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ルーマニア🇷🇴day2
旧市街へ歩く
蒸し暑さとともに起きる。欧州の夏は日本よりマシだと思っていたが、公共施設や最近建設されたものを除けば、ほとんどの建物にエアコンは付いていない。言わずもがな僕が泊まった宿も例に漏れなかった。
身支度を整えて急いでブカレスト観光に出る。今日は夜行列車に乗るので、それまでに見れるだけ見ておきたい。
LUCAというルーマニア各地にあるチェーンのパン屋さんで食事を買ってその場で立ち食い。美味い、これからパン漬けの生活になるとはいえやっぱりヨーロッパはパンだ。
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まず向かったのはアテネ音楽堂Ateneul Roman、朝の時間で残念ながら中に入ることは出来なかったが朝日を浴びて輝く古代ギリシャを思わせる建物はヨーロッパに来たことを実感させてくれた。
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今回のブカレスト観光はこちらを参考にさせていただきました。共産主義時代に旧市街が破壊されてしまったこともあってか、観光する場所ではないとまで言われることもあります。
しかしところどころに残る東欧の小パリMicul Parisの名残と、共産主義時代の建築のミスマッチな感じがかえって魅力的に映りました。
革命広場Piata Revolutieiへ移動する。独裁者チャウチェスクが民衆に対して最後の演説を行い、その後体制派と反体制派で激しい銃撃戦が繰り広げられた場所だ。
数人の観光客がまばらにいるだけで、当時を思わせる様子は感じられなかった。椅子にかける像の後ろではためく国旗が印象的。
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どんどんと歩き、いろいろなサイトで紹介される名所を巡った。
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中でも心に残ったのは全くノーマークだった教会Biserica Sfantul Antonだ。ドラキュラのモデルとなった串刺し公ヴラド・ツェペシュの居城跡が立ち入れず、何をしようかと考えているときに人だかりを見つけた。
教会の入り口に参拝者たちが列をなしていたのだ。キリスト教徒でもない僕が並ぶのはおこがましいと思い、ぐるっと一周した。
水を張ったスペースにロウソクを立て祈る人々がいた。初めて見るその正教会のスタイルに圧倒されしばし見入ってしまった。
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国民の館Casa Poporului
信仰心に心を打たれた後に向かったのは、ブカレスト観光と言えばおなじみの国民の館。建設当時は政府系施設としてペンタゴンに次ぐサイズを誇り総工費1500億円ともいわれる建物のツアーがあるそうで、これを一目見てみたかったのだ。
ツアーは事前予約の方がお勧めです。現地で直接申し込むこともできますが、ツアー開始までの待ち時間が生じると思います。
僕は1時間ちょっと程待ちました。
巨大な建物は現在国会議事堂として使われているようだが、そのほとんどは使い道がなく、ツアーでも見る事が出来なかった。今ですら手に余るものを莫大な金をかけて建てれば革命に繋がるのは想像に難くない。
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中立を意味して、外交に使われたらしい
Caru’cu bere🍺
僕は下戸だが、一人旅の寂しさを紛らわすためと1日を無事に終わった感を出すためにこの一年の放浪ではほぼ毎夕食酒を飲んでいる。
今回は夜行列車に乗るため酔った状態で不覚をとってはいけないと思って、昼食で飲むことにした。
向かったのはカルクベレという店、ビール用の荷台という意味らしい。ブカレスト食事と検索すると必ず出る驚異のグーグルマップレビュー4万件越えの名店。
ルーマニア風ロールキャベツのサルマーレをメインとするランチセットを頼む。くぅー!記念すべきルーマニア1杯目は酸味の効いた料理によく合う。
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北へ🚆
食事を終えてまだ列車までの時間はたっぷりある。店の近所のスタヴロポレオス教会を見て酔いを醒まそう。
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なかなか醒めない、なら歩こう。街の北の方にあるチャウチェスクが居宅としていた通称、春の館まで歩くことにした。グーグルマップで営業時間を確認すると到底間に合いそうもない。せめて外側だけでもと思い行ってみると、高い生垣と門に阻まれてほとんど建物も見ることが出来なかった。
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17時までと割と早くに終わってしまいます。他の観光スポットから離れているので、そこまで優先順位を上げなくても良いかもしれません。
確かにわずか一日でも見て回れるという意味で、観光地感はない街だと思う。人生の時間は限られている…特別な事情がなければ、ブカレストは生涯でもう一度来る候補に上がらないと感じた。
無機質な共産主義時代の建物に息苦しさを感じたのもあったのだろうか。
僕がヨーロッパのマイナー旅行地のバイブルとして崇めて止まない、のぶよ氏のサイトです。ブカレストの魅力をふんだんに引き出した紹介をされているので、ぜひ一読してみてください。
僕と違ったイメージでブカレスト観光が出来るかもしれません。
締めくくりに、東欧のパリと呼ばれた街にふさわしいシンボルArcul de Triumfを拝んで駅に向かうことにした。
本家にははるかに及ばないこじんまりとしたサイズ、‘‘小‘‘パリであるゆえんか。それでも雰囲気はたっぷりで迫力がある。
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ルーマニア東北部、モルドバやウクライナ国境に近いブコヴィナ地方の世界遺産の教会群を見るため、駅を目指す。
ブカレストも見納めかと思うとちょっと感傷的になる。
ブカレスト北駅はアンリ・コアンダ空港から来るときも街の玄関口となる駅です。夜は薄暗くて少し怖かったので身の回りには注意を払ってください。
22:35 Bucharest Nord 翌4:51 Suceava🚆
スーパーで車内でのおやつを買って電車に乗り込む。目の前の青年はスト缶のような柄をした酒を飲んでいる。案外車内でもアルコールを飲んでも良かったかもしれない。
ポテチをかじりながら、いつの間にか眠りに落ちていた。
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