるのですが、今回導入した『FANATEC CSL Elite Pedals V1』とはロードセル圧力の上限が異なっていたりします。
(CSL Pedals LC:60kg CSL Elite Pedals V1:90kg)

また、今回ZENKAIRACINGの兒島君より譲り受けたため「V1」モデルですが、現行で売っているものは「V2」モデルで、ロードセルセンサーが付いている場所や、ペダル稼働の方法が更新されています。

ZENKAIRACING製ヒールプレート。かっこいい。

更に、ZENKAIRACINGのヒールプレートも追加しています。
普段ZENKAIRACINGのシミュレーターを使っていると、この踵を支えてくれる部分が無いと落ち着かない身体になっていまいまして…w

あとは、カッコイイ。これが大事。

ZENKAIRACING ECサイトで販売されてますので、これはオススメです!
FANATECのベースプレートには、ペダル固定用の穴にピッチが合うのでそのままネジ止めで付けられます。

前オーナーの兒島君がモノタロウで仕入れてきたというバネを使用。

ブレーキは2ヵ所のゴムと2つのスプリングでセッティング可能となっています。
初期のペダルタッチは青いバネで柔らかめに、奥のタッチはオレンジの極太バネで固めになるようにセッティングしてます。

ここは今後もいろいろ触って、好みにしていくかもしれません。

■SIM Dashboard導入

GT7内の4輪のタイヤ温度、残り周回数、搭載燃料、1周の使用燃料を表示

ハンコン、ペダルのリニューアルに合わせ、さらに不要になったスマホ端末を使用して『SIM Dashboard』を導入しました。

これはシミュレーター内のデータを端末に表示できるアプリで、グランツーリスモ7にも対応している物があります。
アプリをインストールし、GT7をプレイするPS5のIPアドレスを入力すれば、様々な情報を追加メーターのように表示してくれる優れものです。

実はGT7はゲーム内には一切表示されてませんが、タイヤの温度もシミュレートされており、それが結構グリップに影響を及ぼしています。
タイヤの温度を可視化できるというだけでも価値があるアプリですね。

さらに耐久レースで燃料を入れる量をミスしないように、残り周回数と現在の燃料搭載量、そして1周の消費燃料を表示させています。

筐体のシートに座って見える景色はこんな感じ。
SIM Dashboardがかなりヤル気出させてくれます😆

■ファーストインプレッション(グリップ)

リニューアルしたデバイスをセットしましたので、早速試走してみました!
まずはグリップ走行から。

動画を見返して思いましたが、とにかく静かです
モーターも強力なトルクを発生する割に音しないし、ペダルもアクセルを激しくON/OFF操作しても不快な音は出ません。

GT7で本格的なロードセルペダルを操作したのは初めてでしたが、十分使えますね!
特にフルブレーキングから「抜く」ところがGT7での走行で一番難しい所なのですが、もっと好みのペダルセッティングを見つけられたら更にコントロール性が上がりそうです。

イゴール選手から教えてもらったセットアップ
FFB最大トルク5、センター感度は1が良い感じ

ちなみにモーターのセッティングは、FANATECサポートプレイヤーのイゴール・大村・フラガ選手に教えてもらった値で使ってます。

グリップ走行ではそこまで強いFFBもいらないということで弱めですが、モーターベース側の出力は100%で、ゲーム側の最大トルクを「5」にして使う所がミソなのかなと。

あと「センター感度」ですが、増やすとステアリングが落ち着かない挙動を示すので、グリップでは「1」が良かったです。

また、本来モーターベースのセッティングはPS5からPCに繋ぎ直して、専用のドライバー「FANATEC Control Panel」を使って行う必要があるのですが、このグランツーリスモ用ステアリングは「L2」ボタンの右下にある小さいボタンを押すとディスプレイにセットアップ画面を呼び出すことが出来て、リアルタイムに設定を変えることが出来ます。

これはめちゃくちゃ便利だし、他のデバイスでは見たことが無い機能ですね。
気に入りました!

■ファーストインプレッション(ドリフト)

続いてドリフト走行でも試走してみましたが、こっちの方がDD Extremeの恩恵を感じられました。

まず今までのT-GTと比べて圧倒的にセルフステア(自然に当たるカウンター)が速い!
GTSportの時からグランツーリスモはセルフステアが遅すぎて、ハンコンでドリフト出来ない、あるいはステアリングをぶん投げる特殊技能が必要なイメージだったのですが、DD Extremeでは持ってる大きなトルクでGT7の欠点を消してくれているようなイメージで走れました。

スライド中の情報量も多くて、かなりの成功率で筑波1周ドリフトで抜けられます。

Youtuberの「超猫拳」さんのレビュー動画より拝借したセッティング
ゲーム内設定は超猫拳さんの値よりも強くしてます。

ドリフト用のセッティングは、Youtubeにハンコンレビュー動画をあげている「超猫拳/SUPER NEKOPUNCH」さんの動画後半で紹介されている値を拝借し、ゲーム内設定の値を少し上げて使ってます。

ドリフトだとセンター感度は強い方がやりやすいように感じました。

グリップ用のハンコン設定では全然セルフステアが追い付かなくて、使用用途によってちゃんとセッティングを使い分けないとDD Extremeは使いこなせないハンコンですね。

グリップ、ドリフト共に、おおむね大満足なリニューアルになりました!

■不満点

大満足じゃなかったんかい!って話ですが少しだけ不満点を。

ペダルに関して、FANATECのデバイスは踏力波形を変える項目が「FANATEC Control Panel」にも「FANALABO」にも用意されてないんですね。

MOZA Pit Houseの踏力波形調整

この辺りはMOZA RACINGやSIMUCUBEのような機能をFANATECにも欲しかったです。
特にグランツーリスモはスロットルもブレーキも60%~90%くらいのコントロールがシビアなので、↑のPitHouseのような波形に変更したい…😭

それ以外は、これから最高の環境でGT7を遊べるということで、今後のJEGTやその他の大会も楽しみになってきてます!

今回は以上!
岡田

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