京街道を歩く 1 大阪編Ⅰ 大阪市内:高麗橋~京橋
今回の京街道(56.7km)の旅は二日間の行程
金曜夜に東京から夜行バスに乗る
夜行バスの利用は費用の節約もあるが、目的地の撮影を早朝から始められるメリットが大きい 夜明け間もない空や空気は澄んでいるし、人通りもなく、集中して撮影を始めるのにも好適だ
何より一日30km近い長丁場、早い時間に出来るだけ距離を稼ぎたいし、古人も夜明けから歩き始めたのだと思えば気も引き締まる
初日は大阪中心部から、京都までの中間地点 枚方までを踏破の予定
早朝、北浜の駅から出て初めに大阪証券取引所の前に立つ五代友厚の銅像が目に飛び込んだ。朝日を浴びる大阪経済の偉大な先達に見送られて清々しくこの二日間の旅を始めよう。
元和元年(1615)西国大名の参勤交代路の目的で京街道が開設され、起点が大坂の高麗橋となり、明治期に東詰には里程元標がおかれたという。橋の西詰より朝日に向かいこれから歩く57km の京街道を見る。
高麗橋線の突き当りから、大阪城公園のの北側を歩く。(上)この後京橋を渡り、寝屋川越しに大阪城を見て歩くが、なかなか全容が見えない大阪城。建物の間から、やっととらえることが出来たのが下写真で、iPhone の望遠側(77mm)での画角。
大阪の京橋というと、CM で有名なグランシャトーなど繁華街のイメージだそうだが、実際の京橋(橋梁)は今の繁華街からは離れて寝屋川に架かっている。往時の水量は今よりはるかに多く、大阪城はこれを天然の防御線として北側の守りに用いていたという。現在の橋面は石垣や石畳を模したデザイン、照明は太閤ゆかりの千成びょうたんを模した丸い明かりが連なっている。
JR や京阪電車の乗り換えで、少し複雑な構造の京橋駅。環状線駅下の狭いガードをくぐった裏通りには数件の屋台風の居酒屋が軒を連ねる。昼からの営業だろうか、早くも黙々と仕込み作業に励んでいた。
JR 京橋駅に沿うようにのびている。京橋駅は降りる側によって雰囲気ががらりと変わるという。こちら側はかなりディープな下町の雰囲気で、大胆で気取らぬ看板がなんとも楽しい。
写真集「京街道」 iPhone で撮る二日間
広告写真家がiPhoneだけで撮り歩いた写真集
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著者プロフィール
高木大介(たかぎ だいすけ)
東京下町(根岸)生まれ
フィルム撮影時代から大型カメラを駆使したさまざまな特殊撮影技法をテーマとするが、デジタル化にも一早く取り組み、独自の視点と経験を生かした撮影技法の開発・実践に取組んでいる
現在TKプレスセンター代表として「撮影職人隊Ⓡ」や「商品撮影館Ⓡ」で活動中
デジタル写真技術研究会“DIGITABLE” 主宰
大判クラブ会員
APA(公益社団法人:日本広告写真家協会)正会員
JAGDA(公益社団法人:日本グラフィックデザイン協会)正会員
著書に「“DIGITABLE” デジタルフォト基礎講座」など